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災害

「――なんだあれはっ!?」

 突如として空中こ現れた謎の物体に兵士達は驚きの声をあげた。

「あれも貴様等の仕業かっ!?」

「いやっ!俺達は知らねえよっ!」

 しかしどこかで見たことがあるその物体は、すぐに先ほどの戦いで人間達が使用していた雷の物体に似ていることが判明した。

 だからこそすぐに異世界の国王は人間達に詰め寄るが、当然人間達はそんなことは知らない。

 異世界人達と同じように、突如現れた物体に畏怖の感情を抱いていることからも本当であると分かるだろう。

「それじゃあ……貴様等かっ、リリスっ!?」

 人間達が知らないということで異世界の国王はすぐにリリス達を疑う。

 先ほどからの訳の分からない力があったせいで疑われてたのだろう。

「あれは私達じゃないですっ!」

 しかしエルはすぐに否定する。

 当然エル達はあれに関与していない。

 だが、

「私達じゃないですけど、あれが何でどうして発生したのかは予想はついているつもりです」

 あの物体について知っていると、エルはすぐに答えた。

「どういうことだっ?じゃああれは貴様等の仕業で間違いないではないかっ!」

 エル達がやっていないのに、あれの物体について知っているということで国王は疑いの視線をエル達に向ける。

 だがエル達はあらかじめその反応を予想していたかのようにただ冷静に対処する。

「仕方ないが例のプランで行きますよ」

 そう言うと上代琉生は無線でザグ達に指示を飛ばし始めた。

 そしてそれと同じくして康生がゆっくりと空中に浮上していった。

「あれは魔力が集まって出来たものです」

「魔力がだと?」

「そうです」

 国王の反応を見ながら康生はその魔力の塊にゆっくりと近づいていく。

 だがその瞬間、バチッという音と共に康生の元に小さな稲妻が発生した。

「――このようにこの魔力の塊は近づいてくる者を攻撃する習性があります。まるで生きているかのように」

「魔力が生きてるだとっ!?何をふざけたことをっ……!」

 しかしまだどこか康生達のことを疑っているのか、国王達は疑いの視線を向ける。

「魔力に意志があるのは皆さんが一番知っていると思いますよ?」

「何をっ……」

「――魔力暴走。実際にあれは魔力が持っている意志が術者の体を乗っ取り暴走する力です」

 真っ向から否定する国王だったが、しかし康生の説明を聞いて口を閉ざした。

 確かに魔力暴走はまだ分かってない部分が多く、確かに康生の言うように魔力に意志が残っている説もかなり多くの者達から言われていたことだった。


「つまりこれは自然災害です。これは皆さんがこれから多くの戦いを繰り広げば繰り広げるほど起こる災害なんですよ」


 と康生ははっきりと答えるのだった。

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