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雨上がりに僕らは駆けていく Part2  作者: 平木明日香
というわけで
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第100話


 全く、冗談じゃない。


 どういうつもりなのかは知らないが、バカなこと言ってんじゃない。


 どんだけ無謀なこと言ってんのかわかってないだろ?


 甲子園だぞ甲子園。


 全国3547校もある高校の中で、たったの49校しか出れないんだ。


 確率的には2%もないんだ。


 俺たちなんかはとくにそうだ。


 まともな「部」ですらないんだから。



 「せやから、私が連れてったるって言うとるやん?」


 「どうやって?」



 まず、想像ができない。


 連れていくったってどうやって?


 生憎だが、俺たちは俺たちなりに楽しみたいんだ。


 真面目に野球をやらないってわけじゃない。


 練習もするし、部員だって募集してる。


 だけど甲子園に行こうと思ったら、それこそこんなところにいるべきじゃない。


 俺たちがどれだけ頑張ったって、無理なものは無理だ。


 弱音を吐いてるわけじゃなく、現実的に考えて。



 「1年や2年でどうこうせぇ言うとるわけちゃうで?3年や。3年の夏までに、戦力を整えればええ」


 「戦力がどうこうやなくてやな…」


 「別に行けって言っとるわけちゃうやろ?「目指そう」って言うとるんや」


 「目指そうって、…言うてもやな」



 言うのはタダだ。


 どんな弱小校だって、目指すことくらいはできる。


 横断幕を掲げるのだって別に反対はしない。


 しかし、だな。

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