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降参

「ぐはっ!!」

 兵士が一人、地面に倒れる。

「がはっ!!」

 また一人、兵士が地面に倒れる。

「ぐっ!!」

 そしてまた一人、

「がっ!」

 また一人と兵士が地面に倒れていく。

「はっ!」

 そんな中で、一人の少年がひたすらに暴れ回る。

「くそっ!早くその子供を止めろ!」

 次々と兵士が倒れてくなかで、指揮官は兵士たちに向かって声をかける。

「ぐはっ!」

 しかし指揮官がいくら声をかけようが、兵士たちが倒れることは止まず、少年が立ち止まることはなかった。

「次っ!」

 そして少年――否、康生はひたすらに戦場で暴れ回っていた。

「くそっ!なんなんだこいつ!」

 兵士の一人は愚痴を吐きながら康生の背後から斬りかかる。

 だがその剣は康生に触れることはなく、剣が振り下ろされるより前に康生は背後を向き刀身を折る。

 左手で刀身を折った後は、右手で敵の腹へと拳を叩き込む。

「ぐはっ!」

 そうしてまた一人の兵士が地面に倒れる。

「くそっ!」

「覚悟しろっ!」

 今度は二人同時に康生に斬りかかる。

 だが康生は焦ることなく、両手で剣を捉えて刀身を折る。

 一人は反対側の拳を突き出し、もう一人には足をのばす。

 そうして例に漏れず兵士の鎧が砕け地面に倒れる。

「くそっ!ほんとになんなんだ!この子供は!」

 そんなことがかれこれ数分も繰り返され、辺りは兵士が倒れて出来た海が広がっていた。

 その頃にはもう康生に斬りかかろうとする兵士はおらず、皆一様に恐怖に怯え後ずさるばかりであった。

「な、何をしてるっ!は、早く奴を殺さんか!」

 それでも指揮官だけは遠くから指示を出し、康生を殺すよう命令する。

 しかしもう指揮官の言葉を聞いても動く者は一人もいなかった。

「さて、そろそろ実力の差が分かってきたようだけど……。どうする?もう降参する?」

 そう言うと同時に康生は、倒れた兵士たちの中から銃で狙っていた兵士に手をかざして、触れることなく倒す。

 それが決定打になったようで、康生の目の前で立っていた兵士たちは皆、構えている剣を下げた。

「き、貴様ら……!」

 しかし未だ指揮官だけは戦闘態勢のようだ。

「仕方ない」

 未だ戦う意志を見せる指揮官を見て康生はため息をこぼす。

 康生はそのまま足に力を入れ、指揮官めがけて飛んでいく。


 カチャリ。


 いつの間にか兵士から奪っていた銃で指揮官の頭を狙う。

「ひぃぃっ!」

 指揮官はただ怯えた悲鳴をあげるだけだ。

「さて、もう一度聞くけどどうする?」

 最後の康生のその一言で指揮官は泣きながら降伏を宣言したのだった。

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