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イブスキ・リーノと新女帝

我々は、国会議事堂前まで来ていたが、既に国会議事堂は破壊されていた。他に手がかりも無いので、霞ヶ関に向かった。

霞ヶ関も被害を受けていたが、無事なビルもあった。それらの、まだ無事なビルに政府機関を移設しているという。

「ここだ!ここだ!」

敵の攻撃対象になる恐れがあるということなので、詳しい所在地は明かせないという。


「イブスキ・リーノ様、新女帝様の、おなーりー!」


新女帝は、人前にはほとんど姿を見せない。ごく一部の側近以外は、その姿を見た者はいないという。果たして本当にそんな新女帝なる人物が存在するのかどうかも疑問だ、という声もある中で、政治の方は全て、イブスキ・リーノらに任せているという。

いわば、新女帝は、東日本国の、国民の象徴という位置付けなのだ。


「ようこそ。私がイブスキ・リーノです。」


アイドル時代はパッとしなかったが、バラエティー番組のイジられ役で徐々に人気を勝ち取り、選抜のセンター経験の無かったメンバーとして初めて、選抜総選挙の1位となり、さらには連覇を達成する。

所属グループを卒業した後は、アイドルをバカにしてきた連中を見返すためと言って、地元選出の国会議員として、政界に進出した。

所属グループに在籍していた頃には、ネット民からの誹謗中傷も、ずいぶんとあったようだ。

その反動からか、政治家になってからは、批判的なコメントしか書けないクズ中のクズであるネット民の取り締まりにも力を入れているとか。

クズ中のクズって・・・。それは誹謗中傷じゃないのか!?と思ったが。

在籍当時は、ある意味、戦争だったという。

「まあ、過去のことはおいといて、今話したいのは、今の状況のことです。」


折しも、西日本国では大阪・関西万博が、まさに開催されている時期。

西日本国民は安値、新琉球国民も同様の扱いだが、東日本国民は交通費が割高になる。

国境には壁が築かれ、そこを越えて移動するには、関所でパスポートを提示しなければならない。


「今は、目立った戦闘は無く、冷戦状態という状況です。万博に行くなら今です。」


西日本国の指導者から、イブスキ・リーノに送られてきたのは、大阪・関西万博の一日優待券。

ここいらで休戦協定を結ぼうか、なんて話も持ち上がっているという。

『五輪休戦』があるなら、『万博休戦』もあってもいいのではないかという提案だ。

もっとも、一部の国の指導者は、お構い無しに戦闘を続けるのだろうが。

この話には続きがある。てか、ここからが話の本題だ。

「私たちの、女性、女系天皇容認の主張を推し通すためには、より多くの賛同が必要となります。

それと同時に、なお男系維持、女系否定にこだわる一部の論者たちの腰を折るためにも、あなたたちも、東日本国の戦力として、尽くしてくださいますか?」


さあ、どうする?



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