四人の女
こんにちは
畳の部屋に、4人の女が長火鉢を囲む様に座っている。
女達は皆、顔も名前も知らない。
集まった理由としては、自分の恋人から手紙が送られてきた。
手紙には、お茶屋の名前と場所、そして時間が書いてあり、そこで自分以外の女と会うことが書いてあった。
集まった女達は、それぞれ恋人の話を一人づつ話し始めた。それぞれの話しを聞いていると、4人とも共通する部分があった。それは男の名前が同じと言うことだ。
男について話していると、
住んでいる家だったり、男の家族構成だったり、
男の家がかなりの金持ちだと言うこと。
さらに、自分だに聞かせてくれた秘密の事など、聞いていて、4人共通ずる所があるのが分かった。
最初は4人共、男に騙され怒りの気持ち
だったが、その内、男は自分にこんなことをしてくれた、こんな物をくれた、こんな場所に連れて行ってもらったなどと、それぞれ
男にしてもらったことを自慢し始めた。
4人共そろそろ話しのネタがなくなってきた時に、1人の女が口を開き話し始めた。
女「私が、話していた彼の事なんどけど、
実は全部嘘なの、本当はそんな人知らない。」と言った。3人共驚いたが、彼女に
続いて、一人また一人と、今まで話してきた
男の事を全て"嘘"だと言い始めた。
女達は、存在しない男の話しをしていた。終
ありがとう