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カシューナッツはお好きでしょうか?  作者: ストレッサー将軍
第9章 『商店街の祭り① ~今宵は詩人の気分なの~』
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90.アイドル研究家



アイドルとは、それ即ち“エネルギーの塊”である。


あの小さくて華奢な肉体に、いったいどれほどのエネルギーが溜め込まれているのか、皆目見当がつかない。


おそらく、ビッグバンよりも強大なのだろう。


アイドルの輝きよりも、こんなちっぽけな宇宙を生み出すことしかできなかったエネルギーの方が、強いはずがない。


そんなの生まれたばかりの赤ん坊でもわかることだ。


頭の固い大人には、一生かかってもわからないだろうがな。


これがどんなに難しい数式を見つけることよりも価値があるということに、目の腐った人間は何故か気付けない。


いや、気付いているのだろうけれど、それを認めたくないのだろう。


彼女達が笑えば、それ即ち幸せであり、世界はそれだけで平和なのに、そんな単純なことに価値はないと決め付けているのだ。


何? ”笑顔”だけじゃ平和になれない? お金がなければ誰も救えないって?


そんなのはただの後付さ。


だって、彼女達はお金を持っていないけれど、その身に秘めたエネルギーのみで、人々を動かせる。そして、彼女達に動かされた人々が、世界に平和をもたらしているのだから。


きっとこの世にお金が存在しなくても、彼女達は歌い、踊り狂い、エネルギーを流し続けるだろう。そして、そのエネルギーを受け取った人々は、お金がなくても世界を平和にするだろう。


人の本質は、エネルギーなのだよ。


お金は一番わかりやすい手段でしかない。


それを、アイドルは私に教えてくれた。


だから私は、アイドルのエネルギーを少しでも多くの人に伝えたい。


私はアイドルから貰ったこのエネルギーを使って、世界平和を実現したいんだ。


そして世界平和を実現するために大切なのは、お金を集めることじゃなくて、人を動かすこと。


世界平和にお金が必要ならば、自分がお金を集めるんじゃなくて、裕福な人に払わせればいい。


合理的でしょ?


そして、それを実現するのは人のエネルギーであり、その最たるものが、アイドルなのだよ。


そんなエネルギーを持ったアイドルがたくさんいれば、それだけ世界は平和に近づく。


だから私は今日も新たなアイドルを求める。



『暗黒豆腐少女』デビューライブ。


今日もまた、世界を平和にするアイドルが一人、産声を上げる。



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