表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/651

大砲

「――俺に任せて下さい!」

 突如、戦場に声が響きわたる。

 その声を聞き、誰もが動きを止める。

 前線で戦う者達すらもその動きを止めた。

 全ての者の動きを止めたその声の主は、突如どこからともなく現れる。

「康生っ!」

 それを見て真っ先に反応したのはエルだった。

「――遅いぞ康生!」

 その後、時雨さんも呟くように呼ぶ。

 二人によって呼ばれたその人は、二人だけに笑顔を見せる。

 そしてすぐに戦場を全てを見渡す。そう、空の上から。

「これ以上、この地下都市に進行をするなら俺一人が相手をします!怪我をしたくなかったらすぐに降伏して下さい!」

 兵士達の頭上から康生は呼びかける。

 だがしかし、それでも敵の兵士は止まる様子はない。

 むしろ銃を空中に向けて康生に標準をあわせていた。

「はぁ〜……。忠告はしたからね」

 康生がため息をこぼすと同時に指揮官の指示の元、一斉に銃が放たれた。

「シールド」

 康生が一言呟く。

 その呪文により康生がまとっている物が力を発動させる。


 ブスッ。


 その瞬間、康生めがけていくつもの弾が飛んでくる。

 しかしその弾は康生に触れる前に空中で停止してしまった。

 弾は停止したことにより、そのまま地面へ落下する。

「ね?だから無駄だって言ったでしょ?」

 康生が言うと、敵の兵士は狼狽える。中には恐怖で銃を乱発する者さえもいた。

 だがいくら銃を撃とうが、弾が康生に触れることはなかった。

「じゅ、準備を急げ!」

 そんな中、とうとう援軍の軍隊が合流したらしく、新たな兵士が登場した。

 しかもその援軍は大砲のような物を用意しており、戦場に到着するや否や康生を狙うようにして動かされていた。

「まさか大砲なんて物が用意されてるなんてね……」

 しかしそれでも康生は慌てる素振りを一切見せずにじっと大砲が準備されるのを待つ。

 やがて大砲の準備が終わったようで、指揮官の指示の元、大砲に火が灯された。


 ドンッ!


 空気を斬るかのような轟音が響き、大砲の弾が康生めがけて飛ぶ。

「まぁ、でもこのまま落としたら危ないからな〜」

 ゆっくりと呟くのと同時に大砲の弾は康生の前で停止する。

 そして大砲の弾はそのまま下に落下し始める。

「よっと」

 するとあろうことか康生も大砲の弾と共に落下し始める。

 やがて康生が大砲の弾よりも下に来た瞬間、康生は再度空中で停止する。

「はっ!」

 空中で停止した康生は、大砲の弾をまるでサッカーボールで蹴るかのように空高く蹴り飛ばした。


 ドンッ!


 空中へあがった大砲の弾は空高くで爆発する。

「う〜ん、やっぱり大砲は色々とめんどくさいな」

 康生は一言呟く。

 呟いた次の瞬間、康生はものすごい速さで大砲の元へと移動し始めた。

「う、撃てー!」

 大砲に近づく康生を見て、兵士達は一斉に銃を放つ。

 だが当然それは康生に届くわけもなく、ただ発砲音だけが響く。

「よいしょっと」

 やがて康生は大砲の元へとたどり着く、なんと大砲の上へ降り立った。

「こんな物は……こうだっ!」

 かけ声と共に康生は大砲に拳を振り下ろす。


 ピキッ!


 次の瞬間、康生が立っていた大砲は粉々に砕け散ってしまった。

「いててて…………」

 しかし大砲の上に乗っていた康生は、地面の上で尻餅をついていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ