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雨上がりに僕らは駆けていく Part2  作者: 平木明日香
話と違くね!?
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第194話


 「自分の名前は覚えとるんか?」


 「それくらいは、まあ」


 「貸した千円ちゃんと返しぃや?」


 「え!?」



 千円なんて持ってないぞ。


 今小銭しかない。


 つーか人に金借りるなよ…


 何やってんだ、俺…



 「今日は返せんかも…」


 「いつでもええで?」


 「わかった」



 千冬は俺の方を向いてもくれない。


 視線を送ってるんだが、全然届いてないようで。


 俺の話を信じられないのはわかるが、協力くらいしてくれても良くね?


 ギリギリまで、まじで悩んでたんだ。


 行こうかどうしようかと。


 …ただ、まあ、千冬と一緒に学校に行きたかったっていうのはある。


 ぶっちゃけると、少しワクワクしたんだ。


 そりゃ、今すぐにだってアイツを探さなきゃだが、千冬と一緒に学校に行けるって思うと。



 「おはようございます。出欠とりますよー」



 担任が来て、ホームルームが始まった。


 無駄にガタイが良い先生だ。


 無精髭にグレーのスーツ。


 パーマが当たったような髪型は、毛先がチリチリしてる。


 仏教面と言えば仏教面で、糸を引いたように目は細い。


 みんな、担任のことをイッシーと呼んでいた。


 イッシーだから石田?石川?


 下の名前ってことはないだろう。


 多分。



 「青木さん」


 「はい」


 「井上さん」


 「はい!」


 「上原さん」


 「はい」



 …………


 ……


 …




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