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自己紹介

「これでこれからどうするつもりなんだ?」

「これから……」

 白い鎧の女の問いかけにエルは困惑の表情を浮かべる。

 それもそうだ。エル自身も飛び出してきてまだ日が浅い。それこそ何をして世界を平和にするかなど具体的には考えていなかったのだろう。

 だから咄嗟に聞かれても答えることが出来なかった。

「――とりあえず自己紹介でもしませんか?」

 助け船――とまでは言わないが康生が口を挟む。

「確かにまだ君たちの名前すら知らないんだったな」

 そこで白い鎧の女は姿勢をビシッと正す。

「私は地下都市第三支部直属部隊に所属している神崎時雨だ。一応部隊長をやっている」

 地下都市第三支部。その言葉から康生はいくつも存在するであろう地下都市を思い浮かべる。

 一体一つの地下都市に人口は何人いるのだろうか?それに面積は?直属部隊があるならそれ以外の部隊もあるのか?等々様々な疑問を浮かべる。

「見ての通り私は長刀という武器を使っている」

「長刀?その武器の名前ですか?」

 とエルが口にする。

 恐らくエルは異世界人だから長刀という物を知らないのだろう。

「そうだ。使用者は少ないが、リーチが長くで中々いい武器なんだ。それに昔から稽古で使っていたりもしたから一番使い慣れている武器なんだ」

「へぇ〜そうなんですね」

 エルは熱心に話しを聞いていた。今までのこっちの世界の知識といい、エルは中々に勉強熱心のようだった。

「昔から長刀で稽古してただなんて神崎さんは結構なお嬢様なんですね」

「まぁそうなんだが今となってはそれは何の意味もない事だよ。――それと私の事は時雨と呼んでくれても構わないよ」

「わ、分かりました。時雨…………さん」

 年上の人でしかも女性という事もあり、どうしてもいきなり呼び捨てにする事が康生には出来なかった。

「分かりました時雨」

 だがエルは素直に下の名前で呼んでいた。

「私はエル。気軽にエルって呼んでね」

「よろしく、エル」

「うん!」

 早くも仲良さそうに微笑みあっている二人を見て康生もすぐに口を開く。

「俺は村木康生です」

「よろしく康生」

 ひどく短くなってしまったが、時雨さんはしっかりと応えたくれた。

 そうして皆自己紹介を終えて一段落した……と思ったが、

『私の事を忘れてませんか?』

 康生のポケットから聞こえたその声はAIの声であった。

「あ、あぁごめん。つい忘れていた」

 康生は慌ててスマホを取り出し、時雨さんに向ける。

『別に私はAIですからいいですけどね。それでも一応名乗っておきますけど私はマリンと申します』

「マリンさん、よろしくね」

『はい、こちらこそよろしくお願いします』

 こうして今度こそ自己紹介が終わったのだった。

『それでちょっと神崎さんに質問があるんですけど、よろしいですか?』

「ん?なんだい?なんでも聞いてくれて構わないよ」

『はい、それでは遠慮なく。――先ほど発光したその鎧。一体なんなのですか?』

 と何より康生が気になっていた事をAIが尋ねたのだった。

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