第九章:第二次人森戦争・後編-28
眉間に、皺が寄っているのが分かる。
精神的疲労で軋む脳幹に徐々に熱が広がっていき、次第にジリジリと焦げ付くようにして私の感情を燻り始めた。
──ユーリのやり口は私に似ている。
手段を選ばず、それが効果的ならば人道に反しようが倫理観に外れていようが関係無い。この戦争の裏でも、散々私が行使して来た手口だ。
故に、目の前で項垂れるハンナの姿を見た瞬間にユーリが何をしたいのか、何をしようとしているのかが理解出来る。出来てしまう。
「あ、ああぁぁ……」
突如、項垂れていたハンナの口から言葉にならない声が漏れ始め、痩せ細った両手で顔を覆い、爪を立てる。
「あ。ああ、ああぁ……ぁあ゛あ゛あ゛ァァァァァァァァァァッッッ!!」
そして喉が裂けんばかりの絶叫を上げると顔と頭を爪が折れ、剥がれる事も厭わずに掻き毟り出し、その場でのたうち回った。
すると転げる彼女の背中が歪に隆起し始め、宛ら繭を破り産まれる昆虫の様にして、背中の薄い皮膚を破り金属に似た無機質の外骨格を纏う細く鋭利な四肢が飛び出す。
「あ゛あ゛、あ゛あ゛ァァァァァ……。あ゛あ゛ァァァァァ……ッ!!」
その大きさ、太さは先程まで成人女性並みの体躯に仕舞われていたとは思えぬ程であり、そのまま飛び出した四肢は床に爪を突き立てると彼女の肉体を持ち上げ、宙ぶらりんになってしまった。
「……ハンナ」
「あ゛あ゛ぁ……。あ゛あ゛あ゛ぁぁ……」
本当に、趣味の悪い嫌がらせだ。
私に勝てぬのを悟り、ならば可能な限りの嫌がらせ──精神攻撃を仕掛けようと目的をシフトしたのだろう。
元々身内だった者を取り返しの付かない化け物に変え、殺させる……。ハンナは私を倒す為に仕向けられてはいない。
私に、殺させる為にこんな姿にされたのだ。
「『キャッハハハハハハハハハハッ!!』」
「……ユーリ」
私が玉座に座るハンナから少し上──バルコニーの手摺りに身体を預けながら至極愉快そうに笑い声を上げるユーリの姿があった。
「『ハハハハハハッ、ハァ……。いやいや成功成功大成功だよっ!! アンタのその顔見れただけでも仕込んだ甲斐があったってもんだっ!! キャハハハッ!!』」
「……」
「『なぁなぁっ!? 怒ったっ!? 怒ったかっ!? 自分の人生の半分を世話してくれたメイドが化け物になっちまってどんな気分だっ!? えぇっ!? キャハハハッ!!』」
まるで子供が下らない事で笑いが止まらなくなるように手を叩くユーリ。
そんな皇帝とはとても思えない哄笑を上げる彼女に、私は感情を堪えながら問い返す。
「『……彼女のあの様相は?』」
「『ハハハッ──あ? あぁ、気になる? もしかして、元を断てば助けられるかもって思っちゃってたり?』」
「『……』」
「『はんっ。まあ、いいよ。──ハンナの背中から飛び出してるのは、グイヴィエーネン大森林の奥地に生息してる蜘蛛型の魔物「シュピンネパラズィートネルフ」。他の動物に寄生し、その肉体を自分の〝巣〟に改造して生ける屍にする最悪の魔物だ』」
巣に……。
「『奴は寄生すると四本の脚を頸椎と脊椎に食い込ませ、自らの神経を潜り込ませて寄生主の神経と完全に融合。最終的には脳にまで神経を張り巡らせるんだ。あの背中から飛び出してる四肢は、神経に繋がってる以外の四本だな。まあ、色々いじったみたいだから収まりきんなくて飛び出したみたいだけどな』」
……魔物ならばエルウェの担当か。奴から聞いていない以上、こんな場面で使われる事を奴も想定してはいなかったんだろう。ユーリが勝手に持ち出したか。
でなければあれだけ痛め付けても吐かなかった事になるが……。まぁ、今はどうでもいいな。
「『神経が融合したシュピンネパラズィートネルフは寄生主の〝食欲〟を刺激し、満腹中枢を麻痺させて壮絶な飢餓感を常時誘発……食物の摂食を強要させるんだ。んで、得た栄養は全てシュピンネパラズィートネルフに送られるってワケ。スゲェ魔物だろ?』」
「『……今は大人しそうだが?』」
「『シュピンネパラズィートネルフも蜘蛛型の魔物だからな。蜘蛛ならば全て我がアールヴの聖獣シェロブの支配下だ。ま、空腹に耐えかねて今にも飛び出しそうだけどね』」
「『……成る程な。よく考えつくもんだ』」
考え得る限りの最悪……。私に対して最も簡易で最も責苦を味合わせられる手段としてはこの上無い嫌がらせだな。
本当に、本当に……。
「ふふ……」
「『……あぁ?』」
「ふふ、ふふふふ……。ふはははははははははッッ!!」
「『……何が可笑しい?』」
「『ははははははっ──何が可笑しいか、って? お前は何もっ! 何一つとして私を分かっていないっ!! 何っ! 一つとしてだっ!! これが笑わずにいられるかっ!! ふはははははははははっ!!』」
確かに。そう確かに私にとってハンナは人生の半分を過ごし、この身を預けていた人。
この世界に赤子として転生して初めて目の当たりにした女性であり、本当に、本当に思い入れのある家族の一員──身内だった。嘘偽りなく、そう確かに言える相手だ。
……だが、それはそれだ。
「『私はここ、この時この場に至るまでにやれる手は全て打ち、あらゆる不利な可能性を地道に潰し尽くし、払える代償は惜しみ無く捧げた。そして百点満点とはいかずとも、及第点を大きく上回る状況にこうして漕ぎ着ける結果となったワケだ。それが何を意味するか、理解出来るか?』」
「『……テメェ』」
ユーリは馬鹿ではないし、非情さは私に並ぶ。ならばその意味も理解出来よう。
現に今奴の表情から感情が抜け落ちていっている。実に滑稽だ。
「『つまりは、そう。今回の私が目指している目標・目的に際し、私はハンナの〝生存〟を視野に入れてはいない。彼女が生きていようが死んでいようが、私は一切関知しない』」
「『……身内を、切り捨てるってのか?』」
感情が抜けた顔に、別の感情が滲んでいくのが分かる。軽蔑、失望、憎悪……そして恐怖。
まったく。五十年以上も負の感情に身を焦がしておきながら私に人並みの人間性でも期待していたか? 何とも甘ったるい、幼い性根だ。
「『是非も無い。私の人生にとっての彼女の役割はもう済んでいる。幼き時分の私を育成し教育するというな。だがそれでも、私に害を為さないのであれば救済なり庇護なりする。恩を感じていないわけではないしな』」
「『なら……。なんで……』」
「『だが現実はどうだ? 彼女の正体は敵国の皇帝が送り込んで来た工作員であり、我が家で奉公している裏では情報を流し続けていた。彼女の正体を暴いた際も、結局は祖国へと遁走……。情けを掛けるには、見合わない』」
《蒐集家の万物博物館》から燈狼を取り出し、魔力を送り込みながら抜剣。辺りに灼熱が蔓延する。
「『慣れ親しんでいた誼だ。せめてその醜く融合してしまった様を、私が懇切丁寧に捌いて整えてやる。あの頃のように、美人にな』」
一歩。歩み寄る。
すると憎々し気に眉を歪めたユーリが手を振りながら「『行けっ!!』」と変貌したハンナに命令を下す。
それを受けたハンナは口からか細い唸り声を上げながら徐に動き出し、少しずつその鋭利な四肢の歩を早めながら私に迫ってくる。
四肢に支えられぶら下がっているハンナの身体は速度が上がるにつれ激しく振り回されてしまい、繋がる背中が痛むのか苦痛に呻く。
痛々しい。なんとも惨く、悲痛な様だろうか。
私とて、情が無いわけではない。
道中のついで程度にならば拾い、適当な理由で持ち帰り顔を変えさせ、適当にギルドの手伝いにでも当てがおうかと目算していた。
が、結果として彼女を優先するに足る道は無く、彼女を助けるに足る理由も無い。
言い訳はせん。私はハンナを見捨て、犠牲となる事を見送った。そう選択したのだ。不実は百も承知。
故に全ては私の罪。私の傲慢と強欲が生む罪業だ。
ハンナの恨みも、悲しみも、怒りも、憎しみも。
彼女が私に抱く感情の遍くは私のものだ。
それこそが、私が見捨てる事を選んだハンナに対する、可能な限りの自己満足だ。
「あ゛あ゛ァァァァァ……」
ハンナは眼前にまで迫ると槍の様な脚を大きく擡げ、そのままの勢いで私の頭部目掛け振り下ろす。
それに対し私は、軽く燈狼を腰構える。
「……お前の命、私が貰おう」
燈狼に流していた魔力を解き放ち、一閃。
横薙ぎの斬撃は一度の振り抜きで数多で斬撃を生み出し、炎の軌跡がハンナの背中から飛び出す堅牢な四肢に無数に走る。
スキルの名を《千刃燈架》。少々燃費は悪いが、今の私達には相応しい技だろう。
「あ゛、あぁ、ぁぁ……」
ハンナの四肢に走った炎の軌跡はそのまま堅牢な外骨格を容易に寸断。重力に従って細切れとなった四肢はその場に崩れ落ち、支えのなくなった彼女の身体も同様に床に落下した。
気を遣って身体には傷を付けてはいないが、神経が繋がって融合しているならば痛覚は共通している可能性は高い。
今の技の痛みを全て感じていたのならば十中八九、激痛によるショック死──
「……ぼ、ゃん──」
「む?」
「坊……ちゃん……」
「まさか……」
燈狼を鞘に仕舞い、瓦礫と化したシュピンネパラズィートネルフの四肢の下敷きとなったハンナの元へ歩み寄る。
しゃがみ込んで彼女の顔を覗き込んで見てみれば、その目にはごく僅かではあるが確かに生気が宿り、必死に私に視線を向けようとする。
「……伊達にユーリに鍛えられていない、か。皮肉なものだな」
「ぼ、坊ちゃん……」
「折角だ。死に際の恨み言の一つや二つ、好きに私にぶつけなさい。裏切り者とはいえ元々は身内のおま──」
「あり、がとう、ございます……」
「──ッ!?」
ありがとう、だと?
「……私の聞き間違えか? そんなおめでたい頭では無い自負があるのだが」
「い、いえ……。わた、しは……。坊ちゃん、に、感謝、し、て……、おり、ます……」
「……」
「け、結局、わたし、は……。裏切り、者には、徹せま、せん、でした……。あの家、で、あの人方達と、過ごした短い、日々が……。どうし、ても……頭から、離れません、でした……」
裏切り者に徹せなかった?
それはつまり──
「『そいつさぁ』」
か細いハンナの声に耳を傾けていた最中、割って入るようにして不機嫌を極めた表情のユーリが口を挟む。
「『そいつ。キャッツ家からここに戻って来た時に言いやがったんだよ。「貴女様にキャッツ家の情報は渡せません」ってよ。本当、とんだ裏切りだ』」
ハンナが、キャッツの情報を渡さなかった? ユーリに、逆らったのか?
「『だからさ。拷問に掛けて無理矢理吐かせようとしたわけ。でもさぁ、そういうの鍛えてたのが仇になって効果薄くってねぇ。結局、数ヶ月間の拷問に耐えられちゃったワケよ。ホンット、腹立つ』」
「……何故だ」
私はハンナに向き直り、彼女の目を真っ直ぐに見据える。
「何故そんな真似をした? 私達にいくら情が移ったのだとしても、そんな苦痛に耐えてまで貫き通す程のものじゃないだろう」
私はこの戦争に於いて、キャッツ家の情報がハンナからユーリへと渡っている前提で全てを組み立てていた。
故に最大限に慎重に事を選んだつもりでいたし、過剰な程に私の身内を気遣っていたのだ。
だが結果としてそれらは殆ど杞憂に終わり、違和感を感じる程に作戦が順調に運び上手くいった。
私はこれをユーリによる何かしらの工作の一部であり、私を油断させる為に仕組んでいるのではないかとも勘繰っていたのだが……。
「……わた、しには、息子が、いま、した……」
「……」
「前、の戦争で、へ、陛下に、拾われてから、は……。会えて、は、いません……。で、すが」
「……ああ」
「た、ぶん、今頃は……背格好は、坊、ちゃん程に、なっているでしょう……。元気、でいてくれたら、ですが……」
「そうか」
「わたし、は……。重ねて、しまったんで、す……。貴方と、息子、を……。それに……」
「……」
「それ、に……。わたし、は、いつしか……貴方を、本当の、む、息子のように、感じ始めて、いまし、た……。十……五年の歳月が、わたしを、変えさせたん、です」
「……」
「坊ちゃん……」
「なんだ?」
「どうか、私に、トドメ、を……。わたしの、中の、蜘蛛は……まだ生きてい、ます……。それが、わたしを、未だに生か、している、のです」
「……」
「坊ちゃん……。わたしを、殺し、て、下さい……。キャッツ家、を……裏切、った……わたし、ですが……どうか、この苦痛、から……わたしを……」
「……任せなさい」
私は立ち上がり、燈狼を再び抜剣して瓦礫の隙間に見える彼女の背中に目を遣る。
大きく裂け背骨が剥き出しの背中には、シュピンネパラズィートネルフの本体が生に執着するようにして蠢き、必死になって死に体のハンナの身体を動かそうとしていた。
「……ハンナ」
「は、い……」
「今、お前は何がしたい? 最期に聞いてやる」
「…………エルフと、人族の、友好を……築いて、ください……。それを、そればかりを、願って、私は……」
「……承った」
燈狼をシュピンネパラズィートネルフの本体へと突き立て、刺し込む。
四肢の堅牢さに似合わず柔い本体は容易く燈狼の刃を受け入れ、焼け爛れていきながら痙攣した後、呆気なく死に絶えた。
すると神経が繋がり融合していたハンナの肉体はそれを皮切りに徐々に崩壊し、雪のように白く床に降り積もり始める。
「あり、がとう、ございます……。坊、ちゃん……」
……恐らく、ハンナの墓は作られないだろう。
結果的に情報を渡さなかったとはいえ彼女がキャッツ家に潜入していた工作員であった事に変わりはない。
同じくエルフ族側も、最後の最後で掌を返した彼女を裏切り者として扱う事になろう。
両者を裏切ったハンナを弔う理由も意味も、人族エルフ族共に無い。
故に──
「戦争が終わったら、お前を知ろう。そしてお前が歩んで来た今までを、記憶に留める」
「は、い……」
「私がお前の墓標だ。居心地は保証してやれんが、我慢しなさい」
「は……い……」
「さらばだハンナ。私はお前に、感謝する」
「……」
応えはなく、ハンナの全てが真っ白な塵となって床に広がる。
あとに残ったのはその雪のような塵と、彼女の骨のみ。
私はそんなハンナの骨の中で唯一無傷の頭蓋を拾い上げ、《蒐集家の万物博物館》に収納した。
「『……趣味が悪いな。頭蓋骨なんて何に使うんだ?』」
苛立つユーリの声に、顔を上げる。
「『お前にだけは言われたくないものだな。──どうだ? この結果はお前の御望み通りか? ユーリ』」
「『チッ。お前を苦しめる為にわざわざ記憶を消さずに残してたのに裏目に出たな……。消化不良で胃もたれしてるよ』」
「『それは僥倖。なんなら今すぐ私が治療してやろうか? 腑を抉り出すのは得意なんだ。特に、お前のように腐敗が進んでいそうなドス黒い臓物はな』」
「『……』」
「『……』」
「『……ハンナの息子』」
「『む』」
「『多分だが、もう死んでるぞ。南の監視砦に居たらしいからな。確か派手な鎧を着ていた筈だ。親父さんが見栄張って買い与えたって、エルダールが感心していた覚えがある』」
「『ほう』」
「『お前があそこを鏖にしていたなら、ハンナの息子はお前が殺したって事になるなぁ? どんな気持ちだ? お前と重ねる程に愛していた息子を殺した気分はどんなだ?』」
「『苦し紛れの挑発だな。私がそんな繊細な人間に見えるのか?』」
「『はん。やれる事やってるだけだよ』」
そう口にすると、肘を掛けていたバルコニーの手摺りから身を起こし、ユーリはそのまま踵を返す。
「『なんだ? 逃げるのか?』」
「『逃げる? 出来んならそうしたけど、どうせ無駄だろ? 私を逃がさない為に、南の監視砦を制圧したんだろうからな』」
「『ああ。そうだな』」
「『……この先で待っててやるよ。決着、つけよう』」
振り返らず、ユーリは歩き出す。
あのバルコニーの先にあるのは「霊樹拝礼の間」。
当代皇帝のみが入る事が許される、霊樹トールキンの最も強い恩恵を得られる聖域になっている。
そこが私達の決着の場──この戦争の最後を決する場になるだろう。
「『……最後に聞かせろ』」
「『ああ? 何だ』」
「『私が知る限り、お前にとってもハンナは五十年来の付き合いだった筈だ』」
「『チッ……。知ってたか』」
「『お前は、そんな旧知を捨ててまで何を望む? 何がお前をそうも駆り立てる?』」
「『……』」
「『……』」
「『……お前が羨ましいよ』」
「『何?』」
「『誰も彼も、お前みたいに上手くやれるわけじゃないんだ。本当に、本当に、お前が妬ましい……』」
それだけを言い残し、バルコニーに奥の暗闇へとユーリは歩き出す。
少女然としている筈のその背中が、煤けて燻んでいるように見えるのは気のせいではないだろう。
悲哀を感じずにはいられない、小さな背中だ。
「クラウンさんっ!」
耳に飛び込んで来た柔らかい声音に振り返る。
そこには返り血を浴びてはいるものの、何の問題もなく満足に私に歩み寄って来るロリーナの姿があった。
「……」
「無事、帰って来ました。クラウンさん」
「……」
「クラウンさん?」
小首を傾げるロリーナを、私は徐に抱き締める。
「──っ!!」
「ありがとう」
「え?」
「私の所に生きて戻って来てくれて……。本当にありがとう、ロリーナ」
「クラウンさん……」
「君が側に居てくれるならば、私は無限に戦える。誰にだって勝てる。私にとって君は、生の要だ」
「ふふ。私だって、同じですよ」
「そうか……。そうなら嬉しい」
名残惜しいがゆっくりとロリーナに回していた手を退かし、先程までユーリが居たバルコニーを見遣る。
「征くぞ」
「はい」
間も無く。もう間も無くだ。
この戦争の終幕が、この先で待っている。
今から、魔王が征くぞ。
森精皇国皇帝ユーリ・アールヴ・トールキン。
次回、幕間を挟んで最終章になります。
ようやく……本当にようやく年単位で書き続けて来た第二次人森戦争編が終わるぞっ!!




