表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雨上がりに僕らは駆けていく Part2  作者: 平木明日香
やかましい
51/394

第49話




 キーンコーンカーンコーン




 ミーンミンミンミンミン


 ジージジジジ…




 「なあ!見た見た!?」


 「へ?」


 「転校生や転校生!」


 「…あー、はいはい」


 「何をそんな平然としとんや。大ニュースやでこれは!」


 「あーもう、…ウルセェ」



 朝からもっぱら騒がしい。


 教室はざわついていた。


 話題の中心になっていたのは、…そう、あの女だ。


 友達の健太は隣のクラスに顔を覗かせるなり、俺の元に駆け寄ってきた。


 同じ野球部で、キャッチャーだ。


 とんがり頭のデブっちょ。


 人呼んでおにぎり。


 他の連中と同じで鼻息を荒くしていた。


 『美少女がやってきたぞ!』


 という高いテンションで。



 「眠たいんやから静かにせぇよ」


 「めちゃくちゃタイプなんやけど、どうしよ」



 知らねーよ。


 俺はあの女のせいで昨日の夜は眠れなかったんだ。


 おかんには勘違いされたままだし、朝からアイツを乗せて学校に来なきゃいけなかったし…



 「てか、亮とあの転校生って知り合いなん!?」


 「え、…なんで?」


 「お前らが一緒に登校してるの、隣のクラスの奴らが見たって」



 …なんだって?


 誰だよ目撃した奴




 ってか、だから言ったのに…


 2人乗りして登校する奴なんてこの学校にいないんだから、こういうことになるってあれほど…



 俺は別にアイツとは関わりたくないんだ。


 それを周りには伝えたいのに、うまく伝わらない。


 ま、健太、お前はわかってくれるよな?



 「なあ、知り合いなんやったらあとでライン教えて?」



 …期待できそうもないな


 知りたいんだったら直接聞けよ。


 すぐ近くにいるんだから。

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ