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カシューナッツはお好きでしょうか?  作者: ストレッサー将軍
第13章 『悪徳プロデューサーは許さない! ~チュウ、チュウチュウ!~』
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112.ふけさん

先日、初めてマミマミがテレビに出演した。新人アイドルをダイジェストで紹介するだけの、わずか数十秒の出演だったが、これが決め手だったらしい。


「もしもし」


 ついに、松原が電話で、コンタクトをとって来たのだ。


「よう、田中敬一。元気か? 俺はめんどくさいのが嫌いだから、単刀直入に言わせてもらう。マミマミをよこせ!」


「いやだ」


「まぁ、そう言うな。誰もタダでとは言ってないだろう。いくら欲しい?」


「電話じゃ話にならん。ちゃんとした書類と現金をこの目で見ないとな」


「ほぅ、俺様と直接会って交渉する気か? いいだろう」


「それじゃあ、3日後、○×町5丁目にある廃墟ビルに来い。そこで、話をしよう」


「あぁ、わかった」


 準備は整った。あとはその日を待つだけだ。



”カエデさん、君はただひたむきに、何も考えずにアイドル道を邁進すればいいんだよ。君の邪魔をするものは、私が必ず排除するから、君は他のことは考えなくていいんだ”


 私は心の中で強くそう思った。伝えないけれど、それでもいいと思いながら、強く強く思った。外に出さなくても、心という閉鎖的な空間のなかでも、強く願えばきっと、何かが起こる。


 私はこのとき、そんな幻想を抱いてた。



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