秋葉原のミリタリーショップ
秋葉原は、内戦前と変わらず、無傷のままだった。ただし、秋葉原を拠点に活躍していた、某アイドルグループの元メンバーが地元選出の国会議員となり、新たにミリタリーショップを開いたという。
その名は、イブスキ・リーノ。無類のミリタリーオタクだという。
さすがに腹が減ったので、どこでもいいから飲食店を探すことにした。
秋葉原にはたしか、メイドカフェとかあって、オムライスとか、ナポリタンとかが定番メニューだったと、記憶している。
ところが、そこはもうメイドカフェではなく、そこがミリタリーショップになっていた。
「いらっしゃい。」
中曽根愛菜は、実は無類のミリタリーオタクであった。
とにかく、戦闘に役立つ武器や、戦車や、弾薬を買いあさることが目的。
しかし、俺は無性に腹が減っていたので、とりあえず、何か食べるものは無いかを聞いてみた。
すると、出てきたのは、食パンとバターとハム。
こんな状況だから、商品は商品棚には陳列しておけないから、その都度注文して、注文した分だけを持ってくるのだという。
「いただきまーす!」
まあ、とりあえず腹ごしらえはしておかないとな。文字通り、腹が減っては戦はできないのだから。
戦車の名称も、武器の種類も、弾薬の種類も、何も知らなかった。
全部、中曽根愛菜、彼女に教えてもらっていた。それにしても彼女は、いくらミリタリーオタクとはいえ、どこでどういう人生を歩んできて、そんな知識を得たのだろう。
「ごちそうさまー!」
「ああ、お代はいらないよ。食料も配給だからね。」
さて、これからどうしようかと考え込む。