第60話 レイカとリア
料理店を出たロイ達。
依然としてレイカとリアはギクシャクしたままだ。
「そう言えばリア、リアはさっきの宿屋に泊まるのか?」
「うん、予約してたからね。お兄ちゃん達は宿は取れてるの?」
「いや、それが取れてなくて......どうしようか迷ってるところだよ」
「それだったら実は一緒に泊まる予定だった人が今日来てなくて、2人部屋を取ってるんだけど......3人いるしどうしようか」
「マジ!?だったらレイカ様とリアで泊まってくれよ!」
「「えっ!?」」
「俺もう少し修業してくるからさ、2人で泊まってくれよ、な?」
そう言って2人と離れるロイ。
「ちょ、ちょっと待ってよお兄ちゃん!」
「じゃ!仲良くしてくれよ!」
そう言ってロイは去っていった。
「行っちゃった......」
「ホント、男って勝手だよね」
リアはレイカの方を見る。
「イカちゃん宿に向かおうか」
「しょーがないね、一緒に泊まってあげるよペッタンコ」
「泊まらせてもらう態度じゃないよね!?」
「ちょっと待って!!何あれ!?」
レイカの目線の先には何やら屋台がいっぱい出ている広場があった。
「ああ、あれはサンダトルトのお祭りだね」
「マジ!?お祭りって一回行ってみたかったんだよ!行こペッタンコ!」
レイカはリアの手を引き歩く。
「ちょ、ちょっと!お兄ちゃんは宿に行けって言ったんだよ!それにペッタンコじゃない!」
「ちょっとぐらい良いじゃん!!行こう行こう!!」
「ま、待ってよイカちゃん!」
屋台が立ち並ぶ場所に来た2人。
「これ何!?」
「これは射的だね、この銃を景品に向かって撃つんだよ」
「面白そう!親父!一回!」
レイカは屋台の親父に話しかける。
「お、嬢ちゃん自信ありそうだね」
「うん!自信あるよ!隣のペッタンコよりはね」
リアに向かってニヤリと笑いながら言うレイカ。
「な!ペッタンコは関係ないでしょ!って言うか射的ならリアも自信あるから!」
それを聞いてリアは銃を構えた。
そして、ゆっくりと標準を合わせる。
「見てなよイカちゃん!こうやってしっかり標準を合わせて......」
ズドンッ!!
そして、景品に向かって弾を放つ。
しかし、弾は景品の横を通過した。
「ああ!!」
「プークスクス!胸もペッタンコならセンスもペッタンコだね」
「うるさいな!!」
「まあ見てなよ」
レイカは銃を構える。
ズドンッ!!
しかし、レイカの弾も景品の横を通過した。
「ええ!!」
「プークスクス!人のこと言っといて自分もセンスペッタンコじゃん!」
「うっさいな!調子悪いんだよ調子が!」
いがみ合う2人。
「まあまあお嬢ちゃん達、ハズレ賞でこれあげるから喧嘩は止めな」
屋台の親父はレイカとリアに棒付きキャンディを渡す。
「「うわー!美味しそう!」」
棒付きキャンディを舐めながら歩く2人。
「全くイカちゃんは自由過ぎるんだよ」
「良いじゃん別に子どもじゃないんだから」
「子どもだよイカちゃんもリアも!」
「えー、13歳と14歳は大人だよ」
「法律的に子ども!」
「堅いなーペッタンコは、あ!あれは焼きそば!!」
レイカは焼きそばの屋台を指差して、走り寄って行った。
「もお!本当に自由過ぎ!!」
リアは走っていくレイカを追いかけた。
「うわー!美味しそう!!」
「ダ、ダメだよイカちゃん!!さっきご飯食べたでしょ!!」
「お、可愛いお嬢ちゃん達だな」
屋台の親父はレイカとリアを見て言う。
「親父!焼きそば2つ!!」
「おう、ありがとよ!お嬢ちゃん達可愛いから半額で良いよ!」
そう言いながらレイカに焼きそばを渡す親父。
「ホント!?ありがとうイケメンの親父!!」
「お!上手いね嬢ちゃん!特別に4分の1にしといてやらぁ」
気分が良さそうにそう言った親父。
「マジで!?ホントにありがとう親父!!」
レイカはお金を払い、焼きそばを2つ受け取る。
「じゃあな!仲良く食べろよー!!」
「うい!親父も達者で!!」
そう言って焼きそば屋を離れ歩き出すレイカ。
それをじーっと見つめるリア。
「イカちゃん商売上手だね」
「まっ!僕可愛いから!!」
「しかもさっきご飯食べたのにまた焼きそば2つも食べるなんて、太っても知らないよ」
「何でだよ!1つはペッタンコのために買ったんだよ!」
レイカは焼きそばを1つリアに手渡す。
「え?くれるの?」
「当たり前でしょ!2つも食べないよ!」
「......」
もらった焼きそばを見つめるリア。
「ありがとうイカちゃん」
それから、しばらく遊んでベンチに座る2人。
「いやー遊んだね」
「イカちゃんすぐムキになるんだもん」
「ペッタンコも思ったより負けず嫌いじゃん!」
「そ、そりゃ!リアはイカちゃんよりお姉さんだから!負けられないよ!」
「お姉さんは勝負に拘ったりしないと思うけど......まっ!同年代の友達と遊べて楽しかったよ」
魔王城にずっといるレイカは周りはほぼ成人男性ばかりで同年代と関わる機会は少なかった。
「と、友達!?友達なのリア達?」
「え、友達じゃないの?」
「い、いやだって......今日会ったばっかりだし」
「そうなの?今日会ったばっかりだったら友達になれないの?」
「そういうものでもないけど......」
「そう......僕は友達だと思ってたけどね」
レイカは少し暗い顔をした。
「い、いや!リアも......友達だと思ってる......と言うか何と言うか......」
「もしかしてペッタンコってシャイ?」
「シャ、シャイじゃないけど!昔から引っ込み思案で友達も多くなかったから......よくいじめられてるところをお兄ちゃんに助けてもらってたんだ」
「ふーん、ロイロイもカッコいいとこあるんだね」
「お、お兄ちゃんはカッコいいよ!そうじゃなくて......リアもイカちゃんと友達になれたら嬉しいかな」
「僕も嬉しい」
そう少し赤くなりながら言うレイカ。
それを見て笑うリア。
「ぷっ!イカちゃんも可愛いとこあるんだね」
「う、うるさいなー!友達になってあげないよ!」
「ごめんごめん、実はリアも同年代の友達少ないからさ、イカちゃんが友達になってくれてとっても嬉しいよ」
リアも少し赤くなりながら言った。
「まっ!ペッタンコはもうすぐ僕の義妹になるかも知れないけどね」
「はあ!?な、ならないもん!!」
「いやー、ロイロイは僕にベタ惚れだからさ」
「ベタ惚れじゃないもん!って言うかお兄ちゃんに手を出すなら妹の許可を取ってからだよ!」
「妹の許可なんていりませーん」
「いるもん!断じているもん!」
こうして晴れて友達になった二人だった。
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