第241話 レンズ兄妹、最後の戦い
「リア、大丈夫か!!」
ロイはリアを支えながら問いかけた。
「まだ大丈夫……お兄ちゃんと一緒なら、まだやれる!!」
リアの息を切らしながらもその目にはまだ強い意志が宿っていた。
「クックック……そろそろ限界か?」
虚空が冷酷な笑みを浮かべ、両手を広げた。
「お前等兄妹良く頑張ったが、これで終わりだ!!」
虚空の周囲に、今までに見たことのないほどの巨大な魔力の渦が形成される。
その中心から生み出される魔力の塊は、凄まじい威圧感を放っていた。
「こ、これは……!!」
リアが声を震わせる。
「これはヤバいな……けど、諦めないぞ、リア!」
ロイはその手を力強く握る。
「最後まで、俺達兄妹の全力を見せてやろうぜ!!」
「うん……!!」
リアは小さく頷き、もう一度立ち上がった。
「俺達も最大火力で応戦するぞ!!」
「わかった!!リアとお兄ちゃんの合わせ技!!見せてあげようよ!!」
シュルシュルシュル……
ロイは剣に光を溜め込む。
ジ……ジジ……ジジジッ……
リアは手を合わせ、真ん中に4属性魔力を合わせた高密度な魔力の玉を形成する。
「何をしようが無駄だ!!くらえ、終焉の一撃だ!!」
ズジャァァァァアアアア!!!
虚空が叫ぶと、渦巻く魔力が一斉に解き放たれた。
その渦巻く魔力は周りの木々を吹き飛ばし、大地は揺れる。
「リア!!行くぞ!!俺達の最後の一撃!!」
「うん!!お兄ちゃん!!一緒に!!」
2人は渾身の力で、全ての魔法と剣技を融合させた一撃を放つ。
「「ルミナス・カタストロフィー!!!」」
光の斬撃と4属性の魔力の玉は合わさり、凄まじい勢いと威力を持って直進した。
そして、その魔力の玉と虚空の魔力が激突する。
ズドォォォォォォォオオオ!!!
凄まじい轟音と共に2つの魔力はぶつかる。
2つの魔力の威力は拮抗していた。
「「絶対に俺達(リア達)は……負けない!!」」
ガガガガガガガガッ!!!
しかし……
虚空の攻撃は、兄妹の全力を持ってしても圧倒的だった。
光の斬撃と4属性の魔力の玉が合わさったロイとリアの最後の一撃は粉砕され、虚空の魔力がロイとリアに向かってきた。
「ハハ……クソ……ここまでか……」
ロイが苦しげに呟く。
「お兄ちゃん……でも、リア……後悔してないよ。お兄ちゃんと一緒に戦えたから……」
リアの瞳には、わずかな微笑みが浮かんでいた。
「リア……俺もだよ、良い連携だったぜ俺達」
その手をしっかりと握り合い、お互い見つめ合った。
虚空の魔力は目の前に迫る。
「と言うわけで……」
その瞬間、虚空の魔力がロイとリアに直撃し、2人は手をつなぎながら吹き飛ばされた。
「「さよならーーーーー!!!」」
ロイとリアは手をつなぎながら、倒れ、気絶した。
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