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雨上がりに僕らは駆けていく Part2  作者: 平木明日香
アナザーワールド
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第164話



 ——バチィンッ!




 「ギャッ!!」



 手の形がそのままほっぺたに残るほどの衝撃。


 勢いで後ろに倒れそうになる。



 …意識が飛ぶかと思った。




 「なにすんねん!!しばくで!!」



 …しばいてから言うセリフじゃなくね?


 ものっすごいヒリヒリするんだが?


 そりゃ急に抱きついて悪かったけど



 「ひどくね?」


 「急に気持ち悪いことすんな!」



 気持ち悪いって…


 ただハグしただけじゃん



 「…イテテ」


 「ええか?そこを動くな!?」



 かなり警戒されている。


 千冬らしいといえば千冬らしい…かな?


 上擦った声の張り具合とか、焦った時の慌て方は、昔から変わらない。


 意外と小動物みたいなところがあるんだ。


 ピンチになればなるほど強いけど。



 「そんな怒らんでもええやん」


 「怒っとらん」



 どう考えても怒ってるくね??


 心なしか鼻息荒い気もするし…



 「条件反射や」


 「えぇ…」



 だとしたらだとしたで怖い。


 まじでもろに入った。


 反射でピンポイントに炸裂させてくるあたり、センスを感じる。


 もちろん、悪い意味だが…



 「…さてはあんた、最初っからこれが魂胆やな??」


 「へ?」


 「記憶喪失かますフリして、私を驚かそうっていう」



 いや、違う。


 そんなわけない。


 そんなん手が込みすぎだろ。


 そんなことしても俺にメリットないし



 「せやったらなんやねん」


 「…えーーっと」


 

 うーん。


 なんていうんだろうか


 嬉しかったんだよ。


 ただ、単純に。


 それ以外にない。


 お前の言葉を借りるなら、


 “条件反射”


 そんな感じじゃないか?


 多分。

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