第232話 大量参戦
バサッ!!
その時だった。
戦場の遠くから、影が現れる。
それは忍者部隊の服を着た何者かだった。
その何者はトップの横に立った。
「お前は……」
「虚空、闇の魔力玉は?」
「すまない、見つからなかった」
トップと虚空は会話する。
「テメーが虚空か!!良くも人の可愛い妹を傷付けてくれたな!!」
俺はリアがヴェネット遺跡で虚空という忍者に卑怯な手を使われて負けたと聞いていた。
「妹?」
「カードの元ジョーカーのリア・レンズだよ!!」
「ああ、お前あのリアさんの兄なのか、似てないな」
「うっせータコ!!」
俺は虚空を睨みつつ、トップへの警戒を緩めないようにする。
とは言え、これで2対1、どう戦えばいい……
バサッ!!バサッ!!
その瞬間、俺の横に誰かが降り立った。
「え……」
「よう、久しぶりだねアホ面野郎」
それはヴァルロの野郎だった。
「テ、テメーヴァルロ!!」
「まさかお前がこんなところで戦っているとはな」
「こっちのセリフだぜシスコン変態野郎」
「おいおい、またお前等かよ」
トップは俺とヴァルロを見ながら言った。
「キャプテン・トップか」
「まあ何でもいいや、ヴァルロ、力貸してくれ!!これで2対2だ!!」
「いや、貸さないよ」
「は?」
ヴァルロは虚空の方へ向いた。
「忍者部隊の虚空だね」
「そ、そうだがお前は……」
「誰でもいい、ほら、受け取れ」
ヴァルロは懐から闇の魔力玉を取り出し、虚空に投げ渡した。
「何ぃぃぃぃぃ!!」
それを見て驚く俺。
『これはランドの形見なんだ』
闇の魔力玉を大事そうに言っていたのを思い出す。
「お、お前!!何やってんだよ!!」
「こ、これは……闇の魔力玉!?」
驚く虚空。
「これで全て揃っただろ?早くエルダー・ドラゴンを復活させな」
「よくわからないが……残りの魔力玉はロゼーリアさんが持っている、俺はロゼーリアさんの下へこれを持っていく」
そう言うと、虚空は後ろを向いて走り出した。
その背中を見た瞬間、俺の中で警鐘が鳴り響いた。
「や、やべぇ!行かせるわけにはいかねぇ!」
俺は虚空を追おうとする。
しかし、立ちはだかったのはトップ。
「おいおい、まだ俺との決着がついてねぇだろ!!」
その剣が再び俺を狙ってきた。
「くそっ、邪魔だ!!」
俺は叫びながら攻撃を交わそうとしたその瞬間、また目の前に何者かが現れた。
ガギッ!!
その何者かが腕でトップの攻撃を防いだ。
「なっ!?」
「ロイお兄さん、ここは自分達に任せるッス!!」
それはカードの現ジョーカー、ポニスだった。
それに加え、カードのエース、ジャックが並ぶ。
「ポ、ポニちゃん!?それにカード達!!」
「先ほどコアネール様の伝達で戻って参りました!!加勢します!!」
エースはそう叫ぶ。
「トップはカードが抑えるッス!!だからお兄さんはさっきの忍者を追ってくれッス!!」
「わかった!!助かるぜ、カード!」
「おいおい何だ?そうはさせないぜ!!」
トップは再び大剣をポニスに振り下ろす。
バシャッ!!
しかし、ポニスはゲル状になり、トップの大剣を包みこんだ。
「な、何!?」
「行ってくれッス!!お兄さん!!」
「ポニちゃん!!ありがとう!!」
俺は、再び虚空を追いかけた。
シュンッ!!
俺は瞬間移動で逃げる虚空の背後に移動した。
「待ちやがれ!!」
俺は背後からディアブロで虚空を攻撃しようとした。
キンッ!!
しかし、その攻撃は弾かれる。
弾いたのはヴァルロの剣だった。
「邪魔はさせないよロイ」
「テメー……一体何のつもりだバカ野郎!!」
虚空は走って離れて行く。
「お前……魔王様がランドさんからもらった闇の魔力玉を簡単に渡して……エルダー・ドラゴンが復活しちまったら、大変なことになるだろうがよ!!」
「わかってる、わかってる上で僕の目的が最優先なのさ」
「目的って何だよ!!」
「前にも言っただろう、世界征服さ」
「……ハア、お前はいつも訳わかんねーよ」
俺はため息をついて、ヴァルロを見た。
「……お前の考えてることは訳わかんねーが、これだけはわかる」
双剣を構える俺。
「お前とは決着つけないといけねぇ」
「そうだね、お前とは何度も剣を交えたが、そろそろ決着をつけようかロイ」
ヴァルロも剣を構える。
そして、同時に走り出した。
「「うおおおおおお!!!」」
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