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雨上がりに僕らは駆けていく Part2  作者: 平木明日香
夕暮れと影
152/394

第150話


 「 …なん…や、…これ」



 言葉が出なかった。


 正直、何が起こってるのかもよくわからなかった。


 なんで俺の名前が…?


 いやいや、そもそもなんでこんな…………………………



 服を着替えた覚えなんてない


 ネクタイをつけた覚えも、カードケースだって…



 理解が追いつかなかった。


 …なにがって、そりゃ全部だ。


 一体何が起こってる?


 まじで、…夢?


 

 いや、夢って言ったって、さっきまで俺は…



 頭がクラクラした。


 考えようとしたけど…ダメだ。


 …え、だって、普通に考えてあり得ないよな?


 俺はこんな服持ってない。


 持ってるとか持ってないとか、それ以前の話だが、そもそもどうやって着替えた?


 学校が終わって、電車に乗って、…そこまではちゃんと覚えてる。


 そのあと駅を出て、病院まで来て…



 


 どう考えたっておかしい


 神戸高校?


 なんだこの…学生証…


 身に覚えのないものが多すぎる


 身に覚えのないもの…?


 そう言う問題じゃないだろ


 神戸高校のことなんて知らないし、この制服が神戸高の制服だっていうことも、今知った。


 俺は須磨浦高の生徒だ。


 学生証だってちゃんと持ってる。


 けど、財布の中になかった。


 いつも入れてるはずなのに無い…


 無い、…無い無い!

 

 そんなはず…



 ってか、カバンどこいった!?


 俺、肩に担いでたよな??


 慌てふためいていると、彼女は言う。


 電車の網棚に預けてたじゃんって。



 嘘だろ…!?


 網棚??


 乗せた覚えはなかった。


 そんな大荷物じゃあるまいし、預けることなんて基本無い。


 駅に聞いてみれば?って言うが、生憎それどころじゃなかった。


 カバンがないのは確かにヤバいが、それよりずっと今の状況の方がヤバかったからだ。


 まずは、目の前の問題をだな…

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