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第62話 男の戦い

サンダトルト郊外に出た俺達3人。


「魔王様、一体どういうことです?カードとやり合ったのですか?」


「い、いやー、向こうから喧嘩売ってきたんだよね」


「何でそんな大事なことを言わないんですか......」


「だ、だって......」


「はあ......過ぎてしまったことは仕方ないです。とにかく早いところサンダトルトを離れましょう」


ランドさんは後ろを向き、歩き始める。


「だって、言ったらランド怒るじゃん」


魔王様はランドさんに聞こえないように小声で言う。


「まあまあ、ランドさんは魔王様が心配なんですよ」


「僕もう子どもじゃないのに......ん?」


魔王様は一瞬ピクリと身体を震わせた。


バッ!!


その瞬間、突然魔王様は俺を突き飛ばす。


「えっ!?」


ドサッ!!


俺は尻餅を付き、倒れた。


それと同時に鉤爪のような刃物が魔王様に向かって飛んできた。


それをバックステップで交わす魔王様。


そして、鉤爪が飛んできた木の陰を睨んだ。


「誰だ!?」


「チッ!闇討ちで倒せれば楽だったのに」


すると、木の陰から1人の男が姿を現した。


「魔王様、おケガは?」


ランドさんが魔王様に駆け寄る。


「全く」


そして、魔王様は男を睨む。


「クックック、魔王に魔王軍第1魔将がお揃いとは、無用心もいいとこだな」


男は両手に鉤爪を装備していた。


「魔王様、奴は何者です?」


「聞いたことあるな、山猫山賊団の鉤爪のシャム、まあまあ名前が通った賞金稼ぎだね」


「山猫山賊団?」


聞けば、山猫山賊団とは有名な賞金稼ぎ集団だという。

リーダーのキーヤ、それに副リーダーのヤットは名の通った兄妹で、帝国軍も魔王軍も注意している組織だそうだ。


「俺の名前を知ってるのか?クックック、じゃあ話が早いじゃないか、魔王レイカ・ユミナル・ダークと絶対防御のランド、お前達には多額の賞金がかかっている」


「はあ、賞金目当ての弱小賞金稼ぎか、そんなのが僕に勝てると思ってんの?」


魔王様は手に闇魔法を溜める。


「時間がないんだ、一撃で終わらせてやる!!」


そして魔王様は手の闇魔法を振り下ろした。


しかし、何も起きない。


「あれ?」


魔王様は手をブンブンと振るう。


しかし、何も起きなかった。


「あれ?あれれ?」


「な、なんだ?ハッタリか?」


「魔王様、カードとの戦いで魔力をどれぐらい使いましたか?」


「え、えーと......戦闘で結構使って回復にも結構使ったね」


「魔力切れですね、魔王様、身体の回復には思ったより魔力を使うと何度も教えたはずです」


「う、うるさいな!難しいんだよ調整が!」


「魔王様は休んでて下さい、俺がやります」


ランドさんは一歩前に出た。


「待って下さい!」


しかし、俺がランドさんよりも一歩前に出る。


「俺にやらせて下さい!」


「止めておけ、アイツは山猫山賊団の戦闘員だ、お前では勝てない」


「そ、そんなことないです!修業の成果見て欲しいんです!」


「いいんじゃない?負けそうになったら助けてあげたら」


魔王様は見かねて言う。


「しかし......」


「ランドは心配性だな、男の子はこうやって無理させて成長していくものだよ」


魔王様は横にあった岩に腰を下ろしながら言う。


「魔王様......」


「わかりました、ロイやってみろ」


ランドさんは一歩下がる。


「ありがとうございます!」


俺は両手で剣を掴み、引き抜いた。

そして、両手で剣を持ち、構える。


「かかってきな!」


「なんだ?賞金がかかってないお前には用はないんだがな」


「うるせー!魔王様やランドさんが出るまでもないってことだよ!」


「まあいい、腕ならしに相手してやろう双剣使いくん」


シャムも鉤爪を構える。


「行くぜ鉤爪野郎!」


俺はシャムに向かって走り出した。


「真っ正面から突っ込んでくるなんて素人丸出しだな」


シャムは走ってくる俺に鉤爪を向けた。


バシュッ!!


鉤爪はシャムの腕から外れ、俺に向かって飛んでいった。



キンッ!!


しかし、俺は左手のアンヘルで鉤爪を防ぐ。


「ほう、ド素人ではないようだな」


「そりゃあ!!」


そして鉤爪を掴み、引っ張った。


シャムは鉤爪に繋がれている鎖に引っ張られ、俺の方に引き寄せられた。


「くらえ!!」


そして俺は引き寄せられるシャムに向かって右手にディアブロを振り下ろした。


キンッ!!


しかし、今度はシャムがもう片方の腕の鉤爪で剣を防いだ。


「ふん、剣技が甘いな」


そしてシャムは回転し、蹴りを放つ。


「くっ!」


ドシッ!!


俺は腕でガードし、少し吹き飛ばされた。


「いてて......クソ、やっぱ一筋縄ではいかないな」


「クックック、魔王とランドと一緒にいたからどんな手練れかと思ったが、まだまだだな」


「ロイロイ苦戦してるね、手伝ってあげようか?」


魔王様は頬杖を付きながら言う。


「魔王様!これは俺の戦いです!」


俺は魔王様を見ずにそう言った。


「何だよ......ロイロイのくせに生意気」


「よし!こうなったら新技くらわせてやる!」


俺はディアブロを鞘に戻し、アンヘルを両手持ちする。


そして、アンヘルを強く握った。


「新技?何をするのロイロイ」


「見てて下さい魔王様!」


すると、アンヘルはみるみる光を帯びていく。


「なっ!あれは光魔法!?」


「はああああああああああ!!」


俺が気合いを入れると、アンヘルは眩く光る。


そして、俺はふーっと息づいた。

面白い!続きが気になる!今後に期待!


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