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爆弾

「き、貴様何をしたっ!」

 煙から出てきた康生を見て都長は怒鳴る。

「何をしたって言われても……」

 康生はゆっくりと歩きながら視線をずらす。

 皆がその視線の先を自然と追い、そしてすぐに固まる。

「とりあえず隊長さん以外の人を倒しただけですけど?」

 煙がゆっくりと晴れ、リングの中で十人の兵士が倒れていた。

「た、倒したじゃと……?」

 都長は未だ何が起こったのか理解出来ずにいるようだった。

 しかし隊長はしっかりと康生を見据えて口を開く。

「あの爆発はあなたの仕業ですか」

「えぇ、まぁ」

 隊長の問いに短く答える。

「ば、爆発じゃと!?爆弾を使うなんて反則じゃ!」

 二人の会話を聞いた都長はすぐさま反論を唱える。

「爆弾を使ってはだめなんてルールはなかったはですよ?そもそも俺は爆弾を使ったわけではないですけどね」

「な、なんじゃと……」

 康生の言葉がまるで理解できないように都長は顔をしかめる。

「私の攻撃は確かにはいったはずですが?」

 そんな都長をおいて隊長がさらに問いかける。

「あぁ、あれですか。あれは単純に反動にあわせて後ろに飛んだだけですよ」

「なるほど」

 康生が答えると隊長は熟考するように目を閉じる。

『とりあえずは作戦通りですね』

「あぁ」

 耳からAIの声が聞こえ康生は小さな声で返事をする。

『敵の数を減らすため少しでも自分にたくさんの敵を引きつけてから煙幕で視界を塞ぎ、そこから痺れ薬の針で倒す。我が主人ながら中々卑怯な手を考えますね』

「半分は君が考えたんだけどね」

 AIの言葉にやんわりとツッコむ。

 しかしAIはそんな言葉を無視して話を続ける。

『隊長一人だけとなった今ですが油断してはいけません。今からは出来るだけ攻撃を避け続け、しっかりと情報を集めて下さいね』

 とそこまでAIが言うと同時に隊長がゆっくりと目をあける。

「なるほど頭だけはよく回るようだな」

 どんな結論を出したのかは知らないが、今度はしっかりと康生を見据える。

「しかし私は先ほどのようにいきませんよ?」

「へぇ〜じゃあやってみる?」

 そう言って康生はゆっくりと隊長に近づく。

 隊長も康生にあわせてゆっくりと近づく。

 やがて二人はリングの中央にくる。

 隊長が近くにきたのを見て康生はすぐさま手に持っていた煙玉を地面に投げつける。

 そのまま先ほどのように煙で辺りを覆いAIの指示によって隊長を倒す。康生はそう考えていた。

 しかしその思惑ははずれ、隊長は煙玉が地面につくよりも前にそれを蹴り上げる。

「えっ?」

 先ほどのように爆発音がするが、煙幕はリングの中ではなくリングの頭上で広がる。

「だから言ったでしょ?私は先ほどのようにいかないと」

 隊長は不敵に笑うのだった。

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