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第154話 デートコーデ

「ロイロイのくせに!生意気!!」


レイカは魔王城の廊下を怒りながら歩いていた。


「なんでロイロイがモテるんだよ!確かにロイロイは優しくて顔も可愛いし最近頼りになるし、女の子のために必死でカッコいいけど......」


レイカは少し赤くなる。


「よーし、こうなったら......」


「イカちゃーん」


「ん?」


レイカが顔を上げると、廊下の奥から歩いてくるリアの姿があった。


「何だペッタンコか」


「何だって何!?」


「いや、ちょっと考え事してて」


「それよりさ!昨日のクッキーの残りがあって一緒に食べようよ!」


「いいね......お子様は悩みが無さそうで」


「お、お子様!?」


「そんなことより一大事だよペッタンコ」


「え?一大事?」














「えー!!お兄ちゃんとカエデさんが!?」


「うん、2人きりでデートだって」


「そ、そんなの妹の許可を取ってないのに!」


「妹の許可はいらないと思うけど、僕はリア充は爆発させないと気がすまないタイプだから」


「拗らせたオタクみたいなこと言わないでよ......」


「邪魔するしかないね」


レイカはニヤリとほくそ笑む。


「えー!邪魔!?」


「だって仕方ないじゃない、リア充は爆発させないといけないんだから」


「よ、よくわかんないけど、そんなの可哀想じゃん」


「何で?ロイロイが?」


「いや、カエデさんがだよ。お兄ちゃんみたいなイケメンで優しくて完璧な男の人とデート出来るのに邪魔しちゃったら」


「う、うわー.....ロイロイの方がシスコン兄貴だと思ってたけど、妹も結構重症だねこりゃ......」


「とにかく、リアは協力しないよ。確かに妹の許可を取ってないのはダメだけど、邪魔したら悪いし」


そう言って、リアは立ち去ろうとした。


「あーあ、このままロイロイとカエデは付き合うのかなー」


レイカは立ち去るリアに聞こえるような声で言った。


「......」


「そのまま結婚しちゃったりして」


「......け、結婚」


「そうなったら子どもも産まれるよねー」


「こ、子ども......」


「女の子ならカエデに似て可愛くなるのかなー、男の子ならカエデに似てカッコよくなるのかなー」


「お兄ちゃんの遺伝子はどこへ!?」


「まあ、精々可愛がってあげなよ。叔・母・さ・ん!」


そう言って、レイカはリアとは逆の方向に歩き出す。


しかし、後ろから肩を掴まれた。


「う、うう......待ってよイカちゃん、協力するよ」





















俺は魔王城門前でカエデを待っていた。


いやー、楽しみだな。

カエデとはもう結構一緒に旅をしているが、一緒に町を回ったりはしたことがなかった。


「お待たせ、ロイ」


カエデの声が背後からした。


俺はゆっくり振り向く。


「い、いや、全然待ってな......」


振り向くとそこにはカエデが立っていた。


俺はその姿に絶句する。


カエデの服装はいつもの剣士装飾とはかけ離れた白いブラウスに淡いピンクのスカートを合わせ、足元にはローヒールの靴を履いている。ブラウスの襟元には小さな可愛いリボンが結ばれていた。


そして、歩くたびにスカートの裾がふんわりと揺れ、カエデの普段のクールな印象とは違う、柔らかな雰囲気を醸し出していた。


「ブフェッ!!」


俺は余りのいつもとのギャップに思わず鼻血を吹き出しそうになったが、何とか堪えた。


可愛い......可愛すぎるじゃないか。


女子には準備があるって言ってたのはこういうことだったの!?


「だ、大丈夫!?どうしたの?」


変な声を出したためか、カエデは心配そうに俺の顔を覗き込んでくる。


「い、いや!大丈夫大丈夫!!カ、カエデさんこそ今日は何か雰囲気がいつもと違いますね!」


「な、何で敬語?そうかな、最近買った服なんだけど似合うかな?あんまりこういう服着たことないんだけど」


カエデは自らの服を見ながら恥ずかしそうにそう言った。


や、やべぇ、今日のカエデ可愛すぎやしねーか?


「め、めっちゃ似合ってるよ!!見違えちまったよ!!」


「何よ、いつもは可愛くないって言いたいわけ?」


「そ、そういう意味じゃなくて......」


「冗談よ。それじゃあ早速城下町向かおうか」


そう言って俺の横に並ぶカエデ。


ど、どうしよう......心臓がバクバクする......

















レイカとリアはそれを隠れて見ていた。


「ハワワワ!!カエデさんめちゃくちゃ綺麗だよぉ!!」


「あ、あそこまでカエデが気合い入れてくるとは思わなかったね......」


2人はカエデのギャップに驚いていた。


「美男美女カップルで羨ましいね」


「び、美男......」


「え?」


「まあいいや、カエデがいくら気合いを入れてようがリア充は爆滅しなくてはならないことに変わりはない」


「イカちゃんリア充に何の恨みが......」


「よし、尾行を続けるよペッタンコ!」


「あ!待ってよイカちゃん!」

面白い!続きが気になる!今後に期待!


と思っていただけたら


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