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イトシキイロドリ  作者: 暗黒黙示録
10/17

イトシキイロドリ Part10 ~決闘疾走~

登場人物

アイ:かつて魔法少女として闇の皇帝-ダーク・ロードから世界を救った英雄。現在は隠された特別な機関“魔法庁”の長官となっている。

セカイ:アイのパートナーである妖精であり本名は“オズワルド”。本来はウサギのような容姿を持っているが、魔法で人間の姿をして魔法庁のエージェントとして働いている。

アヤ:魔法庁のアルバイト。かつて若年無業者として自堕落な生活を送っており、その生活を改めようと動き始めたところをセカイによって見い出された。


ダグマ:真の名は“闇の悪魔-ダーク・デビル”。闇の皇帝-ダーク・ロードの遺した闇の力から生まれた怪人。世界を滅ぼすべく暗躍する。

ミストレス:闇の寵姫。ダグマを崇めている。

 その日の午前中、アイとアヤは庁舎の一室にいました。

「ホント昼間はやること無いわよね。」アイが言いました。

「それね。」アヤが言いました。「ぶっちゃけ何でわざわざ職場まで来てるのか謎だわ。」

「一応、非常事態への備えみたいな……?」アイが言いました。

「干されて他に仕事無いならそれも悪くないけど、ぶっちゃけ夜忙しいじゃん。なのに昼間もここ来るとか微妙でしょ……。」アヤが言いました。

「まあ、良いんじゃないの……?」アイが言いました。

「確かにまあ、別に良いけどさ……。」アヤが言いました。

「どうせセカイくらいしか見に来ないし、何ならお昼休みに映画でも借りてくるけど……?」アイが言いました。

「おっ、本格的にサボるつもりですか……?」アヤが言いました。「ワルだねえ!」

「やらなきゃいけないことはちゃんとやるし、問題無いでしょ。」アイが言いました。

「まあ、問題無いかもね。」アヤが言いました。「で、何見る?」

「何見たい?」アイが言いました。

「えっ……?えーっと……。」アヤが言いました。「仮面ライダー……?」

「何で仮面ライダー?」アイが言いました。

「なんか映画やるじゃん。」アヤが言いました。「仮面ライダービルド!」

「確かに、なんか話題になってるわよね。」アイが言いました。

「と言うか、フルボトルってなんかエロくない?」アヤが言いました。

「エロくないわよ!」アイが言いました。

「だってアレじゃん、こうやって……!」アヤが手を上下に動かしながら言いました。

「やめなさいって……!」アイが言いました。

「ジーニアスフォームとかアレが突き刺さりまくって……!フッフッフッ……!」アヤが言いました。「完全無欠のチンポ野郎!」

「あなた小学生……!?」アイが言いました。

「いやー、ビルド良いねー!」アヤが言いました。

「でも、まだやってないし、それにそもそも映画館に行くわけじゃ無いのよ?」アイが言いました。

「まあそうだけどさ……。」アヤが言いました。

「ここで見るんだから、レンタル出来る作品を言ってよ。」アイが言いました。

「レンタルならやっぱアレ……?」アヤが言いました。「エグゼーイドッ!」

「良いわね。」アイが言いました。「アレ地味に好きよ。」

「主人公の顔が……?」アヤが言いました。

「確かにカワイイと思うけど……まあ、全部ね!」アイが言いました。

「個人的には主人公よりもパラドクスの方が好きな気もするけど……。」アヤが言いました。

「顔が……?」アイが言いました。

「と言うか、変身音……?」アヤが言いました。「ゲートゥザグローリインザチェーン、パーフェクトパズール!」

「それね!」アイが言いました。「でもそれを言ったらやっぱ一番はハイパームテキじゃないの?」

「ハイパームテキ!」アヤが言いました。「ドゥルルルーッ、ドゥルルルーッ!」

「ドッキーングッ!」アイが言いました。

「トゥトゥトゥトゥトゥトゥ……!」アヤが歌いました。

「ドゥルルルルーッ!」アイもアヤに合わせて歌いました。

「トゥトゥトゥトゥトゥトゥトゥ!」アヤが歌い続けました。

「パッカーンッ!」アイが叫びました。

「ムーテーキーッ!」アヤが叫びました。

「輝けー流星のごーとーくーっ!おうごーんーの最強ゲーマーッ!ハイパームテキーエグゼーエーイドッ!」アイとアヤが歌いました。

 歌い終えたアイとアヤはその場で何度も回りながらポーズを決めました。

「ヤバい!テンション上がるわ!」アイが言いました。

「本編じゃあまり聞けないからオモチャのCMで覚える曲!」アヤが言いました。

「映画なら聞けるんじゃないの?」アイが言いました。

「だったらもう借りるしか無いでしょ!」アヤが言いました。

 そこへセカイがやって来ました。

「お二人さん、仕事サボって何かしようと企んでるな?」セカイが言いました。

「ちょっと、何人の話聞いてるのよ!?」アイが言いました。

「そういうの私の仕事じゃないワケ!?」アヤが言いました。

「だってホラ、俺、本来はウサギさんだし、耳が大きいから……。」セカイがおどけたように言いました。

「えっ、セカイってウサギなの……?」アヤが言いました。

「ひょっとして知らなかった、俺が妖精だってこと?」セカイが言いました。

「それは知ってたけど、今の姿が妖精としての真の姿なんだと思ってた……。」アヤが言いました。

「いや、本当は喋るウサギなのよ。」アイが言いました。

「えっ……?ちょっと見てみたいんだけど……!」アヤが言いました。

「ダメ。俺の真の姿を見ようとしたってそうはさせない。」セカイが言いました。「せっかく作り上げてきた俺のイメージが壊れちゃう。」

「まあ、別にただのウサギだしね。」アイが言いました。

「それはともかく、勤務時間中に仮面ライダーを見るのはナシにしてくれよ。」セカイが言いました。「いくらすることが無くてもさ。」

「しょうがないわね……。」アイが言いました。

「それにしても、仮面ライダーって名前の割に全然バイクに乗らないよね。」アヤが言いました。

「まあ、そうね。」アイが言いました。「昔の作品のタイトルを借りてるだけだから……。」

「その方が売れるからな。」セカイが言いました。「『仮面ゲーマーエグゼイド』だったら絶対売れなかったぞ?」

「いや、エグゼイドなら売れたでしょ!」アヤが言いました。「エグゼーイドッ!」

「さっきから何なのよ、その、エグゼーイドッって掛け声は……?」アイが言いました。

「なんか良いじゃん!」アヤが言いました。

「まあ、良いけど……。」アイが言いました。

「ビルドが話題になってるのも、仮面ライダーだからだ。もしアレが仮面科学者とかだったらネタにすらならなかったな。」セカイが言いました。

「いやー、そうとも限らないよ?だってホラ……!」アヤが手を上下に振りながら言いました。

「やめなさいって……!」アイがアヤの手を叩きながら言いました。

「一体何を形成しようとしてるんだ……?」セカイが言いました。

「子供……?」アヤが言いました。

「ああ……。」アイが呆れたように言いました。


 その日の夜、ダグマが四本の足を持ったビーストを生み出しました。生み出されたビーストは通りを走り出しました。


 アイとアヤはとある通りを歩いていました。

「ようやく本格的な仕事開始だけど、今日はどんな感じで行く?」アヤが言いました。

「そりゃあもう、最強な感じよ!」アイが言いました。「どんな相手が出てこようと、捻り潰してやるわ!」

「良いね!」アヤが言いました。

「そりゃあもう、私こそ最強だから!」アイが言いました。

「あなたのそういう根拠の無い自信に満ちているところ、私は評価するよ!」アヤが言いました。

「何よその妙にディスった感じの言い方……。」アイが言いました。「人生ってのは盛り上げなきゃ損なんだから、盛り上げなくちゃ……!」

「うん、分かってる!」アヤが言いました。「エグゼーイドッ!」

「思ったんだけど、なんかちょっとアマゾンっぽいわよね。」アイが言いました。

「エーグーゼーイドッ!」アヤが言いました。

「そうそう、そんな感じ!」アイが言いました。

「いや、違うから……!」アヤが言いました。

 そこへビーストが姿を現しました。

「フン……。」ビーストはアイとアヤの前で足を止めると、二人をじっと見つめました。

「現れたわね!」アイが言いました。

「よし、モーフィンタイムだ!」アヤが言いました。

「それ仮面ライダーじゃなくない?」アイが言いました。

「何でも良いじゃん!」アヤが言いました。

「変身!」アイとアヤは変身しました。

「フン!」ビーストが走り出しました。

「逃げ出したわ……!」アイが言いました。

「バイクで追いかけよう!」アヤが言いました。

 アイとアヤはそれぞれマジカルテックモバイルを使ってマジカルテックサイクルを召喚し、それに乗りました。

「遂にバイクに乗ってバトルする日が来たわね!」アイが言いました。

「ライディングデュエル!アクセラレーション!」アヤが言いました。

 アイとアヤはマジカルテックサイクルを走らせ、ビーストを追いかけました。


 アイとアヤはビーストに追いつきました。

 アイはマジカルテックモバイルを使ってマジカルテックバレルを召喚すると、それをマジカルチェンジャーに接続しました。

「ハアッ!」アイはマジカルテックバレルから魔法弾を発射してビーストを攻撃しました。

 アヤもアイと同様にマジカルテックバレルを召喚してマジカルチェンジャーに接続し、魔法弾でビーストを攻撃しました。

 ビーストはアイとアヤの攻撃を受けても怯まずに走り続けました。

 反対車線から一台の車が近づいてきました。ビーストはそちらの車線へと移りました。

「フン!」ビーストは近づいてきた車を体当たりでふっ飛ばしました。

 ふっ飛ばされた車は地面に叩きつけられてそのまま爆発炎上しました。

「派手にやったわね……!」アイが言いました。

「ハアッ!」アヤがビーストの足を撃ちました。

「ウオッ……!」ビーストがバランスを崩して転倒し、そのまま地面の上を滑りました。

「ウオオオオッ……!」地面の上を滑るビーストが交差点の真ん中で止まりました。

 アイとアヤはその交差点を曲がりました。

「どうする?」アヤが言いました。

「私が決めるわ!」そう言ってアイがターンしてビーストに向かっていきました。

 アヤは止まってアイの様子を見守りました。

「ファイナルベントを決めてやるわよ!」アイはマジカルテックモバイルをマジカルテックサイクルに接続しました。それと同時にマジカルテックサイクルに魔力が込められました。

「マジカルテックブレイク!」アイがマジカルテックサイクルに乗ってビーストに体当たりしました。

「ウアアアアアアアッ……!」ビーストはアイの体当たりを受けると同時に爆発しました。

 アイとアヤはマジカルテックサイクルから降りてお互いに駆け寄りました。

「やったね。」アヤが言いました。

「ええ!」アイが言いました。「楽勝よ!」

 そこへミストレスが姿を現しました。

「ご機嫌よう。」ミストレスが言いました。

「ミストレス……!」アイが言いました。

「またしてもダグマ様のしもべを倒すなんて、さすがと言っておきましょうか?」ミストレスが言いました。「でも、ダグマ様もいつまでもあなた達を見逃したりはしないわ。」

「こっちだって、いつでも相手になるよ?」アヤが言いました。「今度こそダグマを倒してみせる!」

「ええ!」アイが言いました。

「あなた達にダグマ様を倒すことは不可能だわ!」ミストレスが言いました。「ダグマ様の持つ闇の力の前には誰も敵わない。」

「そんなことは無いわ!」アイが言いました。

「そうだよ!」アヤが言いました。「いざとなったらアイがマジカル・ラブリー・スターを使ってあなた達二人まとめてふっ飛ばすから!」

「ちょっと……!この場面でそのネタ言う……!?」アイが言いました。

「闇の皇帝-ダーク・ロードを倒した力もダグマ様の前では無力!」ミストレスが言いました。「あなた達はすぐに思い知ることになるわ、ダグマ様の偉大さをね!」

「ヤバい……!マジカル・ラブリー・スターという単語に動じてない……!」アヤが言いました。

「まあ、悪くない反応だと思うわ。」アイが言いました。

「そっちがそう来るなら……こっちはエグゼイド呼ぶよ?」アヤが言いました。

「は……?」ミストレスが言いました。

「これならビビるでしょ?」アヤが言いました。

「ビビるワケないでしょ!」アイが言いました。

「でも、ビビって何も言えなくなってるよ?」アヤが言いました。「完全にブルっちゃってるね!」

「確かに、ガチでエグゼイド呼ばれたらビビるかも知れないけど……。」アイが言いました。

「いや、ビビってませんから……!」ミストレスが言いました。「何の話か説明して下さる?」

「ひょっとしてエグゼイド知らない系……?」アヤが言いました。

「ええ。」ミストレスが言いました。

「ならば説明せねばなるまい!」アヤが言いました。

「いや、しなくて良いわ。気になるんならググりなさい。」アイが言いました。

「どうせロクなモノじゃ無いんでしょうね。」ミストレスが言いました。

「コケにし過ぎじゃない?」アヤが言いました。「ドラゴンボールとかワンピースが全てとか思ってる系でしょ?」

「思ってませんわ。」ミストレスが言いました。

「とにかく……!」アイが言いました。「ダグマに伝えて、いつでも来なさいって。捻り潰してあげるわ!」

「捻り潰されるのはあなた達の方よ。フフフッ……!」そう言ってミストレスが姿を消しました。

「話題についていけなくなったからって逃げ出したよ!」アヤが言いました。「バーカ!」

「アヤ、バカはあなたよ。」アイが言いました。

「何で私を攻撃するワケ……!?」アヤが言いました。

「だって……もうちょっと私にも煽らせてくれたって良かったじゃない!」アイが言いました。「せっかくの獲物なのにあなたばかり煽って……。」

「ゴメン……。」アヤが言いました。「二人で煽るつもりでいたんだけど、ついてきて貰えなかったから……。」

「ちょっとついていき辛かったのよ。」アイが言いました。「ぶっちゃけあんま意味分かんなかったし……。」

「それはあなたの力不足だよ。」アヤが言いました。

「とにかく、これだけ煽ったんだからきっとダグマは何か仕掛けてくるハズよ。」アイが言いました。

「うん、その時は二人で一緒にダグマを倒そう!」アヤが言いました。

「ええ!」アイが言いました。

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