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無理

「まさかまたお前と共闘する日が来るなんて思ってもみなかったぜっ」

「あぁ、そうだなっ」

 敵陣につっこみながら康生とザグはどこか楽しそうにしながら話す。

「だが俺はいつかお前に勝つからなっ!」

「あぁ、俺もお前に負けないように頑張るさっ!」

「へっ!言うじゃねぇかっ!だがここは俺達にゆずってろ」

 そう言うとザグは康生の前に立ち敵を蹴散らす。

「お前がこの戦闘の要なんだろ?だったら俺達が大将まで連れてってやるよっ!そうだよなっ!」

「「おぉっ!」」

 ザグの呼びかけに周囲の異世界人達もすぐに反応する。

 そして康生を守るよう前方に広がり、次々と敵兵を蹴散らしていく。

「頼もしい限りだな」

 上代琉生が康生に力を温存するように言ったからか、ザグ達は出来る限り康生の体力を奪わないように進軍していく。

 また、上空から第三射、第四射と次々に弾が発射されていくため、敵兵の数も徐々にだが確実に減っていっている。

「おらおらっ!どけどけっ!」

 ザグは威勢の良い声を張り上げながら、どんどん進軍していくのだった。




「康生達は順調のようだな」

「そうみたいだな」

 敵軍の中を進軍していく康生達をリナさんと時雨さんが見守る。

「私達は何かやることはないのか?」

 そんな康生達を見守りながら時雨さんは上代琉生に尋ねる。

「そうですね。皆さんは俺と一緒に来てもらいます」

「どこに行くつもりなんだ?」

 敵兵とは真逆の方向に足を進めようとする上代琉生を見てリナさんは声をかける。

「ここは奈々枝に任せます。だから俺達はすぐに異世界へと向かいます」

「異世界だとっ?」

 上代琉生の言葉を聞き、リナさんは声をあげる。

「まて。私達が今異世界にとってどうするんだ?ここは康生達とともに敵を討つことが大事じゃないのか?」

 すると今度は時雨さんが反応する。

「いや……もしかして上代琉生。貴様……」

 しかしリナさんは何かを察したように上代琉生を見る。

「はい。異世界人だけに任せてはいられませんから」

 それだけ言って上代琉生は時雨さん達を連れて異世界へと向かった。

「だから後は任せたぞ奈々枝」

「は〜いっ!」

 そして後を任された奈々枝は元気よく声をあげた。

「よ〜し!じゃあ皆!私についてきて!英雄様達をサポートするために皆頑張るよっ!」

「おうっ!」

 任された奈々枝はすぐに兵士達を集める。

「私はここに残るよ」

 するとエルがじっと立ち止まって上代琉生を見る。

「あぁ、エル様もここに残っておいてください。いつもみたいに英雄様が無理していたら叱っててくださいね」

「ふふっ、任せてっ」

 そうしてエルと奈々枝率いる兵隊が残り、上代琉生、リナさん、時雨さんが異世界へと向かったのだった。

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