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手紙

「それでだ、ついて早々だが一つ大事な話がある」

「どうした?」

 リリス達と合流したザグは早速、今康生達の周りで起こっていることを報告する。


「なんじゃと?それは本当か?」

 報告を聞いたリリスは、やはり驚いた表情を浮かべた。

 康生達が狙われる以上に、自分達――つまり異世界人まで戦おうとしているその行動に流石のリリスも予想が出来なかったようだ。

「人間達は随分と大人しくなったと思ったが、まさかそんなことになっていたとわ……」

 リリスは起こる将来の中で、最悪の未来を想像する。

「もしこのまま行けば、前のようなとんでもない被害がでるぞ。しかも今回は人間達だけではない、恐らく我々も同じように……」

 魔法技術についての話をじっくりと考えながらリリスはそんな結論に至る。

「これはすぐにこちらでも対策をしないといけないの」

「そうみたいだな」

 ザグもリリスも俄然やる気の様子のようだった。

「あと、向こうから来た中になんか特殊部隊ってのがあるらしいんだが。とにかく今はそいつらが各国の情報を収集しているらしいぞ」

「あぁ、それはすでに聞いている」

 上代琉生の部隊には当然異世界人もいた。

 そして今回異世界へと帰ることになった中にも、その部隊のメンバーがくまれていた。

 これもリリス達が動きやすいようにという配慮だった。

「情報が集めるのもいいが、私たちはこれからどうすべきか……」

 一気に問題が山積みとなったリリスは頭を抱えるように、一つ一つ情報を処理していく。

「俺はひとまず周りの奴らを手伝っておけばいいか?」

 その様子を見たザグは、周囲で建物を建設しているのを見て提案してくる。

「あぁ、ひとまずはそれで頼む。とにかく今は時間が惜しい。少しでも早く皆が安心して暮らせる場所を作らねばならないからな」

「了解だ」

 そうしてザグはリリスから離れ、建物の建設の手伝いをしにいった。

(さて、後は私が考えねばならないな……)

 強力な助っ人が沢山増えたことはありがたいが、正直目の前の問題の山にリリスはどう手をつけていいか分からずにいた。

(これは一度、向こうと正式に話し合う必要があるな)

 そうしてリリスは上代琉生から受け取ったスマホを取り出す、康生達に連絡を入れるのだった。


「あぁ、そうだリリスっ」

 すると手伝いに行ったはずのザグが再び戻ってきた。

「なんじゃ?」

 どこか慌てた様子で近づいてくるザグにリリスは立ち止まる。

「そういえば俺のとこの国王から手紙をもらってるのを忘れてたぜ」

「手紙じゃと?」

 そうしてザグは国を出る際、国王から手渡された手紙をリリスに渡すのだった。

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