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ブラックアイ

「『ブラッグアイ』」

 隊長が背後へと下がった瞬間に、そこに待機していたエルが魔法を放つ。

「うっ!」

 魔法が発動した瞬間、隊長の視界が真っ黒に染まる。まるで濃い霧がかかっているかのように何も見えない視界が広がる。

「今だよ!」

 魔法がかかったのを確認してからエルは叫ぶ。

「よしっ!」

 エルのかけ声にまず反応したのは時雨さんだ。

 攻撃を押し返されてから今までずっと次の攻撃の準備をしていたのだ。

「いけっ!」

 時雨さんがかけ声の後に長刀を隊長に向けて振りかざす。

 その一撃は確実に鎧を打ち砕く一撃だ。

 そのまま長刀は時雨さんの思うままに鎧に吸い込まれていく。

 だがその瞬間、

「武装解放っ!!」

 隊長が思いっきり叫ぶ。

 瞬間、隊長の鎧が再度光を発光させる。

「なっ!?」

 それに一番驚いたのは、もう武装機械は使うことが出来ないと思っていた時雨さんだった。

 振り下ろされた長刀が隊長の鎧にふれる瞬間、隊長の姿は一瞬のうちに消えてしまう。

「くそっ!」

 この光景は康生は見たことがある。

 だからこそ康生はほぼ直感で空中からその場所にめがけて飛び込む。

「いけっ!」

 康生は慌てて取り出したペンを向け発射させる。

 スッ。

 静かな音で針は飛ぶ。

 だが、

 キンッ。

 針はすぐに弾かれてしまう。

「ちっ」

 その後、舌打ちが聞こえてくる。

 舌打ちを発した隊長の姿を康生を確認すると、すぐに攻撃準備をする。

 だが隊長の姿はまたもや消えてしまう。

「っ!」

 そして一瞬遅れて時雨さんが背後を振り返る。

 その時にはもう隊長の姿はなく、そこに着地した康生がいるだけだった。

「背後にいたのか?」

「うん。でもすぐ逃げられたけど……」

 康生は辺りをキョロキョロとみる。

『隊長は現在あちこちを動き回っています』

 AIがすぐに報告を入れる。

 しかしAIですら報告しか出来ないという事は、場所の特定は難しいということ。

「武装機械は使えないんじゃなかったんですか?」

 だからすぐに康生は時雨さんに確認をとる。

「一度の戦闘では一度しか使えないはずだ。でもあれは普通の武装解除とは違った……」

「確か隊長は武装解放って言ってた……」

 そこにエルが合流する。

「武装解放……。もしかしたら隊長の鎧には新しいシステムが組み込まれているのか……?」

 時雨さんが初めて聞く言葉に頭を悩ませる。

 だが康生はすぐに頭を切り替える。

(つまり時雨さんですら知らない新しい力があるという事)

 康生はそれを入れて再度作戦をたてようとする。

「でも、あれほどの力。きっとすぐに終わりがくるはずだ」

 そう時雨さんが呟くのと同時に康生は気づく。


 ギ、ギシ……、ギシシ……。


 リングのあちこちから機械が狂っているような音が鳴っていることを。

「多分私の魔法の効果がなくなるまで逃げているんだと思う」

「なるほど……」

 康生はエルの言葉を聞いて納得する。

「それじゃあ効果がなくなると同時に特攻を仕掛けてくるはず……」

 康生の言葉を合図に時雨さん、エルは隊長の攻撃に備えて態勢を整える。

(でも問題はいつ攻撃がくるか……)

 康生は緊迫した状況でゴクリと唾を飲み込んだ。

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