第176話 怒りのリア
リアはなんとか中心部の前に着いた。
「ハアハア……ここか……」
中心部に入るシリア。
そこには3人の忍者とポニスの凍った破片が散乱している。
「こ、これは......」
「何だ、また増援か」
虚空が呆れたように言う。
「一体これは......新ジョーカーのポニスちゃんはどこ!?」
「あのバニス一族のスライムですか?その方ならその辺に散らばってますよ」
「なっ!?」
リアは散らばったポニスを見る。
「そしてすまないがお嬢さんも我々の秘密を知ってしまった、生かしておく訳にはいかないな」
「どういうこと!?じゃあキングさんやクイーンさんやジャックさんはどうなるの?」
「あの方達も生かしてはおけません、今から追ってちゃんと始末するつもりです」
「......それならリア、黙っておけないね」
シュルシュルシュルッ!!
その瞬間、リアからすさまじい魔力がほとばしる。
「な、何だこの魔力!!」
「フッ、よく見るとお前は旧ジョーカーのクアトラプルのリアじゃないか。どうやらカードの真のリーダーはお前だったようだな、面白い」
虚空はメガネを上げながら笑った。
「面白い……何が面白いの?人を傷つけて何が面白いの?こんなことをして貴方達の目的は何?」
「俺達の目的か……強くなることだ、強くなるには合法的な方法では底が知れている。魔力玉を手にして絶対的な力を手に入れるのだ」
「違う!!強さっていうのは必死に努力して……がんばってがんばって努力した結果!それで底が知れているならそれでいい!!」
「さっきのバニス一族といいお前といい、呆れた熱意だな。まあ人それぞれ考え方がある、お前の考えは尊重したいところだが」
虚空は炎を手に溜めた。
「しかし、我々の目的を邪魔するなら見逃せないな」
虚空は手に溜めた炎をリアに投げ付けた。
「…………わかった」
ジュウゥゥ......
リアはピクリとも動かず、水魔法で炎を打ち消した。
「貴方がそういう考えなら仕方ない、リアもう戦いたくないけど……」
リアは振り向き、虚空を睨んだ。
「……」
虚空はほんの少し後退りする。
「この俺が本能的に恐怖を覚えるなんて……ハハッ、楽しませてくれそうだな!!」
(この人達強い、けど明らかにイカちゃんと戦った時の恐怖は感じない、リアなら勝てるはず……)
リアは自分の胸を撫で下ろした。
「こいつは一筋縄ではいかない、気を付けろ刹那、六徳」
「じゃあ行くよ!!覚悟を!!」
ギュルギュルギュルッ!!
リアは左手を上に突き出し、巨大な竜巻を発生させた。
「これは強力な風魔法だな」
「はあっ!!」
リアはそれを前に突き出し飛ばす。
「当たれば危険だ、避けろ」
「わかってる!!」
3人は別々の方向に避けた。
「勝負だお嬢さん!!」
六徳は素早い動きでリアの前に来た。
「ハア!!」
パンチを繰り出す六徳。
しかし、リアは首を反らして避ける。
そして六徳の腕を掴み、背負い投げをした。
「うおっ!!」
六徳は吹っ飛んだ。
「はあっ!!」
リアは足に左手をつけ、風魔法を纏い、凄まじいスピードで吹っ飛んだ六徳を追いかける。
「甘いです!!」
体制を立て直し、小刀をリアに向けて振る六徳。
(このまま馬鹿正直に突っ込めば刀に当たる……けど早く数を減らさないとリアに勝ち目はない)
リアはそのまま右手に火魔法を作り、六徳に突っ込んだ。
ザシュッ!!
リアの左肩に剣が突き刺さった。
「なっ!」
リアの火魔法は六徳の腹部に入った。
「ぐわぁぁあああ!!」
ドサッ!!
六徳は燃え盛りながら吹っ飛び、気絶した。
「うく……」
左肩に突き刺さった小刀を引き抜くリア。
「こんな早く六徳をやるなんて見事だな。しかし、左手はもう使い物にならないのでは?」
「……」
リアは左手を上げようとしたが、感覚がなく上げれない。
「それにお前は左手で水魔法と風魔法を操るんだろ?ゆえにお前は水、風魔法を使うことができない」
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