ガロツⅡ、Ⅲ、スライ、ラッセン、王孫、ゴズ
型式番号…AWGT-10
機体名称…ガロツⅡ
全長17.24m
重量53.8t
武器
22mm側頭部レーザー×2
ソニック・ダガー・システム×2
対機プラズマ・ザンバー
シールド・レール・ガン×2
84式改良型レーザード・ライフル
簡易プロフィール
衛星連合軍の量産ZW。
AXGT-11RガロツⅡR型やAWGT-12ガロツⅢの開発母体になった機体。
前大戦で活躍したガロツをベースに機体構造を単純化し、整備・量産性を向上させ、新技術を用いて強化・改良した機体。
標準で大容量プラズマ・ジェネレーターやリニアウェイブライダーユニット及びエネルギー受電システムを搭載し、限定的ではあるが単体飛行能力を獲得しつつ、高い運動性と良好なエネルギー効率を両立させている。
単体飛行能力は十分な加速域と換装作業を必要としており、まだ完全な獲得とは言い難い。単体飛行能力を完全に獲得したのはガロツⅡR型以降。
ガロツゼロに搭載されていたソニック・ダガーシステムを腰部に、従来のヒート・ザンバーをプラズマ・ザンバーに変更し、シールドには強力なレール・ガンを追加装備し、より近~中距離戦に強くなっている。更に装甲の一部とシールドには、簡易ながらも耐レーザー、耐エネルギー特殊加工を施した素材を使用しており、レーザー・ブレ-ドを受け止めたり、レーザード・ライフルの直撃にも耐えるなど、レーザーやビーム兵器に対して高い防御力を備えている。
しかし、戦艦の主砲並の威力を持つ大出力エネルギー兵器には数秒しか耐えられず、仮に耐え切っても機体が保たないという。
腰部のソニック・ダガーシステムは、至近距離では鋭利な刃と超速振動で敵機の装甲を容易に切り裂くソニック・ダガーに、投げれば独特の軌道を描いて飛び、敵の意表を突いて切り裂くソニック・エッジ・ブーメランになり、シールドと合体させて使用すれば射出も可能な有線式ソニック・クロー及び固定・牽引・捕縛に使用可能なアンカーにもなる武器である。
作中では既に旧式に位置しているが、ベース機が優秀な為、機体性能もかなり高く、今大戦に入っても第一線を退かずにそれなりの戦果を挙げている。
本機の量産性・整備性・操縦性・汎用性・信頼性・拡張性の高さ故に膨大な数が生産されており、様々なバリエーション機やカスタム機なども多数存在する。
主なパイロットはゴズ、スライ・コーティス、ラッセン、王孫など。
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型式番号…AWGT-12
機体名称…ガロツⅢ
頭頂高17.74m
重量48.93t
武器
22mm側頭部レーザー×2
対機白兵戦用コーティング・ソード
プラズマ・ダガー・システム×2
87式高エネルギー・レーザード・ライフル
腰部レールキャノン×2
簡易プロフィール
衛星連合軍の次期量産主力ZW。
ガロツⅡをベースに強化・発展させた機体で、総合性能が向上している。
重複螺旋太陽光発電システムと広域エネルギー受電式エンジン「ウェーブ受電ドライブ」を搭載しており、ウェーブ送電範囲内での半永久稼働と、ウェーブ送電範囲外での稼働時間の大幅延長に成功している。
ガロツ系ZWの特徴でもあるコーティング装甲は、電力を消費して機体全体に浸透したネェル・ナノマシンの装甲を活性化させ、レーザーやビームのみならず、実体弾に対しても高い防御力を発揮するFC装甲に変更されており、破格の防御力を誇る。30㎝戦車砲やレーザー砲の直撃をものともしない強固な装甲は、同世代のZWの中ではクラネオンⅢと夜刀集弍型以外に比較対象が無いくらいに強力であり、スペック上ではクラネオンⅢか夜刀集弍型くらいしか対抗できないとされる。
開戦序盤はその装甲を生かして政府軍のZW隊の攻撃をものともせずに猛撃を加え、散々に蹂躙して政府軍に甚大な被害を与えた。
しかし、FC装甲には展開の制限時間があり、それを超過すると強制解除が起きて通常の装甲に戻ってしまうという欠点と、展開制限時間超過による強制解除後はネェル・ナノマシンの再構成に時間がかかり、暫くFC装甲の展開が出来ないという欠点がある。
ソニック・ダガー・システムはプラズマ・ソニック・ウェポンズに変更された上に大型化して攻撃力が増している。対機プラズマ・ザンバーは、軽量化と扱いやすさを重視してロングソード型のコーティング・ソードに変更されたが、攻撃力と耐久性は寧ろ向上し、扱いやすくなったらしい。
シールドのレール・キャノンはバランスを損なうなどの理由から廃止されたが、更に強力になったレール・キャノンを両腰部に装備した為、使い勝手が良くなっている。
機体の軽量化に伴う運動性の向上と改良型ウェイブフライトユニットによる単体飛行能力も加わり、量産機でありながらクラネオンⅢやルルゼイース、夜刀集弐型などの高性能ZWと互角に渡り合える程の性能を持っている。
しかし、大気圏内戦闘でステルス性の半端さが露呈し、脚部関節にも問題が浮上、更にFC装甲との兼ね合いで抑えられた出力やFC装甲の電力消費の激しさ、FC装甲展開時間超過時に発生するネェル・ナノマシンの損壊で再展開に時間がかかりすぎる上、FC装甲自身の整備性も劣悪で保守点検は勿論、同型機内で流用も難しいという問題もあった。
故に衛連技術者も急いでガロツⅢの問題解決に努めたが、経済の更なる悪化に伴う予算の不足や派閥闘争、人材不足も祟って改善は遅滞し、更に補給も滞った為、主力降下部隊は攻め切る勢いを無くし、ハルツィスらを残して撤退せざるを得ない状態になり、政府軍の喉元に喰らいつく好機をみすみす逃してしまっている。
後に後期型ガロツⅢが開発された際に漸く問題が解決されており、ここに至ってガロツⅢは漸く性能を発揮できたとも言えるが、既に新型後継機であるイズロツが実戦配備されていた上、イズロツの量産型も凄まじい勢いで本機に取って代わっていった為、あまり活躍できなかった。
本機はアグトリムから続くガロツ系ZWの操縦経験があれば容易に操縦可能で、衛連のパイロット達も乗りやすいと評している。
政府軍のラバンもかつてガロツ系ZWに搭乗していた経験から、衛連の降下作戦中の戦闘で本機を鹵獲して即座に戦闘してみせている。
ラバン機は特殊な改造こそしていなかったが、機体特性を把握して堅実に戦っており、四国征伐でも問題なく戦えていた。
主なパイロットはラバン、スライ・コーティス、ラッセン、王孫、ハルツィス・アーシュ・永戸、アルマ・レキーネ、グルアス・ザナヤ、リーオン・デイトレ、シリング・ノーティエなど。
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スライ・コーティス
簡易プロフィール
黄金色のガロツⅢを駆る、衛星連合軍の先遣部隊の一員。
年齢は24歳で、階級は少尉。
性格は自信過剰過ぎて調子に乗りやすく、怖いもの知らずな上に上官にタメ口でかかる問題児で、修正されて喜ぶマゾ体質でもある。
「黄金の一番星」を自称する自信家で、確かに高い技量を持つが、自惚れが過ぎていまいち締まりに欠ける所がある。
「衛星連合軍の恥曝し」と揶揄されては実力を過小評価されているが、思念波動能力素質者以外で、光牙の操縦するクラネオンⅢと互角に戦えたのは彼だけであり、エース並みの実力を持つのは間違い無い。
裏日本での戦闘を重ねるにつれて腕を上げていき、何度も乗機を損傷しながらも長期間裏世界に留まっているので、かなり図太い性格をしている。政府軍の四国征伐作戦でも新型ZWを相手しながらも優勢を維持して撃退し、住民を逃す事に成功している。
しかし、その後の掃討戦にてグルクに不意打ちをされて乗機を失ったが、ハルツィスに救出されて無事に生還している。
170cm程度の身長、茶髪にくの字のアホ毛、吊り目に赤茶色の瞳などが特徴。
星と光のエンブレムと「黄金の一番星」と意匠された黄色のパイロットスーツを着用する。
四国征伐以後は顔つきがやや凛々しくなった様子である。
主な搭乗機はガロツⅡ、ガロツⅢ、スライ専用イズロツなど。
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ラッセン
簡易プロフィール
衛星連合軍のZWパイロット。
スライ・コーティス、王孫の同僚。
年齢は24歳。階級は少尉。
王孫と共にスライの脇を固めるが、スライを茶化す事が多い。
スライや王孫と同じく、ZWパイロットとしての技量は高い。
ノリが良く、口調の割には面倒見の良い性格をしている。
裏日本で戦う事や裏日本各地で過ごす事が多くなった為か、サバイバル生活が板につき、寝床の確保や食料調達などが主な役目になっている。
スライ、王孫や付近の若者、犬猫に飯を振る舞う様はまさに親父さんである。
更に酒好きで陽気な人物になっており、裏日本の賊徒達の中にいても違和感がなくなっている。
180cm近い高い身長、黒髪の角刈り、極太の眉、褐色肌と鍛え抜かれた肉体が特徴。
四国征伐後は裏日本の環境に慣れたのか、もみあげと顎髭が繋がり、腕毛や胸毛が濃くなって全体的に毛深い兄ちゃんになっている。
主な搭乗機はガロツⅡ、ガロツⅢ、イズロツなど。
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王孫
簡易プロフィール
衛星連合軍のZWパイロット。
スライ・コーティス、ラッセンの同僚。
年齢は24歳。階級は少尉。
ラッセンと共にスライの脇を固めるが、スライを小馬鹿にしたり皮肉る事がある。
スライやラッセンと同じく、ZWパイロットとしての技量は高い。
三人の中では一番落ち着いた感じがするが、実はノリが良くて面倒見が良い。
裏日本での戦いが続く内に技量が上がった様子である。
175cm前後の身長、茶髪にインテリ眼鏡が特徴。
四国征伐後は性格がやや軟化しており、人当たりが良くなった。
主な搭乗機はガロツⅡ、ガロツⅢ、イズロツなど。
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ゴズ
簡易プロフィール
衛星連合軍の先遣隊の兵士。
年齢は24歳。
スライ・コーティスとは同期の優等生だが、堅実派で影が薄い。
起動前のクラネオンⅢを発見し、捕獲しようとするが…、捕獲直前にガロツⅡの死角から光牙達がクラネオンⅢに乗り込んで起動させた為、やむなく交戦する。
しかし、性能差と技量差があり、格闘戦で圧倒されて撃破されてしまった。
乗機を失った後は白鷹艦隊に所属しており、白鷹の随伴艦のパイロットとして地味に戦っていた様である。
170cm前後の身長に黒い短髪、厳つい顔つきが特徴。
四国征伐後は操縦技量が上がり、後期型ガロツⅢに搭乗して表日本の巨人抗争戦線に参加した世龍艦隊の援軍として駆けつけ、そこそこの活躍を見せている。
裏日本でのサバイバルや長期軍役による影響か、寡黙でゴツい兄ちゃんになっている。
主な搭乗機はガロツⅡ、ガロツⅢ、後期型ガロツⅢ、量産型イズロツなど。
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