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早坂さんの朝食

作者: 変汁


私こと早坂朱莉(はやさかあかり)9歳は


いつも決まった朝食を食べる。


毎日、365日 同じものを朝食として食べる。


それについてお母さんは呆れてしまい


もう何も言わなくなった。


年子の弟の恭二郎は毎朝、私の朝食を見ては馬鹿姉貴が又同じ物食ってらとちょっかいを出してくる。


だから私は恭次郎の髪の毛を掴んでキッチンテーブルに額を叩きつけた後、ティースプーンで掬った熱々のミルクティーを鼻の穴の中に流し込んでやる。


そんな姉弟の喧嘩をみてはお父さんはニコニコしているけど、朝のテレビの今日の運勢が始まると「うるさい!クソガキどもが!」と1人ではしゃいでからテレビに集中する。


5位以上なら、気分よく仕事に行くけど、それ以下だったら駅近くの満喫でズル休みをする。

その事を知らないのは恭次郎とお母さんだけて、私は知っているから、それをネタにお父さんを強請りお母さんには黙っててあげるからとお小遣い以外にお金を貰ったりしている。


プチトマト2個。真ん中に切れ目を入れたバターロール。ミルクティー。アスパラベーコン1つとバターロールの切れ目の中へ入れるめざしが1匹。それとマヨ。これが私の朝食だ。


この献立にしてから私は理解と数学のテストがグンと上がった。100メートルも僅か2か月で3秒以上もタイムが縮まった。


うんこも毎朝決まった時間にいっぱい出る。肌も綺麗になった気がする。炎天下の日でも日焼け止めもいらない。


この献立にして1年以上過ぎたけれど、何もかもがレベルアップして来ている。学年が上がってから直ぐ人気者の男子から告白されたけど、市営住宅の父子家庭だから振ってやった。その時点で将来がしれているもん。


一度お母さんの油断からミルクティーが飲めない朝があった。そのせいで朝から散々な目にあった。天気予報では快晴の筈だったのにバス停に向かっている途中で、いきなり雷雨に打たれてびしょ濡れになるし、バスはバスで運転手が頭の血管が切れて意識が飛んでしまって、歩道に乗り上げ集団登校をしている他校の小学生を12人跳ねて轢き殺し、そのままスタバのガラスを突き破って止まった。バスに乗っていた人は私を含めて20人近くはいたけど、皆んな席から吹き飛んで手摺りに身体をぶつけたり窓ガラスに頭をふつけたりで、そこそこの怪我をした。私は私でピンボールのように他人と他人にぶつかって最終的に、いつも私を見つけてはニヤニヤしているバーコードジジイの胸の中で受け止められそのお礼にとパンツをくれとねだられたから脱いであげたのだけど、ウンコの筋がついていて少し恥ずかしかった。

救急車が来て病院につれていかれて、パンツを履いていない事を聞かれたけど、バーコードジジイに助けて貰った事を思い出し、ノーパン派なんですなんて事をいったもんだから、学校から担任が飛んで来るわ、お母さんも駆けつけて来るわで大騒ぎになったけど、2人ともノーパン派だったらしく意気投合した。


「お母さん、紅茶は切らさないでね?」


私の忠告通り、それからというもの、お母さんは一度も紅茶を切らした事はない。そして私の担任の先生ともお母さんさちょくちょく会っている。

きっとノーパン派として意見を交換しているのだろう。そこに私が呼ばれない事に不満はなかったけれど、あれからちょくちょくバーコードジジイがパンツを欲しがるものだから面倒くさくなり、スカートをまくって見せてあげたら、口から泡を吹いて倒れて数秒したら死んでしまった。やっぱりノーパンだったのがショックだったに違いない。でも死に顔は笑っているみたいだったから

きっと良い夢を見てるんだろうなと私は思った。


という事で私は1年以上この献立で朝食を食べ続けている。勿論、変えるつもりはない。又、明日になれば恭次郎が馬鹿にして来るだろうから、今度はそのうるさい舌を切ってやろうかと考えている。


そうこうしている内に恭次郎も不貞腐れたまま私とは違う朝食を食べ始めお父さんはそこそこ笑顔で仕事に出かけた。今日は満喫でのサボりは無さそうだった。お母さんはお父さんが家から出ると直ぐにスマホを手に取り、スカートの下にスマホを構えて写メを撮る。今日の運勢、ううん。今日のノーパンを担任と見せっこし始めた。

一度、職員室でその話を持ち出したら、翌月からテスト前には何故か答えが書かれてあるテスト用紙が下駄箱の中に入るようになった。


それを考えるとたまには違った朝食を取ってみるのも良いかも知れないと私は思った。


でも明日の朝が来ればお母さんは私に同じ朝食を用意してくれるのだろう。お母さんいつも私の為だけの朝食を用意してくれて、ありがとう。



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