第200話 激闘
「誰かと思えば光の魔力玉の時にロイくんと一緒にいた小娘ね、ねえ」
「サフィちゃん......いや、サファイア、久しぶりね」
「貴女は雑魚だからこの戦いから抜けろって助言したんだけどねー」
「フッ、ありがとう。あの言葉とっても効いたわよ」
「また貴女私の邪魔するの?ねえ」
「当たり前でしょ、昔の友人が悪事を働いてるんだから」
「そう言えば前もそんなこと言ってたわね......ねえ」
サファイアはため息を付く。
「私は戦うために作られた戦闘兵器G3、やることはただ一つ、戦って父さんの目的を果たす」
サファイアは再び剣を構える。
「私ももう迷わない!!サファイア!!決着を付けよう!!」
カエデも刀を握った。
「待てカエデ!!」
しかし、ヤナギが大きな声を出し、制止した。
カエデは不思議そうな表情で振り返る。
「これを使え!!」
ヤナギはカエデに長い刀を差し出す。
それを受け取るカエデ。
「これは?」
「それは鬼雷柳というワシが打った中で最高傑作だ!!それを使いなさい!!」
「名工で有名なおじいちゃんが打った最高傑作......」
カエデは鬼雷柳を鞘から抜いた。
そして、その刀を握った瞬間、カエデの身体には電流が走ったかのようの活性化される。
「これは......まるで私の身体の一部になったみたい」
「ねえ、御託はいいからさっさとやるわよ!!」
その瞬間、いきなり飛びかかってくるサファイア。
そして、剣を振り、カエデを襲う。
キンッ!!
しかし、カエデは刀で防ぐ。
「何!?雑魚のくせに私の攻撃を」
「ハッ!!」
ガギッ!!
カエデは刀を強く振り、サファイアを吹き飛ばす。
吹き飛んだサファイアは山の奥へと飛んでいった。
「おじいちゃん!!サファイアは私に任せて!他の忍者をお願い!!」
「わかった!!頑張れよカエデ!!」
「うん!ありがとう!!」
そう言ったカエデはサファイアを追い、山の奥へと入っていった。
「くっ!!雑魚の分際で私を吹き飛ばすなんて......」
山の木々が生い茂る山道に立つサファイア。
ザッ!!
そこにカエデが追いかけてきた。
「カエデとか言ったわね!雑魚が粋がってんじゃないわよ!ねえ!!」
サファイアは剣を構える。
「そういう大きな口は勝ってから叩きなさいよバカサフィ!!」
刀を構えるカエデ。
カエデとサファイアは互いに睨み合い、次の瞬間、戦いが始まった。
ザッ!!
「ハッ!!」
サファイアは素早く動き、エネルギー弾を放つ。
青白い光の球がカエデに向かって飛んでいく。
しかし、カエデは瞬時に反応し、雷魔法でそれを迎え撃った。
バチチチッ!!
電撃の壁がエネルギー弾を相殺した。
「な、何だと!!お前ごときが私の魔法を!!どうなってんの、ねえ!!」
「どうもこうも私は今鬼人化してる。もう貴女より強い」
「ふざけんじゃないわよ、ねえ!!」
サファイアはさらに攻撃を仕掛ける。
彼女は空中で回転しながら剣を振り下ろし、カエデに迫る。
しかし、カエデは鬼雷柳を巧みに操り、サファイアの攻撃を受け流す。
キンッ!!キンッ!!
激しい金属音が鳴り響く。
全てのサファイアの剣撃を流し切るカエデ。
「くっ......当たらない!!」
バチチチッ!!
カエデは一瞬でサファイアの背後に回り込み、剣に雷撃を発生させ、サファイアに斬り掛かる。
サファイアは驚きながらも、素早く反応し、上体を反らし避けた。
そして、バックステップで距離を取るサファイア。
「ク、クソ......速さでもパワーでも勝ててない......ムカつくわね、ねえ」
「プライド高い貴女が認めてくれるなんてね」
「うるさいわよ!!認めないわよ!!」
ギュルルルッ!!
サファイアは再びエネルギー弾を放ちながら、カエデに向かって突進する。
カエデはそのエネルギー弾を軽く避けながら、再び雷撃を刀に集中させる。
それは先ほどよりも一弾大きい雷撃だった。
バシュゥゥゥ!!
カエデが刀を振り下ろすと、その強力な雷撃がサファイアを襲う。
「くっ!!」
雷撃はサファイアの掠り、彼女を後退させる。
「くっ、何で!!何でこんな雑魚に!!ふざけんな!!ねえ!!」
サファイアは怒りを露わにし、再び全力でカエデに向かって突進する。
キンッ!キンッ!!
サファイアの剣技は激しくなり、カエデも全力で応戦する。
2人の剣は幾度となく交錯し、火花が散る。
「ハア.....ハア......」
次第に息切れしていくサファイア。
「死ね!!」
カエデの隙を突き、剣で突きを放つサファイア。
しかし、カエデは一瞬にして再びサファイアの背後を取っていた。
「は、速......」
「ハアッ!!」
ザシュッ!!
カエデはサファイアを背後から斬る。
「ガハッ!!」
サファイアの背中からは血ではなく魔力が漏れ出す。
しかし、再びサファイアは後退し、距離を取った。
(くっ......この女、この前とは段違いだ......ねえ)
(鬼人化した私にここまで付いてくるなんて......これがG3の力なのね)
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