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第148話 G3のサファイア

「これは......」


祠に入ったカエデは内部で石碑とその上に置かれた白い玉を見つめていた。


「これが光の魔力玉よね?それにこの石碑......」


「それが光の魔力玉なのよね?ねえ」


「えっ!?」


カエデが声をする方を見ると、青い髪にツインテールの女の子が立っていた。


「あ、あなたは......」


カエデはその顔を見て、驚愕の表情を見せる。


「忍者だけだと不安だったから来てみれば、やっぱり取られそうになってるじゃない、ねえ」


女の子はカエデに向かって歩いてくる。


「あ、あなた......」


「G3のサファイアよ、死にたくなかったらさっさと帰りなさい、ねえ」


G3のサファイア、現在帝国軍の最高戦力と言うべき兵器である。


「......」


カエデはサファイアを見つめる。


「やっぱり、サフィちゃんだわ」


「はあ?何言ってるの?ねえ」


「あなた、私のこと覚えてないの?」


「覚えてる?覚えてるも何も私はG3、戦うためだけの兵器よ」


サファイアは無表情で言う。


「あなた......あのサフィちゃんじゃないの?」


「何を言ってるのかサッパリだわ。父さんの目的のため、魔力玉はいただくわよ」


サファイアは剣を抜いた。


「ま、待って!私の幼なじみにサファイアという女の子がいたの!あなたがその子とそっくりで」


「私は兵器よ、幼なじみなんている訳ないわ」


サファイアはそう言うと同時に、サファイアの背中には白い翼が生える。


そして、その翼で飛び上がった。


「サ、サフィちゃん!待ってよ!!」


「あなた超ウザいわね!ねえ!早く殺してあげるわ!」


そして、そのまま突っ込んでくるサファイア。


「くっ!!」


カエデは剣を抜き、サファイアの攻撃を防いだ。


しかし、あまりのパワーに吹き飛ばされる。


「ぐはっ!!」


そのまま祠の壁に激突するカエデ。


「そのまま寝ておきなさい、ねえ」


サファイアは光の魔力玉の方に歩く。


「くっ、話ぐらい聞けっての!!相変わらずワガママ女なんだから!!」


カエデは立ち上がり、サファイアに向かって走る。


「はあ......雑魚がG3に勝てると思ってるの、ねえ」


サファイアはカエデに向かって手を向ける。


その瞬間、サファイアの手からレーザーのような光線が射出される。


「なっ!」


カエデは横に転がり、レーザーを避けた。


チュドオオオオオン!!!


レーザーはカエデの背後の壁にぶつかると、爆発し祠に穴が空いた。


「な、なんて威力......」


「ねえ、あなたとはレベルが違うの、めんどくさいから立ち向かってこないでくれるー?」


「う、うるさい!私は勇者の末裔!負ける訳にはいかないのよ!」


カエデは立ち上がり、サファイアに斬りかかる。


「愚かね」


キンッ!!


サファイアはノールックでカエデの剣を自分の剣で受けた。


「なっ......何で見ないで受けられるのよ!」


「あなたには理解出来ないわよ」


「うるさい!バカサフィ!!」


カエデは剣を持ち変え、横から振るう。


しかし、サファイアは簡単に剣を避ける。


「ハッキリ言うけどあなたは才能がない」


「うっさい!ハッキリ言うな!」


もう一度カエデは剣を振るうが、サファイアはそれを片手で受け止める。


「か、片手で......」


「あなたは剣筋、型、そして技術、全て完璧の域に達しているわ、ねえ。町の剣道場ではまず負けることのないレベルね」


「何が言いたいの!!」


「このレベルの達するのに血の滲むような努力があったでしょう、ねえ。だけどここからのレベルは千年努力しようがあなたには辿り着けないレベルなのよ、ねえ」


「......」


「つまり才能がないってことよ、ねえ」


サファイアはカエデの剣を引き、カエデを引き寄せた。


「なっ.....」


ドスッ!!


そして引き寄せたカエデの腹を右手で殴る。


「ガハッ!!」


「ふん」


そして胸を蹴り、吹き飛ばす。


カエデは壁に激突する。


「ぐっ......」


朦朧とする意識の中、光の魔力玉を手に取るサファイアが見えた。


「もうこの戦いに首を突っ込むには止めなさい、ねえ」


そして立ち去ろうとするサファイア。


「待て!!」


「ん?」


しかし、祠の扉の前にはロイが立っていた。


「ロイ......」


「はあ、あの忍者......こんな雑魚1人も倒せないの?ねえ」


「テメーそれは魔力玉......」


ロイは倒れるカエデを見た。


「テメー!カエデを傷付けやがったな!」


ロイは剣を構える。


「知らないわよ、あの女がいきなり私に突っかかってきたのよ、ねえ」


「うっせー、テメーが魔力玉盗むからだろうが!!」


ロイは剣に光魔法を溜め、飛ばす。


「はーあ、めんどくさいわね」


サファイアは右手で光魔法を防いだ。


ドスンッ!!


「ん!?」


サファイアの右手は弾かれ、サファイアは少しだけ後退りする。


「ハアアアア!!」


ロイは跳び出し、サファイアに斬りかかった。


「......」


サファイアは身体をひねり、ロイの剣を交わす。


その剣はサファイアのツインテールにかすり、少し髪が抜け落ちた。


そして、サファイアは少し距離を取り、ロイを見つめた。


「あ、やっべ」


「ん?」


「女の子の髪斬っちまった!すいません!!」


「......プッ!!」


サファイアは少し笑った。


「笑うなよ!こっちは真剣に謝ってんのに!!」


「プププッ、あなた、名前は?」


「また自己紹介かよ!!ロイ・レンズだよロイ・レンズ!イケメンのロイ・レンズ!!」


「ロイ・レンズ、あなたには俄然興味が湧いたわ、また会いましょうね」


サファイアはそう言うと翼を広げ、祠を出た。


「嘘だろ!待ちやがれ!」


ロイも走って祠を出る。


サファイアは遠くに飛んでいた。


「帰ってこいバーカ!バーカ!!」


しかし、サファイアは見えなくなるまで飛び去っていった。


「ク、クソ......魔力玉取られちまった......」


ロイは祠の中に戻る。


そして、カエデに駆け寄った。


「おい、大丈夫かカエデ!?」


「う、うん......大丈夫よ、大したことないわ」


カエデは頭を押さえながらも立ち上がった。


「あ、あなた忍者部隊に勝ったの?」


「ああ、かなり苦戦したがな!」


「ごめん、私アイツに勝てなくて......」


「俺もアイツには勝てなかったよ、まあ仕方ねぇ、一先ずオルトルバに戻って身体を休めよう」


「うん......」

面白い!続きが気になる!今後に期待!


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