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雨上がりに僕らは駆けていく Part2  作者: 平木明日香
白いパンツ
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第14話


 「じゃ、よろしく」



 …?



 「なにとぼけた顔しとんねん」



 とぼけているつもりはない。


 なにが?


 わけもわからずに見つめていると、女は続けた。



 「最初に言うたやろ」



 最初に…?



 …いや、さすがに冗談だろ?


 住む場所って、ホームレスか何かかよ。



 「…意味がわからんのやけど」


 「つべこべ言わんと、さっさと案内しぃや」



 案内って、どこにだよ


 戸惑いながら視線を預ける。


 女は背筋を伸ばしながら、日差しの降る真下を歩いていた。


 初対面だというのに、初対面という感じがしない。


 それは俺から見てということじゃなく、単純にあっちの様子が、初めて会った時の「それ」じゃない。


 違和感しかないんだが、突っ込むべきなんだろうか。


 「お前は誰だ」って、もう一度問うべきか?



 「千冬のこと知っとるんやろ?」


 「…え?」



 …ち、ふゆ?


 俺は驚いた。


 まさかその「名前」が、音になって届くとは思わなかったからだ。


 アイツのことを知ってるのか?


 …でも、まさか



 「私は千冬の友達や。あんたに会いに来たのは、それが理由」



 千冬の、…友達?


 絶句したまま、女を追った。


 ほとんど、なにも理解できないままに。

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