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ついていってもいいですか?

「どうしたんですか時雨さん」

 建物から出てきた時雨さんも元へ康生とエルが駆けつける。

「あぁ、すまない二人共。少し用事が出来てしまった」

「用事?」

「あ、あぁ。ちょっとな……」

 エルが質問するが時雨さんは言葉を濁すように答える。

 一体用事とはなんなのだと康生とエルが疑問を浮かべる。

 それほど答えたくないのか時雨さんは顔を渋らせる。

「――暴動が起きてしまった」

 目を伏せるように時雨さんが呟く。

「暴動……ですか……」

 康生はゆっくり呟く。そして頭の中で思い浮かべる。

 それこそ暴動という言葉は歴史や昔のニュースでしか聞いたことがない。

「私は今すぐにその暴動を止めにいかないといけない。だから二人は悪いが先に家に帰ってくれ」

 時雨さんは部隊長という立場なので、当然それを止めに入らなければいけないのだろう。

 それを理解した康生はすぐに返事を返そうとする。

『――私たちも着いていっていいですか?』

 康生よりも先にAIが先に言葉を発するのだった。

「ちょっ、AI!」

「ちょ、ちょっとAIさん!」

 すぐに康生とエルは止める。

 康生、そしてエルは自分たちが行っても邪魔になるだけという事が分かっていたので、すぐにAIの言葉を止めた。

 だがAIはそんな二人の言葉を聞く気はないらしく、さらに時雨さんに向かって話しかける。

『ダメですか?』

「…………」

 康生が取り出したスマホをじっと時雨さんが見つめる。

「――――別にいいだろう」

「「えっ?」」

『ありがとうございます』

 あっさりと許可をした時雨さんに康生とエルは戸惑いの声をあげる。

「その代わりくれぐれも危険な場所には近づくなよ」

『分かりました』

「ちょ、ちょっと待って!」

 AIと時雨さんの会話をエルが止める。

「わ、私たち別に真っ直ぐ家に帰りますよ!時雨の邪魔をするわけにもいかないし!」

「そ、そうだよ」

 エルの言葉に続いて康生も言葉をつなげる。

 しかしそれでもAIは意見を曲げるつもりはないらしく何も反応を示してこない。

 そんなAIにしびれを切らしたのかエルは時雨さんをじっと見つめる。

「ど、どうして時雨は私たちが行くことに許可を?」

「それは…………」

 エルの問いに時雨さんは少しだけ悩むように考え込む。

「――AIが言ったからかな」

「え?」

 時雨さんの答えにエルは首を傾げる。

「今まで見てきてこのAIが無駄なことを言うわけがない事くらいは分かる。それは康生も知ってるだろ?」

「は、はぁ。確かにそうですけど……」

 当然話しを振られて康生は戸惑いながらも返事を返す。

 でもだからといって時雨さんに着いていくのは康生は反対だった。

 暴動というからには怪我人なんかもいるだろう。先ほども言った通り康生やエルが言っても邪魔になるだけだ。

(じゃあ一体AIはどうして……?)

 とそこまで考えた所で時雨さんの背後から鎧に身を包んだ男が走ってきた。

「時雨隊長!すぐに向かいますよ!」

「あぁ。分かっている!すぐに行く!」

 時雨さんは男に返事を返す。

 それからこちらを振り返り、

「じゃあ行くぞ」

 そう言って時雨さんは走り出した。

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