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「貴様らの魔力は我々が全て吸い取ってやるっ!」

 何らかの力によって、ザグの攻撃が敵に吸収されようとしている。

「させるかっ!」

 吸収されてはいけないと考え、康生は咄嗟に動きだす。

「はっ!何をしようと無駄!貴様等の魔力は全て我々がいただく!」

 康生が動き出すのを見ながら指揮官はあざ笑うように笑う。

 そうしている間にも刻一刻とザグの魔法は弱まっている。

「くそっ!間に合えっ!」

 必死に加速しながら康生は指揮官の前へと移動する。

 だがそのままでは康生が魔法に直撃してしまうだけだ。

 一体何をするつもりなのかと、指揮官をはじめザグ達も康生を注視する。

「頼む!なんとかなれっ!」

 康生は風の刃に向かって両手を掲げる。

 片手はそのままで、反対側の手にはなにやら装置が握られている。

 すると突然、風の刃が爆散する。

 そして一瞬のうちに消えてなくなってしまう。

「――何をしたっ?」

 空中に散るように消えていった現象を見て、指揮官は康生を睨む。

「お前達に教える必要はないよ。まぁ、そっちがその兵器について詳しく教えてくれたら話は別だけどな」

「ぐっ……!」

 康生の言葉に指揮官は一気に表情を歪めさせる。

「おいっ、康生っ!一体どういうことか説明してくれっ!」

 取り残されていたザグはすぐに康生に説明を求める。

「あぁ、こいつらは俺達の魔法から魔力を吸い取ってるんだよ」

「魔力をだと?」

「あぁ、そしてその魔力は全て兵器へと渡されていく。つまり魔法を使えば使うほど、この兵器の威力があがっていくっていうことだ」

 康生の説明が終わると同時に、隙を見て指揮官は斬りかかってくる。

「おっとっ、危ないっ」

 しかし康生は瞬時に回避する。

「だから出来るだけ魔法は使わないようにお願いな。少しきついかもしれないが、やるしかないぞ」

 異世界人に魔法を使わないように言うことが酷なのは分かっていながら、兵器を阻止するために康生は指示を出した。

「よく分からねぇが了解したっ。とにかく魔法使わなかったらいいんだよな?」

「あぁ、でも敵に直接的に放たない限りは使っても大丈夫だ」

「けっ、めんどくせぇ奴らだぜっ。まぁ、これもいい修行だと思えばいいかっ」

 康生の指示に他の異世界人達もすぐに対応し、それぞれ拳や、自身の武器を構える。

「これでお前達も目論見がはずれたなっ」

 再度攻撃を仕掛けてくる指揮官に対して康生も反撃を加える。

「ちっ。やはり貴様らは裏切り者共の子というかっ」

 攻撃を受け止めながら指揮官が舌打ちをする。

「――待て。今の言葉、一体どういう意味だ?」

 攻撃を交えながら、康生は指揮官の言葉に反応するのだった。

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