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雨上がりに僕らは駆けていく Part2  作者: 平木明日香
好きっていうかなんていうか
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第180話


 「今日は休む…」


 「は?!なんでや!」



 用事があるんだ。


 昨日も言ったけど。



 「ほんま大丈夫なん?」


 「うん、まあ」



 大丈夫かと言われれば大丈夫じゃない。


 むしろこの状況で大丈夫なやつなんていないと思う。


 今の、この状況だってそうだ。



 「はよしてくれん?」



 …早くしろ、とは?


 俺の話聞いてた?


 今日は休むんだって。



 「失恋なんかで学校休んでええと思っとん?」


 「失恋ちゃうって!」


 「なんでもええからはよせえよ」



 やっぱ人の話聞いてない。


 千冬はズカズカ家の中に入ってくると、リビングでくつろぎ始めた。


 夏樹は千冬を見るなり「おはー!」と挨拶を交わす。


 千冬も同じく。


 え、キミたち仲良いの??


 そりゃまあ、昔は実の妹のように可愛がってくれてはいたが、…それにしてもフレンドリーすぎないか?



 まるで、自分の家のように伸び伸びしては、「早くしろよ」と声をかけてくる。


 なんだこの状況…


 子供の頃はよく遊びに来てた。


 俺もまた、千冬の家によく遊びに行ってた。


 お互い気を使うことなんてなかった。


 どっちも、“我が家”って感じがして。


 さや姉はほんとの姉貴みたいだったし、千冬は千冬で、おかんのことが大好きだった。


 千冬に母親はいない。


 子供の頃に離婚して、家を出たんだ。


 だから、そういうのも含めて、おかんとは親しかった。

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