序章:浸透する支配-16
ヘリアーテが求めていたテニエルに関する書籍。それも恐らくテニエル自身が著書している可能性のあるモノとなると、それは最早貴重なんてものではない。
私はまだ目を通していないが、ヘイヤ家に受け継がれているというテニエルの伝記と同じだけの価値と希少性があり。
ヘイヤ家にとって、この本はテニエルの血族を証明する為の新たな材料や一助となっても何ら不思議ではない。
……ただ、それを素直に鵜呑みには出来ない。まだまだ得るべき前提情報がある。まずは……。
「なあキャナリー」
「なんだ」
「お前の母親はこれを読み聞かせ出来るレベルでこの内容を読解出来ていたのだよな?」
「……そうだな。小さい頃の先代は実に流暢に物語を語っていた」
「ふむ。ではお前達は?」
私はキャナリーと、本を渡しに来たヘリアーテにくっ付いて来たキャナリーの妹──フィンチの二人に目線を送る。
キャナリーは怯えた様子で、フィンチは露骨に狼狽えながらそれぞれ答える。
「わ──俺は、分からん。先代は俺達にちゃんと引き継ぎを済ませる前に逝去してしまったからな……。暗号の解読法どころか組織運営のノウハウすら学んでなかった有様だ」
「……妹の方は?」
「は、はいッ!!」
「……?」
「あ、アタシ、も、分かりま、せん……。物心つく、前に……」
母親のことを思い出したのか、最初こそ妙に緊張していたフィンチは次第に言葉に弱まっていき、最後には沈んでしまう。
ふむ。ヘリアーテからは「ヤンチャなじゃじゃ馬娘」と聞いていたからそのつもりで構えていたが、存外にしおらしいじゃないか。
「すまないな。辛い事を思い出させたか?」
「──ッッ!?」
おい。何故キャナリーが信じられんものを見たような顔をする。
「い、いえっ!! 今は、大丈夫、です……」
「そうか? ここからももう少しお前達の母親の話をするが、席を外していて構わんぞ?」
というか彼女が居る意味も事情を聞いた今では最早無いのだが。まあ、邪魔をせんなら居て構わんが……。
「い、居ますっ!! アタシも、「不可視の金糸雀」、だからッ!!」
「……そうか。なら、居なさい」
「は、はいっ!!」
閑話休題……本筋に戻そう。
「──因みにこの本がいつ、何処から来たものなのかは?」
「皆目見当も付かないな。仮に先代が生きていたとしても、あの人も知らないと言うだろうさ」
「だろうな」
「……あ。だけど一回聞いたな……。「私も先代に読ませてもらった」って……」
ふむ……。
「ならば解読法も書物等で残っている可能性もあるか……。あるならばわざわざコチラで解読するより探し出す方が早いな」
それにそんなものがあれば、現在「十万億土」で所有している「賢者の極み」と「名高き術」の更なる解読は勿論、新たに入手する旧約魔導書の解読にも役立つかもしれん。
探し出す価値は十分にあるだろう。
「ヘリアーテ」
「なによ」
「テニエル関連の書物は蓋し見付かったが、君が探していた書庫の調査はまだまだ済んでいないのだろう?」
「ええそうね」
「もしかしたら解読法が記されたものがあの書庫に紛れているやもしれん。引き続き調査を頼めるか?」
「言われなくてもやるつもりだったわよ。中途半端で気持ち悪かったし、やれるだけやるわ」
「頼む。それに一冊あったという事は、重要度の差は出るだろうが関連書籍がまだ眠っているかもしれんからな。モチベーションの低下にはなるまい?」
「たまに差し入れしてくれたらね?」
「ふふふ。期待していなさい。飛び切りの──」
「ちょ、ちょっと待てッ!!」
……なんだ。折角私がヘリアーテの気分を上げる為の差し入れラインナップを発表するところだったんだが……。
「さっきから聞いていれば、まるでその本をそっちで回収する前提みたいな話し振りじゃないかっ!!」
「──……? 話し振りも何も、そうするつもりだが?」
何を今更……。
「ダメだッ!!」
キャナリーが立ち上がり、私に食って掛かろうと前屈みになる。
が、それ以上踏み込んで来ないのは、これ以上立ち入れば凄惨な逆襲が待ち構えていると理性に諭されたからだろう。
そこで感情ではなく理性で舵を切れるのは、組織の長としての素質は多少なりともあるのだろうな。
「ギリギリだったな、キャナリー」
「チッ……」
「まあ、まだまだ築くべき関係が浅いからな。今日のところは多少の粗相にも目を瞑ってやろう」
「……本当に、持っていくつもりか?」
改めて座り直したキャナリーの目には、懐疑や不信、そして不安の色が窺い知れる。余程にこの本には思い入れがあるのだろうな。
もしかしたらライクシング家に代々受け継がれているものであるやもしれんし、そうでなくとも母親の形見と言っても過言ではない品なのかもしれん。
……私も鬼畜ではない。
「安心しなさい」
「え?」
「こいつは一旦持ち帰らせてもらうが、内容を模写し次第直ぐに返却する」
「……本当か?」
「魔術書や魔導書の類ではないのだろう? で、あれば内容さえこちらで把握出来るなら現物は必要あるまい」
「そうか……」
露骨に安心したな。それだけ思い入れのあるものならば──
「忠告しておくが」
「な、なんだ」
「そんな大事なものであるならホイホイ他人に見せびらかさん事だな」
キャナリーと、そして当の見せびらかしたフィンチの二人にそれぞれ目線を配る。
「況してやコイツはテニエル直筆の伝記である可能性がある超が付く貴重な書物だ。仮に有識者にこれの存在が知れてみろ? この本一つを理由に、ある事ない事罪状をぶら下げた正義の略奪者が免罪符を引っ提げてでもこの組織を潰しに来るぞ」
「──ッッ!?」
これは何の冗談でも、脅しでもない。
ヘイヤ家にとってテニエルが一族を挙げて血族の証明を果たそうとしている様に、ティリーザラ王国という国そのものもまた、テニエルに関するあらゆる情報に飢えている。
何せテニエルは歴史上、ティリーザラ王国を建国した勇者一行の一員であったにも関わらず、その後の消息は不明。
男女の関係であったという初代国王であった勇者と身体的な交わりが無いまま行方を眩まし、後の珠玉七貴族達であるパーティーメンバーも、誰一人として何処に消えたのか皆目見当も付かなかったという記録がある。
もしその動向道程を知り得たならば、国外では最早一種の創作話の域にまで存在していた事実が浸透し始めている彼女の実在を国内外に喧伝し、更なる権威を示す事が出来る。
故に、血眼になって彼女の歴史を知りたい国にとってテニエルの知り得る可能性を秘めたこの本には、計り知れない価値が存在しているわけだ。
「私の方でも厳重に保管しておくが、こっちで預かっている間に可能な限り頑丈で機密性の高い金庫と隠し場所を用意しておくんだな。それだけの価値がこれにはある」
「……お前がバラす事は?」
「馬鹿馬鹿しい。お前達が頑として渡さないと逆らうならばまだしも、こうして我が手にある今その選択肢は私にとって損でしかない。折角出来た下僕をつまらん事で廃棄する気はないぞ」
「……そうかよ」
不貞腐れたようにキャナリーは私を睨んだ後、そっぽを向く。
まったく。そういう子供っぽい態度が他組織から舐められる要因だろうに。
……さて。
「兎に角、だ。この本は一旦預かり、模写が済み次第返却しよう。ヘリアーテには引き続き書庫の調査をしてもらい、解読法に繋がる書物や他のテニエル関連書籍を捜索……。宜しいな?」
「……」
「……協力するなら、相応のカネ──もしくは手を焼いているそっちの仕事を肩代わりしてやってもいい」
「……本当か?」
「こちらに不都合が無い内容であればな。そういう契約を、先程交わしただろう?」
「……はぁ。こっちで内容を協議して、追って通達する。それで問題無いだろ?」
「結構」
「坊ちゃん、そろそろ……」
「……む。そうだな」
マルガレンの忠告で懐中時計を確認すると、予定より若干時間を過ぎた時刻を長針と短針が指し示していた。
とはいえ実に建設的な追加議題だった。多少の時間超過は致し方無い。
「ではっ!」
手を一拍叩き、話を区切る。
「これにて本日の会合は解散とする。異論ないか?」
「待ってくれ。最後に、一つ」
「なんだ?」
「……他の組織には、いつ?」
「折を見て、としか言えん。向こうからちょっかい掛けて来た場合はその限りでは無いが、今回の件で他組織に釘も刺せたろう。下手な手出しは浅慮極まりない。ここのように、な?」
「……そうかよ」
「まあ、そちらに提案があるなら聞いてやる。私が頷くだけの理由がそこにあれば、その時だな」
「了解した」
「では改めて……解散っ!」
「いやーボス、ボクちょっとビックリしちゃったよー」
会合後、「不可視の金糸雀」本部から出て暫くしてグラッドがそんな事を口に出す。
「何がだ?」
「いやねー? 今まで貴族相手にしてた時みたいに、もっと物腰柔らかい感じに行くかと思ってたからさー? そしたら結構暴力的だったからさー」
「事前に言ったろう? この手の連中に大人しさ、柔らかさなど通じん。瞬間的で圧倒的な暴力で征服する方が、奴等には通じる。下街出身の君なら理解出来るだろう?」
「まーねー。でもあそこまでとはさー?」
やるんなら徹底的に。中途半端はダメだ。
でなければ反抗心を燃え上がらせる要因になりかねん。火種に薪を焚べてやる事を許してはならない。
徹頭徹尾その火を見詰め、管理を怠らず、時には発破を掛けるために空気を送り炎を強く、時には制止を促すために酸素を断つ……。それこそが肝要なんだ。
「キャサリンなんてさー? 頑張って顔には出さなかったけどボスのアレにビビっちゃってちょっと震えちゃっててさー」
「ぐ、グラッドさんっ!?」
「だーいじょーぶ。ボスはそんな事でキミを過小評価したりしないよ。ねー?」
あざとく小首を傾げながら笑顔で私にグラッドが訊ねてくる。
元々そのつもりでいたが、そう言われてしまうと少々癪ではあるな……。まあ、キャサリンのこの縋るような目で見られてふざけるのも違うか。
「そうだな。慣れてもらわなくては困るが、研修の段階で顔に出さなかったのは寧ろ評価に値する」
「ほ、ホントですかっ!?」
「ああ。世間知らずの貴族家の令嬢にしては胆力があるし、ポーカーフェイスは強い武器だ。この世界の様々な場面で役に立つだろう」
「な、なるほどです……っ!」
「お前の役割にも合致する。今後もそれを忘れずに研鑽していきなさい」
「はいっ!!」
「えへへー」
キャサリンは勿論、グラッドも何処か嬉しそうにはにかんでいる。
キャサリンの教育指導、訓練はグラッドの担当だからな。改善提案報告書を目を通して幾つかアドバイスやアイデアをある程度は提案したものの、実働は彼だ。
その成果の一端が結果に繋がっていると実感出来て嬉しいのだろうな。
「──ん?」
道中、ふと前方から発せられる強い殺気に、私達全員が反応する。
見てみればそこには数時間前に無様に地に伏せるハメになった、哀れな哀れな裏社会の凄腕仕事人「鴉の鉤爪」が怒りの形相で道の真ん中で仁王立ちしていた。
「ほう。早速の報復か。存外に気が短いな」
「貴様自身が言っていたろ」
「む?」
「この世界は舐められたら終わり。落ちた権威を取り戻すには、落とした本人を改めて叩き潰す。貴様好みの、無様な姿になァッ!!」
仕事人が懐から暗器を取り出し、真っ直ぐにこちらに走ってくる。
見え見えのブラフだ。確かに殺意が篭っているが、それに誘われてあちらに都合の良い体勢に誘導されると致命的な隙を晒す。
しかも向こうはそれを見破られた際の対抗策も色々と仕込んでいるのだろうがな。
さて?
「まったくもー。無礼なやつだなー」
グラッドが腰から二本のナイフを弄びながら抜き放ち、先程の気の抜けた表情を一瞬で引き締めさせる。
「ボスの御前だ。図が高いよ?」
グラッドの姿が霞のように消え、跡形も無くなる。
その異変に仕事人は即座に反応。足を止めると同時に即座に辺りを警戒し、間合いに意識を注力させた。
滑稽な事だ。今やグラッドの隠密能力はスキルだけ見て私と同等。スキルによらない技術・技能に至っては最早私をすら上回る。
彼をこの状態から探し出すには余程上手く誘い出すか、または私に比肩する感知能力を有していなければならない。
果たして?
「……チッ」
「あーあー苛立っちゃって」
「──ッ!?」
限界まで引き上げた集中力は、時に身体的な反射にまで侵食し、意思理性に関係無く反応してしまう。
実力あるプロの仕事人ならば、そこもコントロール出来るだろうが……。
「舐めるなッ!!」
仕事人の暗器が、グラッドの声の方とは別の方向に高速で走る。彼はそこに、グラッドの姿を見たのだろう。
しかし、だ。
「ハッズレー」
「なッ!?」
そこに焦燥感、苛立ち、緊張感が加われば、如何にプロの仕事人でも惑わされ、誘惑に負けて手を誤る。
それが僅かに隙を作り出し、後悔を縫い付ける。
そしてグラッドは、その針の穴の如き隙を突くのが非常に上手い。
「ガッ!?」
「はい。おっしまーい」
グラッドのナイフは、仕事人の着込んだ防具の隙間を見事に掻い潜り、脊髄にまで刃を滑らす。
刃に塗られた毒は即座に骨髄を侵し、身体中に駆け巡る。然しもの凄腕の仕事人だろうが、人間の大黒柱をやられて戦闘を続行出来る程に人外ではない。
仕事人はあえなくその場で崩れ落ち、改めて無様に地に伏した。
「なーんだ。裏社会で有名だったの昔から知ってたからどんなもんかなーって思ってたのに、ボクなんかにやられちゃうの? 拍子抜けだなー」
しっかりと相手が身動き取れない事を確認し、つまらなそうにグラッドがナイフを腰に仕舞う。
まあ、相手は長期の仕事終わりで本調子でなく、加えてかつてない程の屈辱で感情的になっていたからな。
これが万全だったならば負けはないにしろ、もう少し歯応えある一戦になっていたに違いない。
……。
「キャサリン」
「はい」
ポケットディメンションを開き、そこから一張の弓矢を取り出してキャサリンに渡す。
キャサリンはそれを迷い無く受け取ると慣れた様子で矢を弦に番え、遥か遠方に向かって狙いを定める。
手にするのは普通の弓でなく所謂〝大弓〟。キャサリンの身長百四十五センチに対し、その大きさは二メートル強を誇る大型射撃武器だ。
素材にはまだ残っていたエロズィオンエールバウムを使ったもの。モーガンによる拘りの作品である。
「距離は?」
「……二百五十──いえ、二百六十メートルはあるかと」
「やれるな?」
「余裕です」
「結構。やりなさい」
私の合図で一切のブレ無く弓を弾き絞り、弓から聞こえるものとは思えない軋んだ音を立てて、躊躇なく矢を放つ。
空気を切り裂く音と音速を超えた証明であるショックウェーブを伴って矢が飛翔する。
遥か先の目標目掛け真っ直ぐに奔り、数秒と経たずに命中。西区で数少ない長身の建物で私達に魔術で狙いを定めていた輩の頭は華が咲いたように炸裂し、そのまま倒れ見えなくなる。
「素晴らしい、完璧な狙撃だ」
「あ、ありがとうございますっ!!」
「益々腕を上げたな。ここまで出来れば、最早立派な戦力だ」
本来この弓は、キャサリンのような非力な女性に引き絞れるような代物ではない。確かな体幹と筋力を要求し、更には特級の集中力と冷静さを必要とする。
だがそれを彼女は独力でカバー。最初こそ数センチ引くのがやっとだった大弓をたった数ヶ月で現在のようにまで引き絞れるようになり、そこに天性の狙撃の才能が相まって、ここに一旦の完成となった。
私の側で鍛錬に励み、スキルの習得が加速していたとはいえこの成長には目を見張るものがある。
グラッドの目利きが良かったのだろうな。実に良い才能を拾う事が出来た。
「く、そ……」
と、苦しさと悔しさが滲む声音を仕事人が漏らす。実に愉快だ。
「卑怯とは言わん。抜け目ないところは実に好感が持てるしな。だが、甘い」
「くっ……」
「一度は許そう。しかし二度目まで許してやるほど、私は寛容ではない」
倒れる仕事人に歩み寄り、しゃがんでからその髪を引っ掴んで持ち上げ、私の目線に無理矢理合わせる。
「こ、殺せっ!!」
「そんなに優しく見えるか? だったら見当違いだ。もう貴様に、生死を選ぶ権利などない」
「ならっ──ガッ!!」
仕事人は唐突に自身の舌を噛む。噛み千切って自死しようとしたのだろうが……。
「ほれ、回復」
「──ッ!? な、に……」
「自殺する権利も没収だ。さあ、次はどうする?」
「こん、な……」
「何なら喋る権利も没収してやろうか? それとも呼吸か? ああっ! 服を着る権利でも良いぞ? ん?」
「き、さま……っ!」
「……まずは矯正と調教、だな。グラッドっ!」
「はいはーい」
「今日からコイツは君の〝ペット〟だ。自由に使いなさい」
「なっ!? なにを、バカな……」
「わーいやったっ!! ありがとボスっ!!」
「おいっ! ふざけ──」
「誰が喋って良いと言った?」
「がッッ!?」
再び《重力魔法》の魔術で地面に縫い付ける。数時間前よりも更に強く、重く、苦しく。
「〝おすわり〟も出来んか。最早これでは鴉でなく駄犬だな。しっかり躾けなさい」
「はーい。よろしくね? 駄犬くんっ♪」
「く、そがぁぁぁぁぁッッ!!」
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「……ねぇ、お姉ちゃん」
「部下の前だ。ボスと呼べ」
「ぼ、ボス?」
「なんだ?」
「あ、あの人が……新しい劈開者の偉い人?」
「ああ。ヤツは超危険人物だ。今日は仕方がなかったけど、次からはなるべく近付いたら──」
「すっごいカッコよかったねッ!!」
「……は?」
「悪のカリスマってああいう人を言うんだよねっ!? ふいんき? ってのがスゴくて、アタシびりびりしちゃったッ!!」
「そ、そうか……。だがな?」
「憧れちゃうなーっ!! あの人見てれば、アタシも立派な組織の人間になれるよねっ!?」
「い、いや……しかしだな……」
「よーしっ!! 一杯勉強するぞぉっ!! 次に来たらアタシも呼んでねお姉ちゃんっ!! 絶対の絶対だよっ!!」
「……」
「……お姉ちゃん?」
「……わかった。次来たら呼ぶよ」
「うんっ! ありがとお姉ちゃんっ!!」
「……はぁ」
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