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第151話 偽物のリア

レイカとリアは大浴場から出た。


「ペッタンコ、今から僕の部屋で遊ばない?」


「いいよ!今日はゲーム負けないからね!」


「おーい、リアちゃん」


すると、後ろからゴブリンがリアを呼ぶ。


「ゴブオ先輩、なんですか?」


「すまねだがちょっとばかし機材の運搬を手伝って欲しいだよ、リアちゃんの重力魔法を使えばすぐ終わるかと思うだ」


「いいですよ、ごめんイカちゃん、後で部屋に行くね」


「すまねだ魔王様、リアちゃん少し借りるだ」


「うん、了解。部屋で待ってるね」



レイカがそう言うとリアとゴブオは歩いていった。


















レイカは自室に戻った。


(ペッタンコもすぐに魔王城のみんなと仲良くなったな。ロイロイと言いレンズ兄妹は案外社交性が高いのではないか、2人とも結構変わった性格はしているけど)


コンッ!コンッ!


そう思っていると、部屋をノックする音が聞こえた。


「はーい」


「リアだよ、イカちゃん」


「うーん、入って」


ガチャッ!


ドアを開き、リアが部屋に入ってくる。


「早かったね」


「うん、すぐ終わったから」


レイカの背後で短刀を取り出すリア。


「んじゃゲームしようか、何やりたい?」


それに気付かず背中を見せ続けるレイカ。


「そうだね、じゃあ今日はリアの得意な......」


そして、短刀でレイカの首を斬り付けるリア。


しかし、レイカは首を傾け、避けた。


「何っ!!」


「やっぱり!!」


レイカはそのままリアの腕をつかみ、壁に投げる。


リアは飛ばされるが、壁に足を付き、回転しながら着地した。


「な、何するのイカちゃん!リアはイカちゃんの首に付いた虫を取ろうとしただけだよ!」


「嘘吐け!残念だったね、魔族は人の悪意を感じることが出来るんだよ」


「な、何言ってるの?」


「もう良いよ、早く正体を現せ!!」


「チッ!バレたか!!」


その瞬間、リアは煙玉を投げ、扉に向かって逃げ出した。


「待て!!」


それを追いかけるレイカ。


2人は部屋を出て、廊下に出る。


「この俊敏な動きと魔王城に侵入した隠密力、お前忍者部隊か!?」


「それはどうですかね!!」


偽リアは凄まじい速さで廊下を走る。


「は、速い!!」


レイカも飛んで追いかけるが、追い付けない。


しかし、偽リアの前から本物のリアが歩いて来ていた。


「ちょうどいいところに!!ペッタンコ!!そいつ捕まえて!!」


「へ?」


リアが前を見ると、逃げるリアとそれを追うレイカの姿があった。


「ええ!?リアがもう一人!?どうなってるの!!?」


「とにかくそいつ捕まえて!!」


リアは驚きの表情を見せるが、すぐに冷静になる。


「そうか、忍者部隊の変装だね!!」


察しが良いリアだった。


「チッ!本物ですか」


リアは火の鞭と水の鞭を生成し、偽リアに向かって振るった。


しかし、偽リアは素早い身のこなしで鞭を避ける。


「忍者を舐めないでください!!」


「やっぱ忍者じゃん!」


「何が目的なの!?」


忍者はリアとレイカに挟まれる。


「チッ!挟まれましたか」


「まあ聞かなくてもわかるよ、僕の暗殺と闇の魔力玉の奪取だろ」


「それは想像にお任せします。ところでリアさん」


忍者はリアの方を向く。


「は、はい」


「貴女は完全に魔王側に付いたってことで認識していいですか?」


「あ、い、いや......」


「......」


「......あ、あの、皇帝様と一度話をさせていただきたいです」


「何のですか?」


「そ、それは......何で辞めたかとかそういう」


「その必要はないと思いますが、貴女も知っているでしょう、皇帝様は裏切りを絶対に許さない」


「......」


リアは下を向く。


「ペッタンコ......」


レイカはリアを心配そうに見つめる。


「ペッタンコは帝国軍から抜けたこと引け目に感じてるんだ!話ぐらいして上げてもいいじゃないか!」


レイカは忍者に向かって言う。


「イカちゃん......」


「ほう、では貴女はもし誰かが魔王軍を裏切って帝国軍に付くならどうしますか?」


「殺すよ」


「イカちゃん!?」


即答するレイカに驚くリア。


「裏切り者は殺す、キル」


「イ、イカちゃん......」


リアは肩を落とすが、直ぐに顔を上げた。


「まあそれでこそイカちゃん、裏切っちゃったもんは仕方ないか!」


リアは忍者を見た。


「申し訳ないけど裏切り者のリアは貴方を逃がす訳にはいかないね」


リアは手に火魔法を溜める。


そして、手を前に出して忍者に向かって放った。


「おっと」


忍者は軽い身のこなしで火の玉を避けた。


そして、そのまま窓の縁に捕まった。


「流石に魔王と元ジョーカー相手には勝てないのでな、出直してくるとします」


ガシャーン!!


忍者は窓ガラスを割って外に出た。


「ああ!クソ!お前、窓ガラスは高いんだぞ!!」


レイカは飛んで追いかけた。


「イカちゃん、魔王軍が貧乏臭いことバレちゃうよ......」


それを見てリアも外に出る。


忍者は城の横の原っぱを走っていた。


「は、速い!追い付けない!」


「イカちゃん!そのまま飛んで追いかけて!」


「え、このままじゃ追い付けないよ?」


「いいから!リアを信じて!」


「わ、わかった!」


レイカは飛んで忍者を追いかける。


しかしどんどん離されていく。


「はあ!!」


リアは両手を前に出す。


すると、リアの両手から凄まじい風が発生した。


「うわ!!」


その風は追い風となり、レイカは加速した。


「これは......ペッタンコの風魔法!」


そして、レイカは忍者に追い付いた。


「取った!!」


そのまま闇魔法の手で忍者を押さえつけるレイカ。


「やった!捕まえた!」


それを見て駆け寄るリア。


「よし!お前には色々と聞きたいことが......」


ボンッ!!


その瞬間、レイカが捕まえていた忍者は煙と共に丸太になった。


「ええ!!木になった!!」


「やられたね......これは忍者部隊の忍法変わり身の術だね」


「ほ、本物は!?」


「もう近くにはいないと思う」


「に、逃がした......」

面白い!続きが気になる!今後に期待!


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