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カシューナッツはお好きでしょうか?  作者: ストレッサー将軍
第6章 『ドキ! 三つ巴のアイドルお食事会! ~当店の一番人気メニューは【天使の涎パスタ】でございます~』
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65.カエデ


「ふけさん、このあと暇? レッスン手伝って欲しいんだけど」


 私達は歌詞の話を終えてから、衣装のことやデビューライブ当日のスケジュールについて話をした。その話の後、午後からダンスのレッスンをしようと思っていたので、ふけさんにも手伝ってもらおうと思い、何の気なしに誘った。


「えっ!! ……ちょ、ちょっと午後は仕事があ、あうっ! あ、あるんだ…………」


 ん? 何で最初に「えっ!!」って言った? なんで、そんなにしどろもどろなの? 何で途中「あうっ!」って舌を噛んだの? ……怪しい。こいつ、何か隠しているな。


 直感でそう思った私は、カマをかけてみた。


「このあと、誰とデートするの?」


「ほへぇ!?」


 ふけさんの目が、ものすごいスピードで泳ぎだした。ビンゴだ! こいつ、仕事じゃねーな。このあと誰かとあうんだ。


「……どんな人? 美人?」


「は、はははは……は? し、仕事だって、言っただろう? そんな、で、デートなんて……ははは……はは?」


 しかも相手は女だ! ……こんちくしょう、私がダンスや歌のレッスンをしている間に、デートするつもりだったのか!! もしかしたら、今まで仕事があるから忙しいって言っていたのも嘘だったのか!? ……許せん。この男、許せん!


「そ、それじゃ。私はもう帰るから。レッスンがんばってぇ~」


 そう言うと、ふけさんは直ぐにファミリーレストラン『でべそ』から逃げ出した。


「あ、ちょ、ちょっと!! 嘘つくなぁ!!!」


 私はこのとき、心底イラついた。ふけさんが仕事サボってデートすることに対してじゃない。ましてや、私に嘘をついたことに対してでもない。


 私がイラついたのは、私以外にふけさんのことを魅了する人がいたということだ。それは、私がふけさんを魅了できなかったということ。


 他の誰も目に入らないほど、人を魅了できなければ、アイドルとしては力不足。その現実を突きつけられた気がして、心底イラついた。


久しぶりの更新になりまして、申しわけありません。

書いているうちに最初に想像していた結末と変わりそうなので、少し更新スピードが落ちるかもしれません。

ご了承ください。

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