第100話 ロゼーリア皇女
そして、4人は女将から玄関に呼び出された。
「今から団体のお客様が来られます。失礼のないように対応しなさい」
「はーい、団体ってどんな人達なの?」
「帝国軍の人達です」
「えっ?帝国軍の?」
レイカは顔を引きずらせる。
「ちょ、ちょっとレイカ大丈夫なの?」
「まあ僕の顔は割れてないし、大丈夫だとは思うけど」
その時、玄関の扉が開き、複数人の人が旅館に入ってきた。
「いらっしゃいませ!!」
「「「「いらっしゃいませ!!」」」」
女将の挨拶に合わせて、4人は挨拶する。
「全く、私がこんな庶民の旅館に泊まらないといけないなんて、どう責任取るつもり?」
「ハッハッハ、ここがオーブロで一番の旅館ですぞ姫」
入ってきたのは帝国軍の皇帝の娘ロゼーリア・ブラン・ペルシアルとバスターズのキャプテン・トップ、そして数人のバスターズのメンバーだった。
「うえっ!?」
コアネールは驚いて声を上げる。
「ど、どうしたんですかコアネールさん?」
「い、いえ......何でも」
そう言うとコアネールは顔を隠す。
「全く、まずあんな雪山の町で演習なんて、私は乗り気じゃなかったですわよ」
「そうおっしゃらずに、姫がいなければ演習になりませんから!」
「お父様も娘の私をこんな辺境に遠征させるなんて、こんなことは弟のエンバンスにでも......」
ロゼーリアは顔を隠すコアネールを見る。
「はて、そこの使用人、どこかで会ったことがある気がしますわね」
「......い、いえ、そんなはずは」
「んー?」
ロゼーリアはコアネールに近付き、顔を見る。
「そのオデコ!!やっぱりコアネール・サン・サンベルスではなくて!?」
「......」
コアネールはハアと息をつくと、ロゼーリアを見た。
「お久しぶりですの、ロゼーリアさん」
「お久しぶりですわ!!ではなく!何ですかその格好は?」
「い、いやー、色々ありまして......」
その様子を見て、レイカ、カエデ、リコはヒソヒソ話する。
「あれって帝国軍のロゼーリア皇女だよね」
「コアネールは世界第2の都市サンベルスの王女だから、面識があるのかも」
「す、すごいコアネールさん、皇女様と知り合いなんですね」
「オーッホッホ!!サンベルスの王女はこんな旅館で働かないといけないんですね!品格の欠片もない」
「お、王女として視野は広げないといけないですから!」
「まっ!貧乏ながら頑張っていらっしゃるのですね、可哀想だからくれてやりますわ」
ペチッ!!
そう言ってロゼーリアはコアネールのオデコに札束を貼り付ける。
「10万Gですわ、これで接待しなさいな」
「......」
しかしコアネールは札束をロゼーリアに差し返した。
「結構、宿泊費は女将に払って下さい。私達は然るべき対応を致しますので」
「あらあら、貧乏人のくせにプライドだけは1人前ですわね!」
「い、いいから早く旅館に入るですの!!」
「良いですか、巷ではあなたが次期皇帝候補なんて言われていますが、とんでも無いことです。国として生き残りたいなら早く私の下に付くことですね、オーッホッホ!!」
そう言ってロゼーリアは旅館に入っていった。
「相変わらず面倒臭い女ですわ......」
「コアネール王女、すいません、姫が失礼しましたな!」
トップが頭を下げながら言う。
「良いんですよトップさん、苦労してますわね」
「いやはや、あれでいて姫にも良いところはあるのですよ」
「トップ!!無駄話せずに早く来なさい!!」
立ち止まるトップに注意するロゼーリア。
「ではコアネール王女、失礼」
そう言ってロゼーリアを追い旅館に入っていくトップとバスターズの面々。
そして、奥の廊下に歩いていった。
「ハア......とんだ災難ですの」
「コアネール、ロゼーリア皇女と知り合いなの?」
「王族の会合でちょっと見知った仲ですわ、あれでいて物凄く勉強が出来て頭も切れる方なんですの。噂で私が皇帝候補なんて言われてるので目の敵にしてくるのですわ」
「コアネールさんは皇帝になりたいんですか?」
「狙ってない訳ではないですの」
「狙ってるんだ......」
「ただ今まで歴代の皇帝は全員現皇帝様のご血族のペルシアル家の人がなってます。なので次も現皇帝の長女ロゼーリア皇女か、長男のエンバンス皇子がなるのが既定路線ですの」
「でもコアネールは狙ってるの?」
「狙ってます」
コアネールはオデコを光らせる。
「僕が魔王でコアネールが皇帝になれば楽なのになー」
「あら、絶対楽にはさせませんわよ?帝国軍の有利になるように最善を尽くしますわ」
「や、やっぱ怖いから嫌だね......」
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