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第49話 新たなる旅立ち

あれから3日が経った。



魔王城の壊された部分はほとんど修復した。


エントランスをゴラドさんが守り、サイさんが敵の幹部を抑えていたおかげで他の被害は大したことなく、負傷者もほとんどおらず命に関わるようなケガをしている者もいなかった。


俺はと言うと、やはりワープ装置は完全に壊れていて、カエデの元に戻る手段はなくなってしまった。


カエデは気が付いただろうか?喧嘩したままお別れなんて嫌だ。



それに魔王様、あれからすっかり塞ぎ込んでしまい、自室から出てこなくなってしまった。


ランドさんはしばらくそっとしておけばいいと言っているが、やはり心配だ。


声をかけてあげたいが、どう声をかければいいかわからない。


こんなとき頼りになるサイさんもいない。



これからどうなっちゃうんだろう.......



俺は自室のベッドに寝転ぶと、天井を見上げた。



俺の知らないことばかりだ。今回魔王城を襲った組織、奴らは革命軍と言っていた。


魔王城を襲った理由は魔王城にあると言われる魔力玉が目的だとスカーレットの発言から推測しているが、それも定かではない。



スカーレットは俺なんて一瞬で殺せたはずだがしなかった。油断か?それとも.......



スカーレットが言ったリーダーの名前、魔王様のお兄さんの名前と同じだった。


スカーレットが情報を撹乱するために言ったのか?それとも本当に魔王様のお兄さんが魔王城を襲ったのか?


そうだとしたら何で魔王様のお兄さんは魔力玉を欲しているのか、魔王様のお兄さんはどんな人物なのか。




......はあ、考えていても答えは出ないよな。



明日の俺の仕事は屋上の清掃だ。早く寝て早く起きて終わらせて剣の修業でもするか.......



そう思い、オレは目を閉じた。
















「ロイロイ、ロイロイ」


「う......んー?」


寝ていた俺だったが、何か布団の上に違和感を感じ、目が覚める。


これは夢か?


「ロイロイ、起きて」


「へ?」



俺は目を開けた。


そこには俺の上に乗る魔王様の姿があった。


「う、うええ!?魔王様!?」


「しーっ!静かに!」


魔王様は俺に上に乗っかりながら、そう言った。


布団の上からでも感じる魔王様の小さく柔らかい太ももの感触......


じゃなくて!



「ま、魔王様!何で俺の部屋に!?夜這いってやつですか!?」


「違うよ!もうエロイロイ」


そう言うと魔王様は俺の上から下りる。


よく見ると魔王様は大きなリュックを背負っていた。


「今から出かけるよ」


「え?」


「遠征だよ遠征、お兄様に会いに行くよ」


魔王様はリュックを俺に見せながら言った。


「え、遠征って......本気ですか魔王様」


俺はベッドから起き、立ち上がりながら言った。


「本気だよ、やっぱり僕はお兄様が生きているかも知れない以上会いに行きたい。もしかしたら嫌な思いするかも知れないけど、それでも僕は......」


そう言う魔王様の目は至って真面目、真剣な目をしていた。


そうか、魔王様も色々悩み、この決断をしたのか。


「わかりました!このロイ・レンズ、魔王様が行くところであれば火の中水の中お供しますとも!」


俺は手で胸を叩きながら言った。


それを見て魔王様は笑みをこぼした。


「フフッ、ロイロイは単純だね」


「た、単純ですか......」


「でもそこがロイロイの良いところだよね」


「へっ?」


「それよりズボン履いたら?パンツで寝たら風邪引くよ」


「へっ?」


俺は今さらズボンを履かず、パンツ一枚ということに気が付く。


「ま、魔王様のエッチ!」


「別に見たくて見た訳じゃないよバカロイロイ」
















俺と魔王様は旅に出ることとなった。


俺は素早く準備を済ませ、今は魔王様と魔王様が作った脱走用の隠し通路を進んでいる。


「魔王様、本当に2人で出るんですか?」


魔王様は俺と2人で旅に出ると言った。


やはり2人だけでは少し不安である。魔王様は何をやらかすかわからないし。



「うん、魔王城のみんなは僕よりランドの方が信頼してるからすぐ報告されちゃうし、ランドにバレたら面倒だから」


「それはそうですが、やっぱりちょっとばかし心配ですね」


「大丈夫大丈夫、実はもう一人連れてきてるから」


「へ?」


魔王様は懐から水の入った袋のようなものを取り出した。


「それは?」


「サイちゃんだよ」



ああ、そうか、サイさんは今液体に......


「ってそれサイさんなんですか!?そんな薄い袋に入れないで下さいよ」


「大丈夫大丈夫、ちょっとぐらい溢れてもサイちゃん巨乳だから大丈夫だって」


「いや!確かにサイさんは溢れ落ちるぐらいの巨乳ですけど!そんな胸ピンポイントで減らないでしょ!!」


「僕が持っていたら溢してしまいそうだから、ロイロイに渡しておくね」


魔王様はサイさん(液体)を俺に手渡した。


そ、そう言われても......


「サイちゃん、液体から戻る時は全裸なんだよ?その瞬間見たくない?」


ぜ、全裸......


良く考えれば液体になり、元に戻るのだから服を着ていないに決まっているなと気付く俺。


「べ、別に見たくないですよ!でも魔王様が持っていたら危ないので俺が責任持って管理しますよ!!」


「やっぱりエロイロイ」

面白い!続きが気になる!今後に期待!


と思っていただけたら


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