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初めての戦闘

「キィッ!」

「おっと」

 背後から鋭利な爪が切りかかっていたが寸前のところで横に移動する。ついでに横にいた奴の腹に肘打ちを食らわす。

「ギィッ!!」

 えぐれるように腹から黄色い液体が飛び出す。

 気持ち悪いので、なんとかそれを避けようとするも先ほどの爪があったので、ギリギリまでしか下がれなかった。おかげで服に少しだけついてしまい康生のテンションが下がる。

 今の世界に果たしてお風呂があるのか分からないけど、もしあったらすぐにでも風呂に入りたい、と戦闘中であるにも呑気なことを考えてしまう。

「「「「キィ!」」」」

 そんな事を考えている間に、いつの間にか離れていた奴らが口を大きく開けていた。

(なるほど、数人で近距攻撃をして、残りで遠距離攻撃か。こいつら意外が知性あるんだな)

 よく見ると近くの奴と戦っている間に、他の奴らとはそこそこな距離が開いていた。さらに遠くにいる奴らはそれぞれバラバラの位置にいるので非常に面倒くさい状況になってしまった。

「ほんと、お前らって一体なんなんだよ」

 足を止め一息つきながら問いかける。

「キィッ!」

 だが奴らから発せられる言葉は理解できない。

 これもAIに分析でもさせたらきっと理解できるようになるんだけど、生憎そんな時間はない。

「キィッ!」

 しかも今もこうしてその爪で俺の心臓を狙っている所を見るに、話合うだけで無駄なのだろう。

「逃げてっ!」

「「「「キィッ!」」」」

 少女の叫び声と共に奇声が響く。

 意識を現実に戻すと、俺の周りを囲うように移動していた奴らは一斉に火の玉を放ってきた。

(成る程考えたな)

 奴らに関心すると同時に十年前の記憶を思い出す。俺が引きこもる原因を作った出来事だ。

 あの時も確か俺は周りを囲まれていた。そして嵐のように暴力を振るわれていた。

 あの時はただ嵐が過ぎるのを待つことしか出来なかった。

 でも今は違う。

「せいっ!」

 その場で勢いよくジャンプをし、約5mほど飛翔する。

「「「ギィッ!」」」

 真下ではさっきまで俺に攻撃していた奴らが火の玉を浴びて焼け焦げている。

(これは奴らの知性を褒めた事を訂正しないといけないかもな)

 思考を巡らせながらも康生は懐を探る。

「あったあった」

 懐から取り出したのは改造六色ボールペンだ。

 周りの敵はちょうど六体。

 それだけ確認した後は寸分狂わぬ精密度でボールペンの先を奴らに向ける。

 そして、カチッとボールペンの芯を出すように手をかける。

 ヒュンッ。

 すると一色、また一色とボールペンからペン芯が飛び出す。

「ギィッ!」

 発射されたペン芯は全て頭を打ち抜く。それと同時に先程とは非にならないくらい黄色い液体が噴き出る。

「よしっ!」

 全ての敵が倒れた所を確認する。

 だが、

「げっ!」

 確認を終え着地する為に自らの真下を覗くとそこは黄色い液体の池が出来ていた。

(やばい、このままじゃ黄色い液体まみれに……!)

 それだけは絶対に避けなければいけなかった。

 だから咄嗟にスニーカーに手を伸ばす。

「いけっ!」

 プシュッ!

 瞬間、スニーカーから何か空気のような物が噴出され康生は落下しながら横3mほど移動する。

「よ、よし、これで…………がっ!」

 黄色い液体を回避して一安心した瞬間、着地の準備をしていなかったため瓦礫の山に頭から突っ込んだ。

「だ、大丈夫ですか!?」

 そうして最後には少女の悲鳴が響きわたる。

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