表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
425/651

勝利

「くそっ!また増援かっ!」

 魔法を使う兵士達を全て倒した康生だったが、それに合わせるようにさらに増援がやってきた。

「あまり無理はするなよっ!」

 上空から増援を確認したリナさんはすぐに康生に忠告する。

「分かってますよっ!」

 今後のために体力を温存しておく必要があるため、康生は少しでも休まなければいけない。

 しかし次から次へと敵が押し寄せて来るため、休む隙を与えてくれない。

 さらに康生がここで手を抜いてしまえば背後にいる時雨さん達城門前に一気に敵が押し掛けてしまう。

 それ以外にも城壁を壊すべく動いている兵士達も増えてしまい、完全に形勢逆転されてしまうため過度に手を抜きすぎることも出来ない。

「くそっ!まだかっ!」

 だから康生はひたすらに攻撃を耐えながら上代琉生の報告を待つだけだった。

「それとも、何かあったのか……?」

 上代琉生からの報告が遅いこともあり、康生は少しだけ不安になるのだった。




「やはりどこにもいない……」

 地上を探索し、敵主力部隊を探している上代琉生だったが、その姿を見つけられずにいた。

 他の部隊からの何一つ目撃情報がないままで、奈々枝の情報すら一つもなかった。

「何かがおかしい……」

 敵の数は康生達の場所にいるので全員ではないはず。

 情報によれば今攻めてきている数の数十倍はあったはずだ。

 なのにその大多数の数が見つからない。

 いくら遠くから静観しているにしてもいなさすぎだ。

「これは一体……」

 これより先にもいるかもしれないが、その可能性はだんだんと上代琉生の中から消えていく。

「仕方ない。一度引き返すか」

 上代琉生は部隊に指示をだし、今いる地点の探索を任せることにした。

 指示を出した上代琉生はすぐに引き返す。

 先ほど倒した男をつれて帰り何か情報を引きだそうという考えだ。

 しかし、


「ちっ!」


 上代琉生が戻る時にはすでに男は命を絶っていた。

 自害しないように注意を払っていたつもりだったが、どうやらそれは失敗に終わった。

「仕方ない。とりあず身柄だけ確保してすぐに戻るか」

 そうして上代琉生は男の死体を担ぎながら康生達が戦っている戦場に戻るのだった。




「よぉしっ!皆の者準備はいいかっ!?」

 とある場所。

 国王自らが指揮をとる、大規模な戦闘が始まろうとしていた。

「この戦いは我ら人類の命運を握る戦いになるだろう!だから決して負けてはならぬ!必ずや人類に勝利をっ!」

 そんな国王の言葉で数十万の兵士達は雄叫びをあげて、武器を掲げるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ