第168話 皇帝選挙
ロイ、サイがトリコーリ山に出発し、2日が経った。
リコとコアネールはリコの部屋に集まっていた。
「早く用意するですの!」
「ちょっと待ってください!」
「昨日選挙のために世界一の国ニューペルシアルに向かうと言ったじゃないですの!なんで寝坊してるですの!」
「違うんです!私早くに起きてたんですが、朝はちょっと……」
「毎朝快便はいいことですが、時間はルーズにしないでください!」
「おトイレじゃないですよ!乙女は時間がかかるんです!!そんなに私の女としてのステータスを下げたいんですか!」
「あなたのステータスなんて天然のステータス以外0に近いですの!後毎朝快便のステータスも高いですわね」
「馬鹿にした!今絶対馬鹿にしました!それならコアネールさんもオールバックのステータスマックスですよ!」
「髪型のことは言わないでくださる!っていうか早く用意するですの!」
リコは着替えを済ませた。
「わー!私ドレスなんて初めて着ました!シャララランララーン!」
リコは鏡の前で回転した。
「どうですコアネールさん!似合いますか?」
「似合う似合わない以前に前後逆ですわよ?」
「あ……」
「もう先に行くですの」
「待ってくださいよ!コアネールさん!見捨てないでー!!」
「ふぅ、やっと用意出来ました……」
「便意は収まりましたけどね」
「だからそれ止めてください!!本気で怒りますよ!!」
「ご、ごめんですの、ちょっと冗談が過ぎました」
「まったく……コアネールさんは!私の方が二歳も年上だっていうのに……、だいたい私はコアネールさんって呼んでるのにコアネールさんはリコって呼び捨て、これがそもそも間違いです。まあ私は呼び捨てにされても気にしませんがペチャクチャペチャクチャ」
何かリコがしゃべっているが気にせず電話を取り出すコアネール。
「もしもし、こちらコアネールです。こちらの用意が出来ましたので乗り物を寄越してください、はい、よろしくですの」
「ペチャクチャペチャクチャペチャクチャペチャクチャ」
「さっ、こっちですのよリコ」
「はーい」
「うわー!すごい!」
リコとコアネールは城の裏の草原に来た。
そこには飛行船がある。
「こんなところがあったんですね!」
「普段はあんまり使わないですからね、ほら乗りなさい」
コアネールは飛行船に乗り込んだ。
「いいんですか?付き添いの私がこんな立派な飛行船に乗って……」
「は?なに言ってるですの?いいに決まってるでしょ、変に気を使われたらこっちが迷惑ですの」
「そうですけど……」
「急になんですか不安になって、船内にトイレがないことを心配してるですの?」
「だからそのネタ止めてください!コアネールさん私のことトイレキャラにしようとしてるでしょ!」
「安心してくださいですの、ちゃんと小さいですがありますから早く乗りなさい」
コアネールはリコの手を掴み、引っ張った。
「ああ!コアネールさん!」
リコは飛行船に乗り込んだ。
「す、すごい……私の家より大きい」
「パイロットさん、乗りましたので離陸してください」
「了解です」
飛行船のドアは閉まり、少しずつ進み始めた。
「ワクワクですね!」
「しかしこれほどつまらない乗り物はありませんわよ、景色もあまり見えませんし、外の空気も吸えません」
コアネールはイスに座り、目隠しをした。
「コアネールさんってもしかして酔いやすいんですか?」
「少々」
「そうなんですか、乗り物の中で文字とか見たら酔っちゃうとか?」
「考えただけでも気分悪くなるですの……」
「コアネール様、それでは離陸いたします!」
パイロットが運転席から叫んだ。
「はいですの、ほらリコも座って掴まりなさい」
「はーい」
座って取っ手を掴むリコ。
どんどん上昇していく飛行船。
「おー!すごく高くなっていきますよ!」
「す、少し静かにしてください……」
そして、飛行船は静かに進み始める。
「うわー!サンベルスがあんなに下にありますよー!!」
「ホ、ホントに静かにしてくださる?う、うえ……」
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