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思考

「康生っ!敵の増援が来ているぞっ!」

 空中から監視をしていたリナさんが大声で叫ぶ。

「またかっ」

 康生は視線をわずかにずらして増援が来ている方を向く。

(ん?増援にしては少し数が少ないような……)

 増援を確認した康生は真っ先に疑問が湧いた。

 人数はだいたい数十人程度。敵の規模を考える

と圧倒的に少なすぎる。

「って、どのみち俺は全て倒すだけだっ!」

 考えることに時間を割く余裕なんて当然なく、康生は迫る来る敵達をひたすらに倒していく。

 だがその油断がすぐに足下をすくわれることになる。

「放てっ!!」

 瞬間、康生の頭上を飛ぶようにして無数の火の玉が飛んでいく。

「なっ!?」

 空を警戒していなかったからか、康生はその火の玉を見過ごしてしまう。

 だが当然そんなことをすれば壁に直撃してしまう。

 だから康生はなんとしても防ごうと体を無理に動かそうとする。

「私がやるっ!」

 しかしその瞬間、リナさんの声とともに頭上を飛ぶ火の玉が全て爆発する。

「貴様は目の前の敵だけに集中しろっ!空は私がみる!」

 リナさんはそういって空中の監視を一層強めた。

「お願いしますっ!出来るだけ俺も増援を減らしておきますっ!」

 空の攻撃を任せた康生はすぐさま敵の中を無理矢理に進み、新たな増援の敵を叩こうとする。

「気をつけろよ!奴らは魔法を使うぞ!」

「分かってますっ!」

 上代琉生からの事前情報のおかげで康生達は一切のためらいなく対処することが出来た。

「魔法の使い方がなってないよっ!」

 康生が接近したことで、増援の兵達はすぐに康生に向かって魔法を放とうとする。

 だが、魔法を放つまでに時間がかかりすぎてすぐに康生に距離を詰められてしまう。

「はっ!」

 そうして康生は増援の兵達を次々と倒していく。

 しかしそれでも敵の数が多い。

 魔法を使う兵士をかばうように、次々と兵士達が押し寄せてくるので康生も対処が出来ない。

「くそっ!」

 兵士達に手を焼いている間にも、増援の兵達は康生に向かって次々と魔法を放つ。

 増援を排除するために敵地に入りすぎたからか、敵の数もさらに多くなり康生は苦戦を強いられることになる。

「俺は負けるわけにはいかないんだよっ!」

 しかし康生はいくら数がいようが、無理矢理にでも体を動かし全ての敵に対処するのだった。




「そうか、魔法を使う兵士を確認したか」

 一方、上代琉生の元にも情報はすぐに伝わった。

 元々懸念していた問題だが程度の低いものだと情報が伝わり上代琉生はわずかに安心する。

「だが、数がそれだけとは限らない。確実にまだいるはず……。敵は俺達のことを甘く見て出し惜しみをしているだけならいいが……」

 なんて思考を続けながら上代琉生が足を進める。

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