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第141話 新たな始まり

あれから3ヶ月が過ぎた。


俺とカエデはサンベルス病院の出口にいた。


「やったー!!やっと取れたー!!」


俺はやっとケガが完治し、ギブスが取れたのである。


「おめでとう、リハビリ良く頑張ったわね」


横でカエデが笑ってくれていた。


俺は3ヶ月間、厳しいリハビリ生活に耐え、ついに完治したのだ。


とても長かった......これからは無茶せず健康でいよう。


「ロイ、今日サンベルス城に来るようにコアネールに頼まれてるわ」


そう言うカエデ。


カエデはリハビリの知識もあり、色々と手伝ってくれた。


「そうなのか?何だろう、もしかして愛の告白とかかな?」


「それはない」


「ですよねー」


「じゃあ行きましょうか」
















俺達はサンベルス城に来ると門番に案内され、最上階の応接間に来た。


「一体何の用なんだろうなコアネールさん」


「うーん、まあロイが動けない間に色々とあったからね」


「色々?」


「まあそれはコアネールが話してくれるわよ」


カエデは応接間の扉を開ける。


応接間ではリコちゃんが1人椅子に座っていた。


「リコちゃん!!」


俺とカエデとリコちゃんとコアネールさんは同じサンベルスに滞在していた。


カエデとは週に一回は会っていた。

リコちゃんも良くお見舞いに来てくれた、美味しい果物やお菓子を差し入れたりしてくれた。


「ロイさん!ケガは完治されたそうですね、おめでとうございます!」


リコちゃんは微笑みながら言う。


「ありがとう!リコちゃんもコアネールさんに呼ばれたの?」


「ええ、バイト中だったのですが抜けてきましたよ」


「え?バイト?」


「はい、この3ヶ月間生活費を稼ぐためにバイトしてたんですよ」


「そうなの!?何のバイトしてたの?」


「工場の検品ですね!こう見えて目利きのリコとしてライン工のエースだったんですよ!」


リコちゃんはキラキラした笑顔で言う。


「ス、スゴいね、イメージとは違うけど」


「私ライン工で働くのが夢だったんです!私の村では工場なんてありませんから!!」


そう言うリコちゃんは何の曇りもない笑顔だ。


この子はどんな環境でも幸せに生きていくんだろうなと感心した。


「ところでリコ、コアネールは?」


「まだ来てないですね、もうすぐ来ると思いますが」


コンッ!コンッ!


その時、ドアをノックする音が聞こえた。


そしてドアが開き、コアネールさんが入ってきた。


「コアネールさん!」


「お待たせ致しました皆さん、ロイさんも完治されたそうで良かったですの」


「お陰様で、コアネールさんが滞在する家を用意してくれたおかげだよ」


俺とカエデとリコちゃんはサンベルスに滞在するに至ってコアネールさんから小屋を提供してもらっていた。


俺は初めの内は病院で入院していたが、最近は小屋から通院でリハビリをしていた。


「いえいえ、皆さん私の恩人なのですから当然ですの」


そう言いながら、コアネールさんは応接間の真ん中に立った。


「早速で申し訳ございませんが今日は皆さんに頼みがあって集まってもらいましたの」


「頼み?」


「はい、すいません、入ってきてもらっていいですか?」


コアネールさんがそう言うとまたドアが開いた。


そこからはカードのジャック、それに知らない小さな女の子が共に入ってきた。


「よっ、坊主にケツの姉ちゃん」


ジャックは手を上げ、ロイとカエデに挨拶する。


「カ、カードのジャック!?どうして!?」


「カードは今私の直属の部下となっていますの、皇帝が退位し皇帝最有力候補のエンバンスがカードを拒否したため私に命令権が回ってきましたの」


「そ、そうなの......」


「そういうことだな、味方同士になった訳だから仲良くしようぜ」


ジャックはロイとカエデと肩を組んだ。


「俺お前に蹴られて気絶したなー」


「私もあなたに剣で刺されたわ」


ロイとカエデは半目で見る。


「ま、まあその節はすまなかったでー」


「私は殺されかけましたけどね」


コアネールさんもさらっと言う。


「う、うーん、嫌われてるねー俺」


「まあ冗談はそれぐらいにしておいて、もう皆さん味方ですので仲良くしていきましょう」


「まあコアネールさんがそう言うなら」


「あのー、そろそろ紹介してもらっても良いッスか?」


もう一人入ってきた女の子が言う。


女の子は身長140cm前半ぐらいでショートカットの可愛い娘である。


「そうだ、この女の子は誰なんだ?それにカードならエースとキングとクイーンもいるはずだろ?」


「はい、3人は別任務中です」


「そうなの?」


「まあここ最近世界の情勢は大きく変わりましたから、順を追って説明しますわ」


コアネールさんはコホンッと咳払いした。


「まずはすいません、ポニスさん、自己紹介お願いしますわ」


コアネールさんは小さな女の子の方を向いて言う。


「はーい!自分はポニス・バニスッス!水魔法使うッス!よろしくッス!」


ポニスちゃんは元気良く言う。


「ポニスちゃんは何なの?カードのお手伝いさん的な?」


「いえ、ポニスさんはカードの新ジョーカーです」



新ジョーカーって......


「ええ!!この子が新ジョーカーなの!?」


「そうッスよ!リア先輩の意志を受け継ぎ新ジョーカーになったッス!よろしくッスロイ先輩!」


そっか......リアはカードを抜けたから新ジョーカーが必要なのか......


「ポニさんはこう見えて水神の末裔と言われるバニス一族の神童なんだぜー、実力はお墨付きってやつよ、もしかしたらリアちゃんより強いかも知れないぜ?」


「こう見えてはいらないッスよジャック先輩!後リア先輩は憧れの先輩ッス!自分なんかまだまだッスよ」


そう言うポニスちゃんは俺を見た。


「ロイ先輩はリア先輩のお兄さんと聞いたッス!リア先輩は美形なのにお兄さんは美形じゃないッス!」


「うっせぇ!ほっとけい!」


「ロイ先輩もリア先輩みたいに強いんスか!?」


「い、いや、俺は」


「あー!!こっちの人はカエデ先輩ッス!白銀の虎ッスね!よろしくッス!!」


「え、あ、ああ、うん、よろし」


「あ!自分はポニって呼んでもらって大丈夫ッス!!」


どうやらポニスちゃんは人の話を聞かないタイプらしい。


何かカードって変な奴しかいないな......


「はい、自己紹介も終わったところで本題です!今の社会情勢を少し説明するですの」

面白い!続きが気になる!今後に期待!


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