輪廻、ミィナ、九条姉妹、クレス
鳥羽輪廻
簡略プロフ
極阿軍の将にして極阿八傑の一人。
村楯重彦の娘。
年齢は20歳。
神威百一の部下であり、神威綾一らの上司にあたる。
倭弓菜の幼なじみであり、好敵手同士でもある。
天才的なZWの操縦センスと指揮能力を持ち、各地でゲリラ戦の指揮を執り、政府や反対勢力を疲弊させた。
ベヘモス戦争時は学生であり、たまたま弓菜や巽と行動を共にしていた事から陸戦型エルグリムに追われる事になってしまう。危ない所を神楽坂やラバンの乗るリグイースに救われ、成り行きで政府軍と行動する事になる。友人の弓菜がネティウスを起動させた事でパイロットとなり、巽も続いてパイロットになった事がきっかけで自身にもNEON適性がある事が発覚。戦力を運用できる素質を持つのに機体を遊ばせるわけじゃにもいかず、自身もネティウスのパイロットに志願する。しかし、知識を必要とせずに直感的操作でベテランパイロット並みの操縦をしてみせる弓菜や巽に対し、輪廻はマニュアルを叩き込んでから操縦していた為、ZWパイロットとしては未熟だった(それでも、他の素人達や新兵達と比べると頭ひとつ飛び抜けていた)。ネティウスに搭乗できても臨機応変の戦闘は出来ず、主に弓菜や巽の支援をしていた。
しかし、転戦につぐ転戦で勝敗を経験した事でみるみるうちに腕を上げて頭角を表し、戦争後期には弓菜と巽に肩を並べる程にまで上達したが、影死神に母を殺害された事がきっかけで弓菜と巽と不和になり、重彦にも一時心を閉ざして憎悪のままに戦っていたが、桂川純子の大喝と布団叩きによる一撃を受けて立ち直り、稲盛咲耶に諭されて重彦と仲直りしたが、弓菜と巽とは気まずいままだった。
極阿敗退後は別行動を取った弓菜達とは決別し、政府軍の突然の攻撃で重傷を受けた重彦に代わって指揮を執り、動揺する極阿の民や綾一らを叱咤して速やかに撤退戦に移り、巧みに政府軍の虐殺から逃れつつ、戦力を削いでいたが、凶人一家の乱入で辛うじて稼働していた夜光や夜刀、夜刀集を殆ど失い、指揮系統も分断されたが、輪廻の策により、殆どの民と戦闘部隊が待ち伏せて撃っては逃げの繰り返しで追撃をかわし、辛うじて極阿の地下に退却。
極阿地下にある「極阿遺跡」で極阿の民と兵士達が最期の携帯食を分け合って決死の覚悟で政府軍を待ち受けていたが、そこで政府軍同士の戦闘が発生。
何者かが政府軍を瞬時に蹴散らし、直後には遺跡奥で民を守る為に細工をしていた百一から終戦が申し渡され、更にジャウキルやアスハムといった政府軍の上級将校からも終戦を申し渡された為、輪廻達はなんとか生き延びる事ができたが、突然攻撃してきた政府軍に対する疑念は晴れなかった。
戦後は百一の補佐と重彦の看病をしながら極阿復興の為に奔走しつつ、極阿の技術屋達を叱咤激励してZW開発を続けさせる一方、政府軍に反感を持つ勢力との外交交渉も行い、衛連とも援助と技術交流の関係を保っていた。
ベヘモス戦争時の禍根から反政府軍の色合いを強めてはいたが、政府軍ともレリオを介してジャウキルやアスハムと関係を保っており、新極阿シティ建造を口実に極阿を植民地化しようとする政府高官と上級将校の陰謀を阻止し、政府軍元帥の取り巻き達が独断で極阿に90%の重税を課し、資源と技術・人材を掠め取ろうとした際はジャウキルらに元帥の引き留めを依頼して元帥の身の安全を考慮しつつ、極阿の民全員の協力を得て視察に来た元帥の取り巻き達を取り囲んで恫喝し、元帥の取り巻き達を護衛していた兵士達を全員寝返らせた上で身包みを剥いで極阿から叩き出した。
その後の政府軍の武力介入でもジャウキル艦隊や他の勢力と連携して巧みに戦力を分散させ、尽く撃退に成功している。
月会戦で衛連が政府軍に勝利すると、ベヘモス戦争後も未だに暗躍と扇動を続けるベヘモス残党に報復する為に奔走。
ベヘモス戦争で疲弊した極阿を狙って洗脳活動をしてきた門徒衆を撃破し、ベヘモス残党の再襲撃も撃退。
母や仲間達の仇である影死神を罠に嵌め、綾一らと影死神への復讐に燃える遺族達に影死神を葬らせ、自身は影死神が率いていた傭兵達を尽く罠に嵌めて関連する遺族にそれぞれ討たせている。
影死神以外の傭兵達の遺体は輪廻の手によって密かに葬られ、遺骨は関連する墓や寺に納めて丁重に弔い、遺族にも伝える辺り、敵に対して冷酷な面ばかり目立つが、良識も覚悟も相応に持っている。
四国征伐時は同志が運営する地下のZW生産工場へ新型ZWである夜天宵の受け取りに向かっており、戦闘には参加していなかったが、ラフェンクルの出撃をいち早く察し、巨大レーザー砲の射線から逃れる様に各部隊へ指示を送ったりしている。
極阿夜戦では夜天宵に搭乗して極阿に帰還中、ヴィクス専用イズロツの一閃を回避し、反撃でヴィクスにシールドを使わせるなど、常人離れした反応を見せている。
170cm近い身長、腰まで伸びた長い黒髪、銀縁のインテリ眼鏡が特徴。
軍服とパイロットスーツは白。
黒いスーツの上から白い軍服を羽織る癖がある。
エリートでありながらも人当たりは良く礼儀正しい。
主な搭乗機は夜刀集、夜刀集弐型、裏愚椎冴、甲型紅花、夜天宵など。
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ミィナ・クワティス・禮静
簡易プロフィール
極阿残党の一人。
年齢は16歳。
忍術や辻斬りを祖とする禮静流剣術の使い手であり、闇と共に相手を葬る電光石火、一撃離脱型の技を使う。
ベヘモス戦争で父を失っており、禮静流最後の正統後継者である。
ベヘモス戦争時は極阿の剣豪が集住する加賀崎町に在住する剣術少女だったが、ベヘモス軍の襲撃に際して地下区画に避難する。
ネティウスでベヘモス軍と戦う弓菜、巽、輪廻を尊敬し、それぞれを姉貴、兄貴分として慕う。
夜光の近接戦闘型の夜刀が数機完成した際は父と弓菜達への差し入れで探索していたところ、偶然の事故で夜刀のコクピットに乗り込んでしまい、更に適性とセンスがあった為、そのままパイロットになった。そこで密かにZW戦闘訓練を積んでいた神威綾一とNEON適性検査で抜群のセンスがあった浅野光牙と共に出撃して初陣を飾る事になる。
父に叩き込まれた事もあってか、機を見るに敏ともいうべき動き方で思いがけず一番槍、陸戦型エルグリムをヤトガタナで一刀両断にして一番首の功を立てたが、芦屋廬山の陸戦型エルグリムに技量差で圧倒され、綾一の夜刀(神威一門仕様)と光牙のネティウス(極阿製HCSヤトガタナ装備)の助太刀を受けて何とか退却に成功するが、光牙のネティウスが中破する。
結果的に光牙を見捨てて退却した事を悔やむが、光牙に礼と謝罪をして更なる鍛錬を積むようになる。
シミュレーションで光牙を圧倒した後、潜入工作をしていた芦屋廬山を怪しみ、巡回中の百一と重彦に報告して撃退したが、廬山から深く恨まれる様になる。
続く出撃では弓菜、巽、輪廻の援護に回り、綾一、光牙と連携してベヘモス軍を撃退した。
椿、クレスが夜刀のパイロットに選ばれた際は持ち前の面倒見の良さから、椿とクレスの世話を焼き、柊の相手も務めるなどしたが、クレスとの仲は悪くなった。
神威善一が暗殺され、極阿が二分すると、芦屋敏康に追われていた神威善路の娘である花梨を保護した事から、善路派につく事になってしまうが、そこで芦屋廬山と対面して立場を悟り、斬り合い寸前になる。
しかし、善路は用済みとして影死神に殺害された為、廬山から花梨の保護を依頼され、落ち合う先で花梨の身柄を廬山に引き渡す。
直後に光牙のネティウスと椿とクレスの夜刀が接近してきた為、回線を開くが、何ら言い訳もせず無言のまま身柄を拘束された。
ベヘモス軍の再襲撃で父が殺害されると、一時的に激昂し、光牙に制止されて思いとどまるが、友人の岡見奈緒が光牙に好意を寄せていた事や奈緒が門徒衆の洗脳を受けてZWテロに駆り出された事、奈緒の甲型紅花が光牙の夜刀と戦闘になり、光牙の夜刀が繰り出したヤトガタナでコクピットを貫かれて死亡すると、光牙との仲は決定的に悪くなった。
更に影死神に唆されて光牙と斬り合いをするが、芦屋廬山の横槍が入り、当て身投げを受けて撤退する。
以後もなにかにつけて光牙と斬り合いになり、光牙も荒れていた為に両者の斬り合いは凄まじいものだった。業を煮やした綾一と統弥が毎度死ぬ覚悟で止めに入ってはクレスの説得を受けるという事が相次いだ。
光牙との仲はもはや修復不可能なまでに険悪なものになっており、以降は会話も共闘もしなくなったが、一方で仲の悪かったクレスとの仲は改善されていった。
極阿敗退後は輪廻の指揮下に入り、輪廻の身辺警護を務めて輪廻を暗殺から守り、政府軍から兵糧攻めにされていた椿と柊を救出し、弱気になった綾一を殴り飛ばして喝を入れたりもした。
戦後は輪廻から特別任務を与えられ、極阿復興と夜刀集弐型開発の協力の傍ら、消息不明の浅野兄妹の捜索や奈緒の暴走の事実究明、門徒衆の排除などをこなしていく内にかなり冷静になった様子であり、作中でも光牙と再会しても剣を抜かなかったり、光牙との仲を心配する柊に対して若干前向きな回答をしていたりと、極阿時代の険悪さは薄れてきつつある。
因みに事実をしりつつも再会した時に光牙に奈緒の件を聞き、光牙の側から真相を明かされても彼を許さなかったが、ある程度は気持ちの整理がついたようである。
輪廻の影死神狩りでは改造型の裏愚椎冴に搭乗した光牙と共闘しており、抜群の連携で傭兵達を一掃し、続く門徒衆との戦いでは鬼神の如く苛烈な戦いぶりで甲型卍を五機撃破し、ミアクターを撃破するという活躍をしている。
極阿夜戦では別働隊として少数精鋭を率いて賊徒達の後方に回り込み、ヴィクス専用イズロツの補給線を断って牽制し、香我美の援護をしつつ、賊徒達の艦隊の背後から襲いかかり、巡洋艦三隻を沈め、更に頭目の片喰を発見し、一閃して討ち取るという大功を挙げている。
極阿でも数人しかいないとされる汎思念波動能力を持ち、ZWの操縦技術もかなりのもの。技量は光牙と綾一にも劣らない。
奇襲や電撃戦、強行突破を得意とする。
173cm程度の身長、腰辺りまで伸びた碧色の長い髪を一本に結ったポニーテール状の髪型、三枚に重ねた竹の葉を意匠した特殊な髪飾り、可愛らしさが混じる吊り目に翠の瞳、耳の小さいピアスと背負った愛刀、首にかけた複数の御守り、適度に維持された抜群のスタイルなどが特徴。
軍服は黒、パイロットスーツは緑を基調にしたものを着用する。
主な搭乗機は夜刀集弐型、裏愚椎冴、甲型紅花、夜光弐型、夜天宵など。
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九条椿
簡易プロフィール
極阿残党の一人。
九条柊の姉。
浅野光牙、神威綾一達の幼なじみ。
年齢は17歳。
軍に財産を剥奪されて没落し、ベヘモス戦争直前に軍の総攻撃に巻き込まれて滅亡した九条家の生き残り。
ベヘモス戦争時は父の流と妹の柊と共に極阿に流れていた為に家名は存続できたが、父の政敵である鳳経久の追及厳しく、神威善一と一条房彦の庇護を受けてひっそりと暮らしていた。
しかし、善一の死後は庇護がなくなり、鳳家の容赦ない圧迫を受けた挙句に流も何者かによって殺害される。
九条家を解体されて孤立した椿と柊はやむなく極阿軍に入り、従者のクレスと共に夜刀のパイロットに選ばれる。
当初は九条家の影響力を利用して味方を増やすつもりで椿をパイロットに抜擢していた百一だったが、椿とクレスが並ならぬ戦果を挙げた為、百一から詫びと鳳家が独占した九条家の土地を実力で奪い返す旨の書状を贈られる。
戦中は夜刀と夜刀集に搭乗して多くの戦果を挙げ、極阿八傑の一人に数えられる程にまでなるが、シガフの反間の策に嵌って揺さぶられたが、クレスの説得とシガフの裏切りを受けて決別。
ベルシトに柊を襲われている最中に鳳経久の武力恫喝を受け続けるが、九条家旧臣達を纏めて頑強に抵抗し、遂には鳳家を跳ね除け、柊を襲うベルシトにも果敢に立ち向かった。
極阿敗退後は輪廻の指揮下に入ったが、政府軍の裏切りと凶人一家の乱入を受けて本隊から孤立し、逃げ遅れた民達を救出・保護して九条家屋敷跡地で籠城戦を指揮する。
政府軍の兵糧攻めに抵抗して様々な作戦を実行したが、多勢に無勢は変わらず、兵糧が枯渇寸前になったところをミィナの救援を受けて息を吹き返し、更に桂川純子が政府軍を蹴散らした為、無事に本隊と合流して終戦を迎えた。
戦後は極阿復興と九条家再興に奔走し、鳳家がトワール財団と敵対した隙を突いて失地を回復し、流の遺言になった「せめて先祖伝来の地を回復して骨を埋めたい」を実行して父の遺骨を先祖代々の墓に移し改葬して弔った。
おっとりとしているが、どこか大物の風格が漂う。
ミィナ、クレスと親しく、常に二人か三人で行動している。
高い思念波動能力の持ち主だが、過去の出来事から、その力を使う事にはやや否定的。
165cm程度の身長、艶やかな黒髪と椿の花の髪飾り、焦げ茶色の瞳、愛らしさと艶やかさが同居した顔つきと淡い桃色の衣装が特徴。
軍服は黒、パイロットスーツは桜色のものを着用している。
主な搭乗機は夜刀集弐型、裏愚椎冴など。
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クレス・ジ・ティアハ
簡易プロフィール
浅野光牙、神威綾一達の古馴染みで、九条椿、柊姉妹に仕える執事兼ボディガード。
年齢は17歳。
幼い頃に九条家に引き取られ、椿と柊と共に家族の様に育てられた。
引き取られた当時から九条家に忠誠を誓っており、滅亡した今でも椿と柊に仕え続けている。それ故に椿と柊を姫様と呼び、主従の線を引いて接している。
しかし、九条家滅亡からは立場が平等になっている為、椿からは親しみを込めて「クレスちゃん」と呼ばれ、柊からも親しみを込めて「クレス御姉様」と呼ばれている。
椿と柊の身の回りの世話から身辺警護、潜入調査やZWに搭乗しての戦闘まで、椿と柊の為ならば何でもやってのける人物。
何かと椿に接しようとする統弥と度々衝突するが、実は拳と拳で語り合っている上に似た者同士の統弥とはかなり親しく、状況によって椿と柊の護衛を任せたり、互いに共闘したりと結構信頼している様である。
椿と柊が追い詰められると、常軌を逸脱した鬼神の如き凄まじい戦闘能力を発揮する為、怒らせると恐ろしい。
肩辺りまで伸びた金髪、白い肌、切れ長の目に紅い瞳、174cm程度の高身長に黒っぽい男装などが特徴で、一見すると凛々しい金髪の美青年(貴公子)に見える。
燕尾服を連想させる特注の軍服、白心に由来した白系統のパイロットスーツを着用する。
主な搭乗機は夜刀集弐型、裏愚椎冴、甲型紅花など。
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九条柊
簡易プロフィール
極阿残党の一人。
ベヘモス戦争直前に軍の総攻撃を受けて滅亡した九条家の生き残り。
椿の妹で、年齢は14歳。
クレスを姉の様に慕い、浅野結依菜と楠木彌沙那とは親友同士。
大人しい上に引っ込み思案で恥ずかしがり屋。
普段は姉の椿かクレスの影に隠れている。
ベヘモス戦争時に受けた暴行と見せしめに行われた殺戮地獄が強烈なトラウマになっており、他人に対する恐怖心が強く、対面すると絶句し、震えて泣いてしまう。
しかし、暴行と殺戮地獄から命懸けで救ってくれた統弥と光牙だけは例外で、彼らの前では本来の明るい姿を見せる。因みに、統弥が愛用している熊さんマークの手拭いは、彼女が統弥に心を込めて送った手製の物である。
今でも感謝の手紙と共に、手拭いやマフラーなどを編んで毎月始めに統弥と光牙に贈り続けている。
特に統弥には毎日弁当を作って手渡したり、部屋の掃除をしたりと尽くしているらしい。
少し波がかり、肩辺りまで伸びている紺髪に柊の花の髪飾り、やや黄が混じった焦げ茶色の瞳、可愛らしい顔つきと服装、150cm程度のやや低めの身長が特徴。
軍服とパイロットスーツは白系統のものを着用する。
見かけとは裏腹に泳ぎが達者で、サーフィンも上手いなど意外な特技を持つ。
主な搭乗機は夜刀集弐型、裏愚椎冴、甲型紅花など。