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第198話 形勢逆転

サファイアの登場により、戦況は一変した。


サファイアは圧倒的な力でヤナギ達を追い詰めていく。


ガキンッ!!


「くっ!!」


アヤメはサファイアの剣を防ぐが吹き飛ばされる。


「ねえ、この程度なのー?」


「ハアハア......戦いでも婚活でも若い子には勝てないわよ」


アヤメが息を切らしながら言った。


「諦めるな!まだ戦える!」


ヤナギは叫び、再び立ち上がった。


「もう面倒くさいから早く終わらせちゃうわよ、ねえ」


サファイアはアヤメを襲う。


「くっ!!」


ガキンッ!!


しかし、サファイアの剣をモミジがナイフで防いだ。


「モミジちゃん!!」


「カエデ様のためにも、ここで負けるわけにはいきません」


「ハア......まだ諦めてないの、ねえ」


ガキンッ!!


サファイアは剣を振り、モミジを振り飛ばす。


ドゴッ!!


モミジは吹き飛び、壁にぶつかった。


「静かにしてなさい、ねえ」


サファイアは手に魔力を溜めると、壁にぶつかり倒れるモミジに向かって射出した。


ドゴォォォォォォン!!!


サファイアが放ったエネルギー弾は壁を破壊する。


しかし、そこにモミジの姿はなかった。


モミジはサファイアの背後に瞬間移動していた。


そして、手に火魔法を発生させ、サファイアを背後から殴りつけた。


「へー」


しかし、サファイアは身体を反らし、避ける。


「なっ......」


「貴女なかなか強いわね、ねえ」


ザシュッ!!


そして、そのままサファイアはモミジの横腹を剣で斬る。


「うぐっ!!」


「モミジ!!」


モミジは咄嗟に瞬間移動で距離を取る。


モミジの横腹からは大量の血が染み出して来ていた。


「大丈夫かモミジ!!」


「はい、何とか......」


ヤナギ、モミジ、アヤメ、そして弟子達はサファイアと忍者部隊達を見る。


「諦めて魔力玉の場所を教えなさいよ、ねえ」


「ふん!どんな逆境でも諦めん、それがキサラギ流剣術だ!!」


ヤナギがそう啖呵を切ると、ヤナギと弟子達は再び刀を構えた。



















その頃、道場の奥、カエデが修行している神社。


カエデは1週間、焼けるような痛みと押し寄せる恐怖に耐え忍んでいた。

だが、それを押し返し、活性化された鬼の力を自分の物のするほどの精神力が無く、ただ耐え忍んでいた。


「ぐ、ぐう......痛い......怖い......」


カエデは涙を流しながら倒れる。


カエデの精神では、過去の映像が走馬灯のように流れていた。


幼少期、カエデは強気で優秀な子どもであった。

本当は父親や母親に甘えたかった。

諦めたり、立ち止まったりしたかった。

優秀過ぎるが故に走り続けていた。


冒険者となり、旅を始めてからもそうだ。

初めは全ての依頼を受けていた。次第に合理的な判断をするようになり、理由を伴わない依頼は受けないようになった。

それも自分を守るためだ。


ロイと出会ってからもそう、初めロイは弱く、助けることも多かった。

ロイの楽観的で正義感が強い性格にぶつかることもしばしばあった。

今ではロイの方が上、自分の性格が間違っているのかと日々悩んでいた。


ロイやレイカが友達として一歩先に進んでいるのを見て、カエデは自分の遅れを感じていた。

ロイは強くて頼りがいがあるようになり、レイカはその魔力で困難を乗り越えてきた。2人が戦い、成長していく姿を見て、カエデは自分の無力さに苛まれていた。


「どうして私はこんなに弱いんだろう......」と何度も自問自答した。

カエデは強くなりたいと願いながらも、その願いが叶わない現実に打ちひしがれていた。


修行中、身体が焼けるような感覚に襲われ、息が詰まりそうになる。

恐怖と痛みが一気に押し寄せ、意識が遠のきそうになる。


カエデは歯を食いしばり、必死に耐えていた。


「みんなを守るために......」


その気持ちで自分を奮い立たせた。


そうして、手を付き、起き上がろうとするも、また倒れ込むカエデ。


過去の自分との葛藤が頭をよぎる。

「本当に強くなれるのか?」

「また失敗するのではないか?」

という不安が押し寄せる。

面白い!続きが気になる!今後に期待!


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