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考え

 パンッ!


 まず一発、様子見と言わんばかりに弾が放たれる。

「はっ!」

 当然康生は自身に当たる前に折れたレイピアを当てて弾を弾く。

 レイピアはさらに破片を飛ばして壊れる。

(あと三、四回は使えそうだな……)

 レイピアの壊れ具合を康生は確かめる。

「――恐らく奴の武装機械はもう使えない。だから先ほどの戦いのように高速移動はできないはずだ」

 時雨さんはそっと耳打ちをする。

 武装機械というだけあって、やはり使用制限あるらしく、隊長の武装機械はもう使えないと康生は理解する。

 それでも遠距離攻撃相手に長距離をとられている時点で康生達は現状、不利な状況なのだ。

 その事を十分に理解しながら康生は頭の中で作戦を考える。

 幸いな事に、隊長は弾の無駄撃ちと判断したのか、康生達が行動が起こすのをじっと待っているようだった。

「一応聞きますけど、武装機械ってのはどんな事ができるんですか?」

 確認の為、康生は時雨さんに尋ねる。

「武装機械でできる事は身体能力の強化だけだ。特に素早く移動できるようになる。かといって私の武装機械は、隊長のような高速で移動することはできないがな」

「なるほど……」

 やはり隊長の武装機械は特別なもの。

 時雨さんはあれほどの速さは出せない。それでもドラゴンの攻撃を交わした時のような素早さはでるということだ。

「…………」

「…………」

 康生と隊長はじっと見つめ合い、状況は膠着状態に入った。

「――康生。私に考えがあるんだけど」

 そんな中、エルがそっと康生の近くにより耳打ちをする。

「考え?」

 隊長への警戒を緩めずにエルの言葉に耳を傾ける。時雨さんも同様にそばによってそっと耳をたてる。

「しばらく隊長さんの動きをとれなくしたら、康生はきっと倒せるでしょ?」

「絶対とは言えないけど多分……」

 エルの言うとおり、隊長の動きがしばらく止まれば康生はどうにかできる可能性は正直かなりある。

 しかしそんな状況などそう易々と作れるものじゃない事を康生は知っている。

「隊長さんの動きを止める作戦があるんだけど…………」

 そうしてエルは康生と時雨さんにだけ聞こえるにようにそっと耳打ちする。




「なるほど」

「確かにそれはいい考えだな」

 エルの話を聞き終えると、康生と時雨さんは同時に頷く。

『私からもその作戦は十分可能性があると思います』

 エルの話を聞いていたAIからの太鼓判もあり、この作戦は確実性がある事をさらに実感する。

「――そろそろいいかな?」

 恐らく作戦を話しているのをじっと待っていただろう隊長が、康生達の話が終わった段階で問いかける。

「あぁ、もう大丈夫!」

 だからこそ康生はすぐに返事を返す。

「それじゃあ死ぬ覚悟はできたという事だな?」

「そんな覚悟は必要ない!」

 康生は隊長の言葉にかぶせるように返す。

「じゃあ皆行こう!」

「うん」

「分かった」

 康生のかけ声で、エルと時雨さんは気合いを入れるように声を出した。

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