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共に走る  作者: しいず
12/18

第12話 名前で呼ぼう

みなほは3往復目、鹿野谷さんは2往復目を一緒に走ります。

水分補給をしている時、みなほは友達なら名前で呼ぼうと提案します。

わたしと鹿野谷さんはお昼の休憩をすると再び走る。

お昼の一番暑い時間帯でもあるけど、鹿野谷さんはこれで最後というのででがんばる。

わたしは3往復目合計66㎞となるけど、自転車だとこれぐらいはしってもいいかな。

鹿野谷さんは往復で22㎞とハーフマラソンよりちょっと長いぐらい。


 ただ、鹿野谷さんは学園が休みで部活がない時は、いつも1人でここを走っていると言ってたのでこれぐらいは慣れた物かな。

わたしは今回が初めてだけど、部活でも距離は走ってるから筋肉痛は大丈夫と思いたい。


「下月さん、何時ものペースでお願い」

「わかった、1㎞7分だね」

「うん」


わたしと鹿野谷さんは何時ものペースで走る。

サイクルコンピューターのデーターを確認しながらだけど、何時ものペースは身体が覚えているのか

何も見なくてもその速さにできるぐらいになっている。

鹿野谷さんもそのペースに合わせ、何時もの様に後をついてくる。


 慣れたペースなので3往復目であるけど、息もあまり切れずに快調に進んでいく。

鹿野谷さんもこのペースは走りやすいのか、一定のリズムを刻みながら走っているが

わたしもそのリズムに乗っるけど、なんか心地よい。


 うまく説明できないけど、お互いが刻むリズムが上手くあわさりこれが心地よくなり

一定のペースで走る事が出来、長い距離を走ってもあまり疲れないといった感じかな。

息が合うと言った方がいいのかもしれないけど、とにかくわたしと鹿野谷さんは

何も言わなくても、ぴったりのペースで一定の距離を保って走っている。


 半分ぐらい進んだけど、1㎞7分のペースを保っている。

ただ、3往復目のわたしがちょっと疲れて来たのと、気温が高いのでここで一度水分補給をする事にする。


「鹿野谷さん、1度水分補給をするよ」


わたし私が声をかけると


「うん、わかった」


と言って、鹿野谷さんもペースを落として足を止めた。


「秋だというのにまだまだ暑いね」

「9月はまだ夏みたいものだけど、もうすぐ10月だと思うとまだ暑い」

「そうだよね。鹿野谷さんも1人で走る時は気を付けね」

「ちゃんと水分は摂ってる。でも、下月さんに心配をかけたくないから、気をつける」

「心配するのはわたしだけじゃないよ」

「だとしても、友達を心配させたくない」


鹿野谷さんはこう言うけど、友達と言われるとちょっと照れる。

でも、わたしと鹿野谷さんっていまいち友達って感じがしないけど……そうか、苗字で読んでるからか。

友達なら、名前で呼ぶ方がいいよね。


なのでわたしは


「友達なら、苗字で呼ばないで名前で呼び合わない?」


というと、鹿野谷さんは?を頭に浮かべてる顔をしてる。


「友達は名前で呼ぶものなの?」

「仲良くなったら、名前で呼ぶかな」

「それなら……桜琳と呼んで欲しい」

「わかったよ、桜琳」

「うん……みなほ......」


鹿野谷さんは頬を染めてわたしの名前を呼ぶけど、その手れた顔が普段の桜琳と違ってかわいらしい。

あと、わたしも桜琳からみなほって呼ばれるとちょっと恥ずかしいかな。

でも、何となくあったわたしと桜琳の見えない壁がなくなった気がする。


「それじゃ、走ろうね桜琳」

「うん、みなほ......」


わたしと桜琳は再び走り出したけど……そういえば、お互いいきなり呼び捨てだった。

でも、桜琳さんって言うと、かなり堅苦しいし、桜琳ちゃんもなんか違う。

なんていうか、やはり桜琳と呼び捨ての方が友達って感じかな。

あと、桜琳もわたしの事をちゃん付けで呼ぶタイプじゃないし、みなほさんって言うのも

やはり堅苦しいから、呼び捨て出もいいかなって思うし……なんか、みなほって桜琳に呼ばれた嬉しくも感じたから……。

どうあれ、わたしと桜琳は名前で呼ぶようになり、これで友達に慣れたかな。

そして、この後は何故か足がが軽くなり、のこりの1往復も楽に走るきる事が出来たのだった。

お読みいただきありがとうございます。


お互いを名前呼びにしましたが、これで2人の距離はかなり縮まりました。

そして2人は走り終わりましたが、次は帰宅です。


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@shiizu17

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