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第4話 勇者との旅

そして、一週間後。


今のところ、寝不足以外は順調にことは運んでいる。魔王様が開発した?らしいワープ装置でカエデさんと別れた後、魔王城に移動する日々だ。


カエデさんは徹底していて、寝るときは俺とかなり距離を取る、宿屋に泊まるときは必ず別の部屋を取る。ひじょーーーーに残念なことだが、今の状況では助かっている。



魔王様は俺が朝帰っても全く怪しまず、逆に早く帰れと促してくれる。あんな素直ないい子を騙しているなんて心苦しい。

だけど本当のことを言うとクビにされてしまうだろう、クビにされるのは嫌だ、ワガママだってわかってるけど俺は魔王城で働きたいんだ。


睡眠時間に関してはカエデさんとの旅の合間に取る休憩時間1時間ほどと、魔王城での休憩時間30分ほど、魔王城から帰ってカエデさんと旅を始めるまでの間の30分ほで2時間はなんとか確保できている。


とりあえず身体が持つ内は今の生活を続けようと思う、いつまで持つかわからないが......



「ちょっと、聞いてるのロイくん」


「え?うえっ!?」


俺が隣を見ると、歩きながら話しかけてきているカエデさんがいた。


どうやらさっきからの話しかけてきていたが、上の空で無視してしまっていたようだ。


「なんか最近ボーッとしてるわよ、熱でもあるんじゃない?」


そう言うとカエデさんは俺の額を触る。


その手は柔らかく暖かい......


「じゃ、じゃなくて!や、止めて汗かいてるから!」


俺はカエデさんから少し距離を取り、額を触れない位置まで離れた。


「何よ、乙女みたいなこと言って」


「男の子でも気にするの!!そ、それよりさっき何か言いたいことあったんじゃないのか?」


俺はさっきカエデさんが言いそびれたことが気になり、聞いた。


「ああ、別に大したことじゃないけどね、なんかそのカエデさんって言うのが気持ち悪くてさ」


そう自分の頬の辺りを人差し指でつつきながら言うカエデさん。


「え?じゃあカエデ様?」


「違うわよ!!」


聞くとどうやら同い年なのにさん呼びされるのが馴れてなくて嫌らしい。確かに彼女は勇者で美人でスタイルが良いから天の上の人なのかな?って思っていたが、案外親しみ易い性格である。だから俺も結構馴れ馴れしく話せている。


美人で人気者なのにオタクっぽい男子とも仲良く出来てモテるタイプの人みたいな感じだ。上手く伝わるかわからんが......


まあそれはさておき俺の返事は......


「いいけど、カエデさんもロイくんは止めてくれよ、俺もこそばくてならねーよ」


そうだ、彼女も俺のことをロイくんと呼ぶ。俺も馴れていなく居心地の悪さを感じていた。


「い、いいけど!そっちから先に呼んでよね」


カエデさんは少し頬を赤らめながら言う。


「ええ!!嫌だよ恥ずかしい!!」


俺も頬を赤らめながら言う。


元々女性経験が少ない俺が女子を呼び捨てで呼ぶなんて恥ずかしいの極みである。


「なんでよ?」


「なんでもだよ!」


「なんで呼び捨てぐらいでそんな恥ずかしがるのよ!」


「そ、そっちだって!」


俺とカエデさんは赤くなって言い争う。


どうやらお互い恥ずかしがってムキになっているようだ。


そのとき......



ガサガサッ!!


と言う音が俺達が立っている横の草むらから聞こえてきた。



「な、なんだ?」


「モンスターかも知れないわね」


カエデさんは剣を握る。


すると、その草むらから何かが飛び出してきて、俺達の前に現れた。


それはまるでリスのようなモンスター2体だった。


「おいそこのカップル!金目の物を置いていくッピー!!」


「あら、可愛い!」


カエデさんはそれを見て笑顔になる。どうやら可愛い物が好きらしい。


「お、おい!そんな近づいて大丈夫かよ」


「大丈夫よ」


聞くとこのリスのようなモンスターはリスイスと言うモンスターらしい。


モンスターには帝国が定める危険度が割り当てられている。危険度はCからSSSまであり、SSSが一番危険で強力なモンスターらしい。


そして、このリスイスは危険度Cでほぼ無害らしい。


ちなみに言うとこの間のミノタウロスは危険度Bらしい、意外に低い。


「おいで!エサあるわよ!」


カエデさんはリスイスを撫でようとお菓子を出しておびき寄せようとしていた。


さっき金目の物置いていけとか言われたのはスルーかよ!


「こ、この銀髪!!よく見ると今噂の極悪旅人の白銀の虎だッピー!!」


「に、逃げるッピー!!」


そう言うと、リスイスは一目散に逃げていった。


なんだ?極悪旅人?白銀の虎?


「なんだ?逃げてったぞ?」


「もお!なんなのよ!」


カエデさんを見ると、なんだか悔しそうな顔をしている。



「極悪旅人とか白銀の虎とかなんの話?」


「なんかわからないけど私がモンスター達からそう呼ばれてるのよ!」


そういうことか、どうやらモンスター達はカエデさんを危険視しているらしい。あの強さだからそうなるのも仕方がないとは思うが......


「まあ白銀の虎は銀髪で戦ってるとき虎みたいだしなんとなくわかるけど、極悪旅人ってなんだよ、何したの?」


「何もしてないわよ、ただ悪さをするモンスターのアジトや巣窟を片っ端から潰してたらいつの間にか極悪にされてたのよ」


「マジかよ、やっぱ強いんだなカエデさんは。そういえば危険度どれぐらいまでのモンスター倒したことあるの?」


俺は気になって聞いた。


まず俺はこの前危険度Bのミノタウロスを初めて見た、危険度A以上のモンスターを見たことがない。


「私もまだ危険度Aまでのモンスターしか倒したことないのよ」


危険度A......あの巨体で凶暴なミノタウロスですらBなのに危険度Aのモンスターなんてどんな危険なモンスターなのだろうか。


カエデさんによると、危険度Aで小さな村は滅ぼされてしまうぐらいの力のあるモンスターもいるらしい、危険度S以上になってくると、1人で国を落とすことも出来るほどの力を持っているとか。


い、一体危険度S以上のモンスターはどれだけ危険なモンスターなんだ......

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