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視線

(隊長達は死ぬ覚悟でやっている……。いや違うな、このままいけば隊長達は必ず死ぬ。命をとしてまで俺を殺そうとしているのだ)

「おらおらおらっ!」

 しかし考えている時間はない。

 こうしている間にも隊長達は魔力を消費続けて、肉体を傷つけている。

 だからこそすぐにでも解放してやらないといけない。

(手段は……ある。できないことはないはずだ。要は魔力を使わせなければいい。ちょうとそれ用の魔道具を考えていたところだ。だがまだ成功するかは分からないが……)

「死ねぇっ!!」

 あちこちに炎がまき散らされ、銃弾がそこら中を舞う。

 そして水平方向に雷が降り注ぐ。

 すでに隊長達の体はボロボロだ。一刻も早く助けてあげないといけない。

 だが決死の攻撃というわけで隙を全く与えてくれない。

 おまけに隊長達は康生を炎の竜巻に誘導している。

 このままでは全員もれなく竜巻の中で死んでしまう。

 なんとしてもそれは避けなければならない。

「まずはお前達だっ!」

 康生がまず目をつけたのは辺りを縦横無尽に破壊している銃と槍の男だ。

 そいつらを放置しているだけで康生の行動も制限されてしまう。

 だからこそまず真っ先にやらなければいけなかった。

「眠ってもらうぞっ!」

 今まで制限して使っていた『解放』の力を一気に最大限出力させる。

「死ぬのはお前だよっ!!」

 康生の動きに槍の男が真っ先に反応する。

 自身へと向かってくる康生に、さらに魔法の出力をあげた。それは銃の男も同様だった。

「いや死なないし死なせないっ!」

 それでも『解放』の力が勝ったのか、康生は猛攻撃を食らってもそれでも二人の元へと移動する。

「はっ!」

 背後へと回った康生は二人の背中に針を刺す。

「ぐぅっ!」

 しかし隊長達に触れる時は流石に攻撃を防げるわけもなくわずかばかりダメージを負ってしまう。

 だがその効果もあり、銃と鞭の男の動きが止まる。

「何をしたぁっ!」

 それを見て剣の男の表情がさらに怒りに染まる。

 しかしその前に康生は二人の体に魔道具を装着させる。

「お願いしますよっ!」

 剣の男に対応するより前に康生は二人の体を空へと向けて投げる。

(装置をつけたから、あとは上代琉生の部下達が拾ってくれるはずだ)

「さぁ、次は……」

 そうしてすぐに剣の男の攻撃を回避しながらすぐに次を考える。

「貴様ぁっ!」

 だが剣の男の対処をしようとしても、常に光速の速さで動き回るので何かしようとも手間がかかってしまう。

「だったら……」

 そう思った瞬間、視線を向けた炎の竜巻が大きく形を変えたのだった。

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